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2009.05.12

余計、が楽しい

Cafe

ちょっと前までカフェのことを、これはいったい何屋なんだろうと、どちらかというとネガティブな目で見ていました。しかし最近、ようやくカフェを楽しく思えるようになってきたんです。

それはたぶん、余計が満タンだからだと思います。街を見ていても、この通りとこの一角あたりが、いつ何をやっても続かなくて、なんとなくデッドスペースというかいまいちはっきりとしない曖昧なゾーンというか。みたいなところにある日突然カフェができて、それがなんとなくいつのまにか前からあったようにすっぽりと収まっていて、客も、私は前からここを使ってます的なオスマシ感を漂わせている。

メニューを見ても、ソフトドリンクの多さだけで十分多様なのだけど、朝飯以上、男の昼飯以下のボリューム感で、なおかつナポリタンスパゲティ以上、イタリアンレストラン以下の、なんとなく中間的な装いと盛り付けと味と食器のパスタと呼ぶスパゲティなど、つかみどころのない、でもほどほどにしっくり来る感じのスイーツやフードがあったりする。

でもって安価かと思えばよく見ればけっこう高価だったりするが、でもなんとなくカジュアルに思える値なのです。この、なんのこっちゃ感がいいんですよね。

誰かとどこかで、特に喧騒の都心部では、これほど都合のいいオアシスはないということですね。一人で休憩、ちょいと仕事の整理、人と団欒、打ち合わせ、どうでもいい話、時に居眠り。何だって使えてしまう。

先日、僕はリスペクトな元編集者の不良おじさんとその奥さんとともに「ニューハーフはなぜチンコを切ってまで女になりたがるのか」について、超ビジネス街のど真ん中で昼の1時頃から討論会を開きました。舞台はひろい歩道にせり出したおしゃれなテーブル席にて。

不良編集者はビール4杯目に突入して「人生の後半をチンコ無しってのはある意味効果的な余生だね」なんていってます。慣れ切った奥さんはヘラヘラと薄ら笑み。僕は目を丸くして「いや、男というものは女の人と合体することこそが最大の生き甲斐じゃないですか」と吠える。不良編集者の幼馴染が46歳にしてある日突然チンコを切ってしまったというのです。また、これがびびるほどの美人になってしまったのだとか。。。

ビール数本、珈琲2杯を肴に僕たちは焼け付き寸前まで盛り上がりました。これは決め込んだ凛々しい店では絶対に成立しなかった楽しさだと思います。許容量の幅広さ、いややはり余計だからこそ、だと思います。なんだか刺激的ですね。

僕はその昔、ブーム到来といわれた時代にカフェの連載をやったことがあります。でも、そのときは散々なことに。書いている本人も、読者も、編集者もまったくオモロネーってね。

その理由がようやくわかりました。カフェという世界は、書き記せる世界ではないし、そもそも書いちゃいけない世界だったんです。

(麹町のとあるカフェにて)

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