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2018年6月23日の記事

Good for Helth

表題グッド・フォー・ヘルスってなんやねん?というと、料理や飲み物にスパイスを使った時のインド人の口癖である。

僕はインドマニアでもカレーマニアでもなんでもない。ただの料理人の端くれであり、どこかのお店や企業の料理のお手伝い人であり、ライターである。

全ては誰かの導きによって今の自分が出来上がっている。

そんな中で、なんの因果か、いろんな国の人間と仲良くなることが多く、中でも南アジア人たちとの付き合いは長く深く、今なお続いていることも多い。

そういう単なる一般人の僕と、ごく普通の調子乗りの?彼らとの付き合いの中で、極めて当たり前にあるシーンが次の通り。

「どう元気?チャイ飲むか?」(南アジア人)
元気、と答えたらそこで次の会話に流れるが、彼らには正直に答えていいノリもあって、
肩凝ってるよとか、眠いとか、腹痛いとか、そういうしんどいことも平気で言うと、
必ず「なぜ⁈」

寒いからとか、パソコンやりすぎとか、揚げ物いっぱい食べた、などと答えると、
「ふんふん」
などと頷きながら何かスパイスをひとつまみチャイに入れる。

何入れた?と聞くと、
「ふんカルダモンね、リラックスできるから」とか、「クミンとペパーはお腹を守るから」とか、「フレッシュジンジャーとジャグリ、風邪治るから」とか。

うわぁありがとう!というと最後に
「Good for Helth」と言って目を合わせる感じ。

これは食事をするときも同様である。

こんな風に彼らにとってはスパイスが日常の健康術となっているのだ。例え普段から嘘ばかりついてるいい加減なインド人であっても、それを認知している確率はかなり高い。

僕はこういう彼らの習慣に、25年くらい前から強い今日を受けてきた。

誰よりもインド通とか、誰よりもインド料理を知ってるとか、そういう自己主張?自慢?のためにやってきたのではない。

ごく普通の彼らの日常生活を、ごく普通に先入観もなく、単なる友人として付き合っていく中で、原寸大の姿にこそ興味が惹かれた。

それは優劣も勝敗も無縁の文化というユーモア一色の世界。

スパイスは塩や醤油、砂糖のようもので、誰もが毎日共にできる生活の傍そのものである。

スパジャー(僕が主宰していたスパイス専門誌2010年3月〜2015年1月)はすべえの原稿を英語バイリンガルでやっていたのだが、レシピコーナーの翻訳は最後まで意見が分かれた。

僕はスパイスレシピとかスパイスフードとかスパイスクッキングとか、イメージ優先の造語ばかりでやはり日本人的な発想。

でもトランスレーターのイギリス人君は、「そんな英語はありえない。百歩譲っても、クッキングウィズザスパイスだ」と言って聞かない。

スパイスはウィズなのであって、それ以上も以下もない。まったくもってその通りである。

我々他国の人間が、他国のスパイスの有り様を理解するには、確かに言語が大事である。

Good for Helth

僕が90年代から身体で理解し続けてきた言葉。
今ようやくそのことをはっきりと伝えられそうな気がする。

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