「バンパク ノ ニカイ 二 ハラールソバ」?
先日、いつもの公園に犬の散歩に行ったときのこと。
ベビーカーを押す怪しい南アジア系の人物がじぃっとこちらを見ているので思わず「なに?どこの人?」って声をかけちゃった。
昔からいろんな南アジア系人種とつながりがあるので、またどこかで会ったことのある人かもしれないと思って。
すると、どうやら初対面のようで「ワタシ ハ パキスターン」と上手な発音でご返答。
ベビーカーには2,3歳のかわいい女の子が座り、時折自転車でその辺をふらふらと横行しているのが奥さんらしい。
僕は下手くそな英語でもって、そして向こうは激ウマの日本語と英語の二刀流でもってカンバーセーションする。
どうやら来日してまだ1年もたっていないようで公園すぐ横の団地に住んでいるという。
すると、どうやら初対面のようで「ワタシ ハ パキスターン」と上手な発音でご返答。
ベビーカーには2,3歳のかわいい女の子が座り、時折自転車でその辺をふらふらと横行しているのが奥さんらしい。
僕は下手くそな英語でもって、そして向こうは激ウマの日本語と英語の二刀流でもってカンバーセーションする。
どうやら来日してまだ1年もたっていないようで公園すぐ横の団地に住んでいるという。
「ワタシタチ ハ アソコ B28 二 スンデマス」
ミスターBは阪大で勤めている?留学している?らしい。こりゃエリートどころか、本当は僕なんて相手にしてもらえないくらい立派な人だった。
インド人やネパール人と肌の色や顔の感じは似ていても、日本にパキスタン人はそれほど多くは住んでいない。
僕はたまたま今までパキスタン人の知人も多くいたのだが、彼らから聞かされる苦労話は決まってプレイ(お祈り)とフード(食材)に関することであった。
コミュニティーも少ないだろうし、こんなご時世だから何かと大変でしょ、と言うと「ノンノン、トテモカイテキ ヨ」だって。
お祈りをするための部屋プレイルームや礼拝所マスジド、ハラールフード(イスラム法で食べることが許された材料、食品、料理)についてはどうしてんの?
「プレイルーム ハ ダイガク ノ ナカニアルマス。マスジド ハ ニシヨドガワク 二 アルマス」
インド人やネパール人と肌の色や顔の感じは似ていても、日本にパキスタン人はそれほど多くは住んでいない。
僕はたまたま今までパキスタン人の知人も多くいたのだが、彼らから聞かされる苦労話は決まってプレイ(お祈り)とフード(食材)に関することであった。
コミュニティーも少ないだろうし、こんなご時世だから何かと大変でしょ、と言うと「ノンノン、トテモカイテキ ヨ」だって。
お祈りをするための部屋プレイルームや礼拝所マスジド、ハラールフード(イスラム法で食べることが許された材料、食品、料理)についてはどうしてんの?
「プレイルーム ハ ダイガク ノ ナカニアルマス。マスジド ハ ニシヨドガワク 二 アルマス」
そうか、有名なハラールレストランの近くやね。でも普段の食事は?
「モンダイアルマセン。ギョウム スーパー タクサン アルマス。インポート ショップ タクサン アルマス」
「モンダイアルマセン。ギョウム スーパー タクサン アルマス。インポート ショップ タクサン アルマス」
そうか、今やディスカウントスーパーにさえも彼らが求めるハラールフードが色々と売られているもんね。
「デモ ワタシタチ ハ ニホン ノ ブンカ シリタイデス。ハラール ノ ニホンショク タベタイデス」
「デモ ワタシタチ ハ ニホン ノ ブンカ シリタイデス。ハラール ノ ニホンショク タベタイデス」
これはいろんな国のムスリムの知人からよく聞かされるフレーズ。三重県松阪時代の『THALI』に来る外国人客もよく言ってたなぁ。
日本は自己主張する人が増えているように見えるけど、実はそれは内輪や井の中ばかりで、それを本当に求めている人たちとぜんぜんコミュニケーションがとれていないようである。
そのコミュニケーションをとるための道具になれば、という思いもあって、2010年の春、僕は英語とのバイリンガルマガジン『スパイスジャーナル』を創刊したのだった。
もちろんハラールについても特集をしたいと思い、ムスリムの知人たちも楽しみにしていてくれたのだが、これが調べるほどに謎が謎を呼んでしまい結局ペンディングに。
もちろんハラールについても特集をしたいと思い、ムスリムの知人たちも楽しみにしていてくれたのだが、これが調べるほどに謎が謎を呼んでしまい結局ペンディングに。
