あまったスパイスをどうするか問題
これはTHALI時代(1998~2001年。三重県松阪市)、もっともお客さんから聞かれたことである。
当時はまだ誰もがアジアの料理を単なるマニアの料理としてしか見ていなかった時代。しかし、自分もやってみたい、家でもやれそうな気がする、と思う人がわずかに出つつあった時代でもある。
これは都心部よりも、三重県のようなゆとりのあるエリアというか郊外のほうがはるかに意識が高かったように感じる。
スパイスを知る、の次にスパイスを購入する、そしてその次に来るのがスパイスが残るという問題である。
せっかく買ったスパイスなのにその辺に放ったらかしでは確かにもったいない。
僕も色々聞かれるたびに思うことを応えてきていたつもりだが、お客さんたちの料理に対する感覚や生活が人それぞれ違いすぎるためになかなか簡単に応え切れるものではなかった。
こういうやりとりを何年も繰り返しているうちに出たひとつの公約数的な答えが『スパイスジャーナル』(2010年3月~2015年1月まで定期刊行していた日本初ともいわれるスパイスカルチャーミニマガジン)という形になったわけである。
それまでは、詳しいインド料理のレシピ本などはあったが、スパイスというパーツについては歴史や原産国などのデータばかりで、実際の買い方や使い方などをまとめた本はなかったのである。
ふぅ~、この話になるとつい熱くなってしまうなぁ。話しを戻して、残り物をどうするか?
まず保管方法に気をつけたい。正確にはこれも色々なのだが、例えばこの前のTV番組「ちちんぷいぷい」で使用したものならば、ベストは瓶詰め。
これは日本企業が大昔から、もっとも使いやすく収納しやすく量加減のいい形のボトルにしてくれている。
が、昨今は輸入食料品店やインド人などによる輸入スパイス商などが増え、そういうところではだいたいビニール袋に入れてあることが多い。
早く使い切る(長くても半年以内)のであればそれでいいが、1年以上放ったらかし、なんて人はガラス製の密閉容器に移しておくのが無難。これなら放置してOKだ。
ただ、話を聞いていると多くの人はあちこちバラけてしまうようなので、いろんな意味を含めて同じ場所に収納しやすい冷蔵庫に入れておけばいいと。
もちろん最初から整理ができている人は、ビニールのままでも、販売主によっては缶なんてのもあるし、そのまま冷蔵庫に入れておけばいいと思う。
よく、結露して水分がという人もいるが、そこまで神経質にならなくてもいいような気もする。使うたびに冷蔵庫から出してぱっぱっと入れちゃえばいいのだ。
はいはい、ブログなので話を簡潔に進めます。次は誰でもできる簡単料理法の提案を具体的にさくさくと。
目玉焼き・・・・・粗挽き黒胡椒、粗挽き唐辛子(カイエンヌペパーやチリに比べて香ばしくて辛味が柔らか)。
チーズトースト・・粗挽き黒胡椒、粗挽き唐辛子、クミン、ターメリック、ガラムマサラ、カレー粉
焼きそば・・・・・粗挽き黒胡椒、粗挽き唐辛子、クミン、コリアンダー、ジンジャー、クローブ、シナモン、カレー粉、ガラムマサラ
野菜炒め・・・・・クミンシード&パウダー、ターメリック、カレー粉
レトルトカレー・・ガラムマサラ(使う前にフライパンで少し煎ると香りが立つ)
チャーハン・・・・カレー粉、ほかのスパイスどれでも可(ちちんぷいぷいバージョン)、ガラムマサラ。ただし、これだけで洋食屋さんにあるようなドライカレーにはならない。味付けは個人の工夫で。さっぱりとしたスパイスチャーハンになる。
紅茶・・・・・・・グリーンカルダモン、ジンジャー、シナモン(クローブはアッサムティならあわせやすい)
コーヒー・・・・・グリーンカルダモン、シナモン、クローブ(濃厚なものならガラムマサラも使える)
ホットミルク・・・シナモン、クローブ、グリーンカルダモン(すべてホールでもパウダーでも可)。全部入れると強くなりすぎるので1種単位かせいぜい2種まで)
他にも一杯あるけどとりあえずこんな感じで。
参考にこちらもどうぞ
週刊プレイボーイのサイト(男向けの媒体だけど中身は男女年齢問わず!)
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