未熟なクロックマダムと超熟
35歳後半くらいからパンを食べることが激減しました。それまで子供の頃からオフクロのパン作りを散々手伝い、学院では各国の色んなタイプのパン作りを学び、当時はまだ希少でしたがそれなりにあったベイクショップやホテルのパンも大好きだったのに。
でも、ある日あるとき、腹がもたれるし、なんだか不味いし、どうやら飽きたようだ、と。
で、そんなパン飽満の日々でも、これだけはまた食べようと思ってしまうんです。それが超熟というパン。そう、どこのスーパーにもおいてるであろう青い袋のあれ。といっても2~3ヶ月に1度のペースですが、でもたぶん僕はこれを一番食べてます。
特に超熟イングリッシュマフィン?がたまらんです。色々工夫もしてしまいます。今回は卵とハムは挟んでいるがチーズはのっけてない、ちょっと未熟なクロックマダム。(´∀`)
もちろんこれもスパイスのアレンジバージョンです。ベースはマスタードシードとターメリック。甘い香りはパプリカです。スパイスは控えめが肝心!で、油はバターを使わずオリーブオイル。
フライパンにマスタードのオイルを作ってからハムを焼いて、その後に卵、そしてパン。蓋をして弱火でコツコツと焼き蒸していきます。ほどよくこんがりとしてきたら男らしく手でグワシッとつかんでパコーンとハムと卵を挟み込んで出来上がり。
焼き面はクリスピー。噛むと布のように柔らかで中からスパイスとハムの風味の蒸気がふんわりとやってきます。で、絶妙なのがこのきめ細かさと臭みのなさ、適度なコシ。個性を強調したがる時流において、こいつは決してでしゃばらず、具材をもちあげ、かつ控えすぎてない。言うなれば、名脇役、いや名舞台役、といったほうがいいでしょうか。
あ、今回の未熟なクロックマダムにしても道具はやっぱり大阪が誇るアサヒ軽金属の活力鍋がサイコーです。いや、ほんまですって。