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2022.11.06

タマネギを植えるのはなかなかキツイ

ついにはじまりました!というか周囲はすでにもう終わってる。タマネギの苗の定植です。

自分としては早2年目のタマネギの季節。昨年のデータを見たら、立石エリアの圃場で10月7日に野焼き3回目を終了し、30日に畝あげ。31日には定植を始め、中生、極早生、超極早生、早生の順に11月5日にコンプリートしています。

今年は昨年より温暖とのことですが、少なくともホームセンター3か所を回って全店完売でした。

と言うのも今年は播種からの苗づくりに挑戦して、これがまさかのほぼ失敗でして、見た感じ目標の10分の1もないかな。たぶん200あればいいところです。

昨年は487本。今年は1500~2000入れたいと思っていました。

でも、ニシダ師匠経由で畑仲間の方からのおすそ分け150本、ニシダさんご自身の苗150本を寄付していただき、昨日と一昨日2日間をかけ定植。

で、これがなかなかの重労働なのです。一本ずつ2,3センチ埋め込むのですが、土が団子状に固まってしまっていて苗を止められない。

これは今年田んぼだった圃場で、なおかつまだ湿気を多く含んでいたところで耕運機をかけてしまったことが原因です。これはニシダさんが気を利かして耕してくれたことなので文句の言いようもない。

なので、一昨日は強引にゴロゴロ団子の中に詰め込みましたが、これではかえって大変だということが分かり、昨日はメッシュをかけました。そう、土を篩う作業です。

土を篩う作業はけっこうやっている姿を見受けますが、これが大変だった(;'∀')

というのもすでに畝はあげられているわけですから、篩って残った硬い団子土をどうするかと。隣の畝をやっているベテランの女性に聞くと、畝の下に埋めていけばいいというのです。

で、進行方向およそ50センチのところの土をスコップで何十回か取り上げメッシュに入れてふるい落とし、残った団子を掘った穴に入れていきます。そしてまた50センチ先の土をメッシュに入れて、穴に入れた団子の上に篩い落としていく。牛よりのろいベリースーパースローモーションで腰が痺れます。

150本の苗を入れるためには、僕がお借りした畝は約70センチ幅なので4列として、ざっと40本になる。マルチをしたいところなのですがニシダ師匠はマルチ反対派で、つまり勘でやらなきゃいけない。

想定としては植える中心と中心が15センチ感覚なので、40本並べると6mになります。これが短いようでとても長い。土を篩うのにどうかな、おそらく1時間以上はかかってたと思います。

そこからまた苗を入れていくのにおそらく1時間半。そして水やり。仕上げに籾をかけていきます。これは自然派マルチ、つまり保湿保温のためです。

僕がやろうとするのは農業用マルチで、材質は主にプラスティックフィルムやビニール製。タマネギは来年5~6月の収穫で約7か月という長い期間がかかるので、その間にマルチが土に覆われたりするうち、後々はがすのが面倒だとか、追肥するのに手間がかかる、というのがニシダ師匠の反対の理由です。

でも僕はやはりマルチをしたくなる。その分、少しでも水やりや雑草取りが楽になるからです。片道バイクで50分。往復100分。最近は渋滞がひどくマナーの悪いやつも増えていて通うだけでも骨が折れます。

こんだけ寒くなってもまだ体重の減少がとまらない。おいしいもの食べたくてやってるのに痩せていくなんてね~

ちなみに300個のタマネギはどれだけの収量になるかと言うと、今回頂いている苗は早生なので通常より少し軽く、1個およそ150~200gと思われます。

仮に全部成功したらざっと50キロ。北インドのベーシックなチキンカレーなら400~500人分の量感です。

今回の僕の畝は40数mあります。10mはイチゴを入れちゃいましたので30mから12m差し引いて、あと18m。あと400本は入るでしょうから満タンいれてざっと700本(個)となります。収量はうまくいって120~130キロってところでしょう。原料コストはおそらく20000円。なので10キロ当たりに換算すると1600~1700円です。せめて倍で売らなきゃで、販売価格は3000円/10キロ。総利益16000~18000円あたり。

ここまでやって農薬・化学肥料を使わず、こまめに手をかけてやってもオーガニックJAS認定を受けていないとオーガニックを謳えないのです。JAS認定はなかなか手間暇費用が掛かると聞きます。そんな暇があったら作業をするといって、あえて認定を受けない農家も大勢いると聞きますがよくわかる話です。

でも世間はますます単調で偏向していくばかり。やはりJAS認定は避けられない雰囲気ですよね。そりゃ嘘をつく生産者や意味も分からず騒ぎ立てる人も一定数要るわけだから仕方がないのかもしれません。

それにしても、タマネギづくりはさほど手がかからない、と言われますが実際にはそれなりに大変です。

初期の水やり、病害虫の対策、追肥や草抜きなどの管理、収穫や乾燥させる作業や場所の確保、そして農薬・化学肥料を使わない(その分だけ世話をかける必要がある)、通勤…を考えると、何も考えたくないほど儲からない。

ビジネスなんて程遠い世界です。

10キロ1500円などで売ってるタマネギはどうやっているのか?!本当に淡路産?種だけじゃない?!どんな栽培方法???

みなさん、ちゃんと自分の目で素材を選びましょうね!

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