同じハラールと一言で言っても、国、宗派、団体、個人などによって基準や考え方がまちまちで、実にややこしいのである。
特にムスリム圏外の国ではとてもじゃないが語りようがない。他国でもそうらしいが、とりあえず日本においては懐疑的に思わざるをえない部分が多々あった。
そんな話をしているとミスターBは目を丸くしてこんなことを言い放った。
「バンパク ノ ニカイ 二 ハラールソバ アルマース。ワタシタチ トモダチ ミンナ ダイスキデス。オイシー デス。ナニ アナタ シラナイ!?ユーメイ ヨ!ココ ハ ホンモノ ハラール ヨ!」
どんな本物かと尋ねると、これが「MHCT」だという。
MHCT認証といえば、先述のハラールレストランが受けているものと同じもので、イスラム教を国教とするマレーシア国家の統一基準をクリアしたグローバルな厳しい認証、という風に言われている。
実はハラール認証とは世界で統一された基準がないらしく、言ったもん勝ち状態になっている部分もあるのだとか。そんな玉石混交の中で、マレーシアは国家レベルで厳格な基準を設定している、というなのだそうだ。
そんな話をしているとミスターBは目を丸くしてこんなことを言い放った。
「バンパク ノ ニカイ 二 ハラールソバ アルマース。ワタシタチ トモダチ ミンナ ダイスキデス。オイシー デス。ナニ アナタ シラナイ!?ユーメイ ヨ!ココ ハ ホンモノ ハラール ヨ!」
どんな本物かと尋ねると、これが「MHCT」だという。
MHCT認証といえば、先述のハラールレストランが受けているものと同じもので、イスラム教を国教とするマレーシア国家の統一基準をクリアしたグローバルな厳しい認証、という風に言われている。
実はハラール認証とは世界で統一された基準がないらしく、言ったもん勝ち状態になっている部分もあるのだとか。そんな玉石混交の中で、マレーシアは国家レベルで厳格な基準を設定している、というなのだそうだ。
これについては何事も一様の我々日本人にはとても理解できるものではない。
ま、とにかく、その厳しい認証を得た蕎麦屋がすぐそこにあるということで、これはまさに灯台下暗しだ。
ミスターBと別れ、家に帰ってさっそくネットで調べると、これが万博ではなくエキスポシティーの2階やん。
この店を経営する企業は関空や成田空港など全国数ヶ所に出店しているようだ。
夜7時頃に行くとウェイティングが出るほどの盛況ぶり。店の内外にヒジャブ(頭にまくスカーフ)姿の女性たちが楽しそうにワイワイとやっているではないか。へぇ、ミスターBの話は本当だった。
僕はかけそばとチキンカツ丼の定食を、カミさんは葉ワサビの蕎麦とかやくごはんの定食を注文。
スタッフの女性がこれまたちゃきちゃきでいい仕事っぷりなもんだから、つい気軽に声をかけてしまった。
ま、とにかく、その厳しい認証を得た蕎麦屋がすぐそこにあるということで、これはまさに灯台下暗しだ。
ミスターBと別れ、家に帰ってさっそくネットで調べると、これが万博ではなくエキスポシティーの2階やん。
この店を経営する企業は関空や成田空港など全国数ヶ所に出店しているようだ。
夜7時頃に行くとウェイティングが出るほどの盛況ぶり。店の内外にヒジャブ(頭にまくスカーフ)姿の女性たちが楽しそうにワイワイとやっているではないか。へぇ、ミスターBの話は本当だった。
僕はかけそばとチキンカツ丼の定食を、カミさんは葉ワサビの蕎麦とかやくごはんの定食を注文。
スタッフの女性がこれまたちゃきちゃきでいい仕事っぷりなもんだから、つい気軽に声をかけてしまった。
「チキンカツ丼も魚もワサビも全部ハラールなん?」
「そうでーす!」
しばらくして僕らの隣にムスリムのカップルが座ったかと思うと、さっきの女性が今度は奇麗な英語で対応している。
食後、レジでお金を払うときにまた一声。
「店の人は全員英語ができんの?」
「いえ、そんなことはないです。たまたまです」
「それにしても君も奇麗けど英語も綺麗でびっくらこいたわ。すごいな!」
「えへっ、ありがとうございます!」
いや~確かにカイテキだ。ハラールそば、しばらくハマりそう!
しばらくして僕らの隣にムスリムのカップルが座ったかと思うと、さっきの女性が今度は奇麗な英語で対応している。
食後、レジでお金を払うときにまた一声。
「店の人は全員英語ができんの?」
「いえ、そんなことはないです。たまたまです」
「それにしても君も奇麗けど英語も綺麗でびっくらこいたわ。すごいな!」
「えへっ、ありがとうございます!」
いや~確かにカイテキだ。ハラールそば、しばらくハマりそう!
ミスターBよ、また会おう!