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2016.02.23

『かけがえのない町、松阪』

昨日、久しぶりに松阪へ行ってきました。

いつ振りだろう。もうはっきりと覚えていないくらい、時間が経っている?いや激しく右往左往し続けるばかりで時の感覚なんてまったくないような毎日を送ってきているなぁ。

かつて自分がいた場所近くを車でとおり、久しぶりにゆったりとした時の流れを感じました。少々景色は変われども、全体の空気感はやっぱり変わってない。それを感じるたびに、あの当時の自分に引き戻されていくのでした。

毎日が命懸けでした。仕事、プライベート、もう人生のすべてが懸っていました。

それだけに思い出も深く刻み込まれているんでしょうね。あの時、松阪駅からこの道を通って帰るとき、悲喜こもごもの思いで歩いていたっけ。でも、それを救ったのは店に来るお客さんお笑顔だったり、通いつけるお店の人々だったり。

宮町の交差点から愛宕町へ抜ける高架は毎日通っていた道で、下った先には鄙びた建物の鰻屋やビーフステーキの店、とんかつ、台湾ラーメン・・・ってありゃりゃ、ぜんぶおいしいもんばかりやん!

そう、どんな苦しい思い出も僕はぜんぶおいしいものとそれを作る人々によって塗り替えられてしまうようなんです。

だから、おいしさが9割あって、時折、狐の嫁入りみたいに魔が差したように雨が降る。つらい思い出がちらちらとフラッシュバックするものの、全体としてはおいしい記憶というビッグウェーブがチューブを巻いて押し寄せるのです。

なんのこっちゃですが、こうしてお世話になった人のことをどんどん思い出す。

昨日は何かと縁のある『カフェ・ハンキードゥリー』でライブイベントがありました。狭い町ですから、共通する常連客が多くいらっしゃいます。場所は違えど、みんなと再会するとあの時代に一気にバック往来。

もう、好きなことをいう人ばっかりで。この感じ、都心では考えられないノリ。でも、それでありながらもギリギリのところでちゃんと距離感を保つ技術があるもんだから、これが息苦しくはならないんだなぁ。

楽しいことを考えるのが得意な人ばかりなのも特長です。ものがないならないで、なんかやってるんですよね。満たされることと満たすことは逆方向であることを僕はこの町で学びました。

何の計算も野望もなく、ただ単に思い思いに自由に触れ合うことができる。そのことがこれほどに贅沢なものなのかと痺れるほど痛感しました。

久しぶりに何の屈託もなく、心を解き放つことができました。それが共にできる相手がいること、またそんなみんなと再会できることが嬉しくて。

その時はわからないんです。少なくとも僕はボーっとしているからわからない。でも、過ぎてみればそうなっていたことに気付かされる。作為的につながった仲じゃないから。それを足元というのでしょうね。

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