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2015.12.08

スパイス健康術 『あんのいもでカレー』

去る11月25日、京都左京区のオーガニック八百屋&カフェ『スコップアンドフォー』にて料理教室をさせていただいた。

 

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同じ京都でも、喧騒の河原町とは違い、山が近くひんやりとした甘い空気が漂うエリアだ。店頭に置かれた野菜も自然の中を生き抜いてきたパワフルな気が漲る。

 

 

 

店主の井崎敦子さんとの出会いは、岡田佳織さんの料理アトリエ「月の庭」(三重県亀山市)で開いた料理教室に参加してくださっていたのだ。

 

 

 

そのときは晩夏だったこともあり、テーマは「スパイスたったの3種で、疲れた身体を癒す」というもの。ヨーグルトやココナッツミルクを使った料理を提案させていただいた。

 

 

 

今回は逆で「身体を温めるスパイス使い」であり、そこに元気な冬野菜を組み合わせるというもの。

 

 

 

この日、店の棚を見渡すと主役格は、安納芋や各種の大根、色とりどりのニンジンのような感じ。レモンもいい香りで存在感を放っている。

 

 

 

「よしっ、あんの(京都弁)いもでカレーを作ろう!さらに大根菜で即席漬け物も作っちゃおう!」ということでさっそくワークショップスタート。

 

 

 

参加者方々と共に皮をむいたり切ったり煮たり。誰が常連客でどなたが初めてなのかわからないくらい和気藹々とワークショップが進む。

 

 

 

参加者は全員女性。やっぱこういうときの女性の調和能力は半端じゃない。一瞬にして連携をなし、手を動かしつつ口もどんどん動く。

 

 

 

おかげで肩肘張らずに和やかなムードで進めることができた。

 

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今回は安納芋をスープとして考えたところが一番のトライポイント。自慢の甘味がカレー的スープになるとどんな感じなのか。ライスとの相性はどうか。

 

 

 

さらに大根と紫ニンジンはちゃんと個性をだしてくれるのか。前者は一般的なものだが後者はちょっと珍しいもの。細くて硬く、これもまた甘い香りがする。

 

 

 

頭に沸いたイメージをどんどんと具体化していき、なんとか制限時間の1時間で調理は終了!(ちょびっと超えたかもだけど)

 

 

 

今回は「身体あたため系スパイス使い」ということで、月桂樹の葉とシナモン、クミンシードなどでライスを炊き上げた。そこにアドリブで作った大根菜アチャールをそえる。

 

 

 

で、これが口当たりは芋の甘味が真っ向からやってくるのだが、すかさず大根のうまみが伝わり、その後はニンジンのしゃくしゃくとした歯応えと濃厚な甘みがストーン。最後はシシトウのほのかな辛味でさっぱりと。

 

 

 

時折、大根菜を混ぜると、鮮烈な酸味と唐辛子の辛みでいいアクセントになってくれる。みなさんの反応をうかがうとかなり好評だったようでなにより。

 

 

 

やっぱ現場生活が長い分だけ、理屈やプロモーションより「おいしい感動」があるかどうかが僕は一番気になってしまう。

 

 

 

終始とてもすがすがしく過ごすことができた。参加者の方々とも実にいい感じでコミュニケーション。

 

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そして、この日はものすごい巡り合わせというか感動的な再会があった。それは、僕がライター業を始めるきっかけとなった連載の担当編集者が参加していたことだ。

 

 

 

作品の題は『カワムラケンジのまな板の恋』(はずい!)

 

 

 

毎回、食に関するいろんな人の話とイラストをセットにしたものだ。もちろん絵は僕の手描き。ずっと飲食業界で生きてきたから文章なんて書けないに等しい状態。

 

 

 

それこそ野菜にもなれない雑草育ちの僕を手厚く育ててくれた人だ。この日、参加料を払っているのに補助となって手伝ってくれた。

 

 

 

聞けば、彼女はこの近くに住んでいて、少し前までこちらで働いていたというのだ。

 

 

 

不思議な縁を感じた。きっと今回の料理教室は何か大きな節目なんだろうな、何か意味があるんだろうなと痛感。

 

 

 

もしかしたら、やっぱりこういう料理教室を積極的にやっていくべきなのかもしれない。

 

 

 

実は、僕はこういうのが苦手で苦手でしょうがない。なんというか、とにかく人前に出るのがとてつもなく怖いのだ。

 

 

 

これ昔からの性格で、国語の教科書をみんなの前で読めないとか、音楽の時間なら歌を歌えないとか、僕が異様なまでのアガリ症であることを幼馴染はみんな知っている。

 

 

 

でも、不思議なのだが、料理をしている時だけは楽しくなってしまうのだ。何十年も時間がかかっているが、人と話をするのも楽しく感じられることが多い。これはライター業で鍛えられた気がする。

 

 

 

取材先の殆どは見知らぬ人が相手だから。気がつけば、ずけずけと押しかけて取材したり、遊びに行っていたりすることもあるほど。(ただし編集者だけは未だにこの世で一番怖いけど)

 

 

 

僕にとって、生きる唯一の方法がここにある、という感覚だ。いや、大げさでなくマジの話で。

 

 

 

今回の料理教室は、なんだか、そのことを後押ししてくれているような、背中を支えてくれているような、そんな感じがした。

 

 

 

今日は心もあったまった。

 

 

 

 

 

「この日の献立」

 

1.あんのうカレー

 

2.スパイスライス

 

3.大根菜アチャール

 

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*写真はスパジャーアシスタントでもある河宮撮影。

 

 

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