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2016年7月11日の1件の記事

2016.07.11

まだまだあるね隠れた本当にいい店

夜の9時頃、とある大阪郊外のお好み焼き屋に入った。

駅周辺に5、6軒ものお好み焼き屋がある中でそこを選んだのは、店構えも昔ながらで(執拗に能書きやメニューや値段を誇示するノリとは無縁)、単にソースのいい匂いがしてたから。

知った店でもググってもない。動物的に鼻が動いただけだ。

で、これがものすごくうまくて感動してしまった。

僕はかつてお好み焼き専門書の作成に深く関わったり、幾度も雑誌の特集に参加してきたり、ソース企業の広告に携わったりと、すでに粉もんやソースもんに対し好きとか嫌いとかの概念は消失していると思っていた。

が、電光石火のごとくハートがシビれた。

店のおかみさんも別にコテコテじゃないし、かといって無愛想でもない。ただテキパキと動いてこちらへも基本通りの気配りがある(こういう店が実は少なかったりするのだが)だけだ。

僕は個人のブログやSNSで店の話は書かない。でも、今回は黙ってられないくらいうまかった。

2人でまずとん平焼きともやし炒めで始まり、焼きそば大に〆は豚玉。でもってイカ玉追加。もちろん飲み物も。

それにしても懐かしいのである。お好み焼きだけではない。

この動物的感覚で行くことのできる店が今でも大阪にあることと、それを許容している裏街が今でも残っていることが。

店はチリトリ鍋やスジコンなどの鉄板系おかずが揃い豚玉は550円である。真の大阪人はこれだけでどんな店か瞬時に理解するであろう。

今では絶滅危惧種か、あえて懐古を売る劇場型か。でもこちらは正真正銘、いまどきの情報依存社会とは別世界の生の昭和現役選手なのだ。

店内は29席ほどのテーブルとカウンター、奥に4と6の小上がりがある。もちろん全卓に鉄板が埋まっている。

客席はこの時1/3ほどが埋まり全員現場作業のおっちゃんばかりだった。

僕らは小上がり6人テーブルに通されたが直後に、元ヤン的やや小太りのママと声がでかいおそらく婆ちゃん、さらに揉み合いしながらのうるさい4-5歳くらいのガキ2人が入店。

で、気を利かせてテーブルを譲るとヤンママがしゃがれた声で「えらいすんませーん!」と笑って頭を下げてくれた。

ウワッ〜、道を譲っても会釈すら消えゆくこの国においてちゃんと礼を言いよった(;゜0゜)と思った。

この後エキサイティングな隣席にツルピカのおっちゃんが一人参入。ガキの喧騒とママとババのとてつもないでかい声と、ビールを飲んではゲップばかりのおっちゃんとのハードでディープなテーブルとなっていくわけだがそれでも気分は悪くない。

たぶん遠目にみたら、下町っていいね、か、下品な店、に映るのだろうが、一応みんな分をわきまえているのが肌でわかる。

やっぱり現場系や元ヤン系はしっくりとくる。変えようのない自分の育ちのせいもあるかもしれない。

で、もっと嬉しいことに、ググってみたら有名なグルメサイトにも載ってない。別に新店でもなさそうなのに。

ほうらやっぱりな〜と思った。

グルメ雑誌の編集者でさえこんな風に言い切る時代である。
「この世に食べログにのってない店はありえない。鵜呑みにはしないが参考にはする」。

そう言ってブロガー情報にも目を凝らし、3.5?ポイント以下の店は候補から外し(たまに入れてみたりもする)、情報力の遅れや売上の低迷を目の当たりにしてはネットがダメにしたと嘆くのだ。そう、ネットを駆使してネットに嘆ているのだ(;゜0゜)

海の匂いか女性の体温ばかりを気にしてきた僕には彼らのやっていることはさっぱり理解できないのである。

まーなんでもいいか。

とにかく大阪の底力をすこぶる感じた。

実は大阪郊外の随所にそれぞれ少しずつ違った生活文化というものが点在している。

人口の7割が23区に集中する東京とは違い、全人口の7割が大阪市外つまり郊外に住む大阪ならではの特徴とも言える。

皮肉にもネットやSNS社会は一極集中や単系統化を促す結果となり、乗り遅れまいとする焦りからか、灯台の下が暗いことにも気づかない。

今回、実はせがれが住む街での話で、恥ずかしながら僕はその街の名も駅の名もまったく知らなかった。そう、今まで散々街の取材もしてきてけっこう知っている方なのに。

最初は、なんでこんなよくわからないところに住むのか、と思ったが、なかなかどうしてめちゃめちゃええところやないか〜

話題にものぼらないところに凄い店が隠れている。

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