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2016.05.12

嗚呼、華のガラムマサラ

この20余年の間、幾度も雑誌などで書いてきたことだが、先日テレビの取材があったのでその補足もこめて今あらためてブログに書いてみようと思う。

今や多くの方が聞いたことくらいある、かもしれない『ガラムマサラ』。

細かい薀蓄はググッていただくとして、ここではリアルトークを。

これは何かというと、数種類、あるいは十数種類のスパイスを配合したもののことだ。

よく各主婦、各家、地域、宗派、各レストラン、各ホテルなどによって、スパイスの種類や配合の比率などが違うと言われてきたが、実際に僕が調べている中では、ホテル(ブランドや伝統の意識が高いので)は別として、それ以外の場面ではほとんどが既製品を使っているようにうかがえる。

レストランについてはけっこうオリジナルも多いが、それでもここ10年の間で既製品が急増していると現地人からよく耳にする。

現代のインドの特に都心部、また最近拡大中といわれる中間層の、働き盛りの30代にとって最も重要なのは「何事もスピーディ」。いちいち料理に手間をかけている暇はないし、体調不良になっても多くが薬や注射を頼っているのが現状だ。

一応、自炊はそこそこやる、という人でも、マーケットへ出かけ大きな袋に入っているパウダーを仕入れたり、ホール(原型)で仕入れたりしている。

用途はサブジ(野菜の炒め蒸し)や豆、揚げ物、米料理など色々だが、やはりカレーに多用している。

パウダーは香り剤として、時に調味料として(カレー粉感覚)使う。

ホールも自家製粉して挽き立てを使うこともあれば、そのまま油に漬け込んだり、油と共に加熱して料理のスターターにすることもある。

特に肉のカレーで、チキンやマトン、また部位、その時々の料理の仕上げによって内容をかえる料理人もいる。

基本的には香り付けであるが、時にクセの強い匂いを消すという役割もかねているのだ。

香り付け、という目的に限って言えば、大きく分けて、それは仕上げに入れる場合と、人数分のカレーを小鍋に移し熱している時に入れる場合とある。

ちなみに僕が1997年に開いた「石臼自家製粉スパイスによるチキンカレー専門店」の『P・AGE・HILL』では、我々日本人はまだスパイスに慣れていなかったのでビジュアル的にもわかりやすくするために、器に盛り付けてから直接振りかけて出した。これは後の三重県で開いたワイルドなインド料理店『THALI』でも同じ方法をとっている。

特に骨付き肉の時は甲斐があって、そのときは同じ香りでも、クセを和らげる系統のもの、後にも尾を引く系統のもの、口臭予防になりそうなもの、とはいえ刺激が強すぎて味覚が鈍るものは避ける、といった種類を配合していた。

このように配合パターンも多様なため答えも無限にあるわけだが、かといってなんでもかんでも混ぜりゃいいのかというと決してそうではない。

やはり基本の柱というものがある。それはシナモン(カシア種を含む)、クミン、コリアンダー(種子)、クローブ、ローリエ(ベイリーフ、月桂樹の葉)あたりだ。

これらに加えて、ナツメグ、メース(ナツメグの表皮)、フェンネル、ビッグ(ブラウン)カルダモン、白・黒の胡椒などなどをアレンジしていく。

先日の取材時には「これでカレーがうまくなる」ということであったが、とても一言では言い切れないのが現実。

いくらホールを仕入れて、いいバランスで配合して、挽きたてであっても、そのカレーとあっているかどうかはわからない。

でも、そういうとつまらないので、少しでも夢を見れる、あるいは面白いと思えるのが既成のガラムマサラに頼ることだ。

日本には、本場のインドが真似てしまうくらいの多くのオリジナルガラムマサラが販売されている。

レトルトでもルーでも自分が好きなカレーをまず選び、そこに合うメーカーを探すのがいいだろう。

使い方は番組でも紹介したがカットされていたらなんなのでもう一度。

準備:ご飯と温めたカレーを器によそっておく。

1.人数分(例えば2人前なら小さじ1~2)を取り出しフライパンにいれる。

2.ここから加熱していき中火手前くらいに維持。

3.わずかに煙が立つくらいの火加減で、木ベラなどでかき混ぜながら煎る。

4.焦がさないように、でもやや色が焦げ茶色になったくらいのところで火を切る。

5.熱々のガラムマサラをカレーライスの上に直接振りかけて出来上がり。

*全工程ざっと3分ほど。
*好みで量を加減する。

いつもとは違ったスパイス鮮やかな香りが楽しめるはず。

ただし、その感動は最初の3口目くらいまでしか続かないかもしれない。

ガラムマサラを構成するスパイスは一般にカレーを作る際に構成するスパイスとほぼ同一で、しかもソースとあまりにも馴染みやすいからだ。

早い話が同化するのだ。

だから食べるたびにガラムマサラを入れようとする人もいるが、それじゃスパイス食べすぎかと\(;゚∇゚)/。僕個人はこれは最初の華やかさがあればそれでいいと思っている。

なんというか、ディスコに入ったときに漂ってくるインセンや香水みたいなものというか(よけいにわかりづらいてか?)。

ま、そういうことで、絶対とか、これで解決とかという意味ではなく、微妙な違いやオリジナルの妙味を楽しめるところがガラムマサラの魅力だと思う。

たかが・されど、の香りの魔力。肌で感じることの豊かさが詰まっている。

日本に無数にあるオリジナルガラムマサラをいろいろ味わってみてはいかがだろう。

あ、僕のオリジナルもお分けすることができます(笑)。

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