第何回目?SJ写真展は「火」がテーマwith『SOL』
昨夜、石橋のインド料理『SOL』へ写真展の準備に行ってきました。
いつぶりの更新かな、何度目になるのかも覚えてない~。確か、初っ端がインドのチェンナイで、次がデリーやアフマダーバードの各地?
その次が沖縄だったかな。スパイスジャーナル本誌のアドベンチャーレポートの順のはずだからそんな感じだと思う。そう考えるとたぶんもう10回くらいやってる?
今回のテーマは今春にいったラージャスターン州です。特に8日間ホームステイさせていただいたジョードプルが色濃い。
全部で19、20点を飾っています。メインはインドの友人のお気に入りのサモサ専門店。
インド人職人の目線もさることながら、その火力に注目してもらいたいです。あのエネルギー源はなんなのか?!
やはりプロの料理人は同じことを思うようで、『SOL』店主の吉田さんも同じ疑問を持たれました。
インドの職人のほとんどは独自の考えや技というものが蓄積されていて、今やガスが発達しているエリアであっても火の質にこだわる者は数多いです。
これは昔から気になる大きなポイントなのですが、地域、扱う素材、商売のスタイル、料理のタイプなどによっても大きく変わります。
同じ炭でも何種類かあり、それが直熱なのか、遠火なのか、保温なのか、水分の加減はどうか、などとコントロールしたい方向性によって変動します。
この写真の店では、おそらく薪ではないかと思います。その場の匂いや、火の立ち上がり方がそれっぽいから。もしかしたら炭との混合の可能性もあるし、ガスとの併用もありうるか。
ほか、ロティ職人のカットもあり、そちらは同じ火でも巨大な鉄板をもってして蒸気に包まれているシーンです。ロティとはインドなどにあるパンの総称。写真は、その中でも、野菜を混ぜ込んだり、油をたっぷりと含めたパラタという種類のものを得意とする店。
今回は北西部であり、同じロティでもこのパラタが好まれるエリアなんです。夏は気温50度を超すこともしばしばで、なおかつ湿度が10%以下というところなので、何事もめちゃ辛い。
こちらはデリーから南へ外れた、今最もイケてる?グルガオンの一角、ラージャスターン方面へ向かうロードサイド沿いにあります。早朝5時というのにばりばり営業中で、長距離バスを待つ客であふれかえっていました。当の僕たちもこのパラタを朝食としました。
全粒粉、濃厚なコクと、チリのぴり辛。パラタ(ジャガイモ入りのパン)ということもあって、1センチほどの厚みがあって、直径30センチはあろうかという、同じパラタでも日本ではあまり見かけないボリューム感です。
鉄板から立ち上る蒸気の秘密はバター(ギーではない)。職人はちゅるーと周囲にバターを垂らして、パラタをこすりつけたかと思うと逆さに返してまた同じようにちゅるるー。
何度も何度も返しているうちに、蒸気だらけになって、周囲も濃厚な香りにまみれて、やや焦げかけたところでハイ出来上がり。カロリーなんぼや?
でも、このたかがパラタ一枚の中に、ラージャスターン方面の文化がいっぱい凝縮されているのであります。
その他、フルーツ職人、気温45度の下で遊ぶ農家の子供たち、スパイス地方卸売市場の風景、メースの袋を逆さに持つ問屋のスタッフ、ホールガラムマサラ、50キロ先はもうパキスタンの砂漠、などなど。
火の職人、火の国のラージャスターン特集。火がものをいうナンやチキンを食べながら鑑賞してもらえると嬉しいです。
ほなまた!
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