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2015年4月13日の1件の記事

2015.04.13

イン・ネパ紀行 2 バンガロールは晴れだった。


昨夜は往路の疲れもあって、街の散策からホテルへ帰ってきてすぐにベッドで寝てしまいました。



今回なぜバンガロールに来たのかと言うと、MTRという会社に会いに来たのです。こちらはインドの中で最も尊敬する暖簾の一つで、日本とはレトルトカレーでつながっています。

我がスパイスジャーナル13ではインド製レトルトカレー特集を企画。素材から調理まで一貫した現地加工はまさに本場の本物です。でもそれをインド通ではなく、日本の極めて普通の家庭に持ち込むとどんな評価が得られるのか?

レトルトパックは日本生まれですから、このスタイルについて日本人は非常に使い慣れているわけで、つまりそれは極めて普通の家庭がターゲットなのだろう、と。

その結果については本誌をご覧いただきたいところですが、僕個人の感想としてはこうです。

どんな料理よりも人のことを第一に考えた親切な味。

言葉にするとへーそうですかってなもんですがこれはなかなか深いです。

とにかく、あのインドにおいて⁈ますます理解できないのであります。さらに少なくともこれらパックについてはこれから世界が求める何かが詰まっているように感じてならない。

なんのこっちゃですよね。毎度のことですみません。びんびんくるんですよ、いい感じの光線が。

正式な面会は今日の正午からですが、昨日こっそりと一人でレストランへ行ってきました。

食券を買うシステムなのですが、初めてでわからずもしお勧めがあればそれをください、と告げ500ルピーを出してみたら、快く、ランチ専用ミールスで、といって釣りを下の窓口から渡してくれました。

殆どのインド人はフロアのある階段の途中まで上がり、上から手を伸ばして釣りをもぎ取るようにしていきます。また他のメニューもじゃんじゃん言っていきます。ランチはミールス限定のようでその度に帳場のスタッフはミールス!と返答するという状況。インド人というのはわかっているくせに何か言いたいところがあって、さらに確認癖が強いことは間違いない。

で、僕は僕で自分流のお試しがあって、今回は先述のようにしてみたわけです。いやぁとてもフェアで礼節がありました。

さて、もうこの時点でメンタルのクオリティも相当に高いことを感じてしまったわけですが、面白かったのが食卓です。

食事フロアにはテーブル案内と着席タイミングを捌くスタッフが一人いて、この人のアテンドがまたさすがで。

殆どは4〜10人くらいの団体客なのですが、シングルは僕の前に女性が一人。色白でこの辺りの人には見えず英語でスタッフに必死でリクエストしています。どうやら相席は嫌なようで。フロアを見ると食卓は全て4人掛け。するとスタッフは僕の方を振り返り、先に着席を指示しました。

彼女はその後どうなったかわからないのですが、僕の食卓にはまもなくして若いカップルが正面に、そして数分後に40歳くらいの男性が座りました。

で、いよいよ食事が始まるのです。西インドのターリーレストランもそうでしたがこちらも各料理ごとにアテンダーが存在。

時間を追うごとにどんどんいろんなものがプレートによそわれていきます。ストップを意思表示しないがんがんよそってきます。

汁気のものは飛び散るし、パン類ならカスが飛ぶ。おまけにギーも投げ入れます。ベトって感じで。

でも、やっぱりちゃん人の顔を見ていて、こいつどうかなって相手には一言言ってましたね。

僕の食卓にいる女性は手でプレートを蓋をするようにして、彼くんは大きな目で首を横に振ってカモン(こちらはYesの際にペコちゃん人形みたいに首を横に何度も降ります)、隣の男性も同様。となると日本男児としてはYesカモン!

この絶妙な間合いとコミュニケーション能力の高さが素晴らしい。大雑把に、しかし丁寧に。

おまけに料理も、力強さと細やかさが溢れている。イージーという意味での優しさはありません。でも確実に自立した親切というものがある。

そういう意味で料理が自立できているんです。そのうまさにはやはり屈託無く甘えることができる。

だから、こんな言い方は良くないけれど、吐いてでも全部食べ切りたいと生まれて初めてで思ったのでありました。

後半に差し掛かり、なんかこの他人寄せ集めの食卓では同じ釜の飯を食った仲的な共鳴感が生まれてまして、新たな料理が運ばれてくるたびに僕の顔を見て何か言うのを待っているのです。

これはなんだ?
そういうと
「どう、うまいか?」
いつもこんなに食べてるの?
と聞くと
「スペシャルな日だけ。普段はダールとチャトニばっかりです」とか。
隣の男性はケララからきているらしく、初めてとのこと。料理は殆どケララと同じだが、味もいいし信頼できると。でもってちょっと量が多すぎるけど、とも言ってました。なーんだ君も腹一杯だったかと笑いが溢れる。

最後はリーフで包まれた薬のようなつまみを食べるのですが、みんな僕がどうするかに注目してまして、中を開いてみては匂ったりして、色々教えてくれようとするのですが、何を言ってるのかさっぱり理解できず。

まーとにかく、このように実に楽しい食卓だったわけですが、このとても希少な当たり前は、今回の全てストレスを一掃してくれました。

ここに書く暇はありませんが、今回の渡航については本当に嘘みたな難関がずっと続いていたものだから。

とにかく私利私欲が暴発する世の中で、こちらのレストランどんな邪心も吹き飛ばすような力が漲っています。

おまけに予報で今日は雨天だったものが、嘘のように晴れています。



すっかり気分が良くなった僕はいつもの2機のカメラをもってホテルを目指して歩きます。やっぱりこの街も牛のトイレや野良犬、排気ガスが多く、とても息ができる状況ではないですが、素足の子供の目はパワフルに輝き、茶屋には人が溢れています。

道に迷うたびにその辺の人に尋ねてはまた迷い。翻弄と喧騒の合間を爽やかな陽射しが照らし出すバンガロールでのひとコマでした。

つづく

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