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おいしい野菜がもっとおいしくなる

僕は幼少の頃から野菜が大好きです。

アニメのミツバチハッチが大大大好きのなんの思い込みのない時代から好きということは本当に好きなんでしょうね。

もちろん他の素材も大好きでした。豆腐。黄粉。そば。鰹節。

今思えばおっさんですね。

苦手なものは肉。特に豚肉は吐いてしまうほど。鶏肉もそれほど得意ではありません。牛肉でなんとかって感じです。贅沢とかいろいろ言われそうだけど、和牛ならだいたいは大丈夫。何度も言うけど幼少期からですから先入観はありません。

和牛はだいたいが奇麗な味だったから食べることができました。

我が家はどちらかというと肉食派でした。魚介も大好き。父親、母親がそうだったのでしょうか。兄貴もなかなかそんな感じだったような。

ただ僕だけが肉をはじめ魚介もいまひとつ。魚釣りは子供の頃から興味はあったのにね~

不思議です。生まれ持っての野菜好き。

特に好きだったのはニンジンです。生でもぼりぼりと食べてました。あの甘みがたまらない。

ほかピーマン、レタス、火を通したジャガイモ、タマネギ。

キャベツはやや癖を感じてそれほどでもなかったのですが、近所のおうちでマヨネーズの存在を初めて知って以来、マヨネーズをつけたものなら好きになりました。でも我が家はマヨネーズを買ってくれませんでしたけど。

で、高校生になっていろんなバイトをするようになり、どうも飲食業に行くことが多く、そんな中で出会った大衆中華の新大蓮でさらに開花します。

今までそれほどでもなかったキャベツ、トマト、キュウリの三大まーまー野菜を大好きになってしまうのです。

これもまた調味に助けられました。それが山椒塩です。山椒と言っても中華のそれは実の部分の果皮だけの花椒ホワジャオのこと。これとフライパンで加熱した塩を混ぜ合わせたものです。

この塩をつけると半端なくおいしい。当時は理由はわかっていません。ホワジャオの刺激と香り、塩による野菜のうまみのボアアップ、これらの理由によって、今までのまーまー野菜がめちゃうま野菜に感じられるようになったのです。

すごいですね、塩とスパイスはやっぱり。

その後、中華料理店で働くほどに、加熱、調味、そして常にスパイス、という方程式が僕の中に植え付けられていきます。

20歳を超えて町の喫茶店、プロ育成の料理学校、高級スポーツクラブのラウンジ運営を経てますます野菜のおいしさにとりつかれ、26歳の時ついに店をオープン。好きだった小料理をあれこれ仕込んで、和洋折衷、今でいうフュージョン仕立てにして、おまけに店づくりも今でいうモダンにして。

でもこれが場所が悪すぎて、なおかつ行動優先型体質過ぎてコマーシャルをパーフェクトに忘れていて、3日間まったく客が来ず。

慌ててショットバーに変身したのでした。少しだけ料理を残して。というかリーズナブルな飲み屋に相応しいであろう仕立て、かつ相応のオードブルのあれこれ。

これがなんとかあたって商売として成り立つようになったのです。

時代も早すぎた?のかもしれません。

今でこそ野菜を前面に出す、主役級にする飲食店は無数に存在します。でも当時はまずありえない。もっと油一杯、動物性を使ってなんぼの時代です。今もそうですが、当時は一様にそういう世界でした。

でも決してベジタリアン志向ではないのです。僕の場合。

ましてや思想性、嗜好性すらない。野菜くわきゃダメだぞ!本物のベジタリアンというのはな!的な方向性がゼロなんです。それはどちらかというとしんどいでしょ。やるのもされるのも。食事をする場所はとにかく優しくて居心地がよくないと。客の中の緊張感が抜けなきゃプロの外食産業とは言えないのでは、とさえ思っています。

思うことは、とにかくおいしいこと。おいしいものを追い求めると僕の場合は野菜の確率が上がっていくのです。

そして前述のように、生もいいけど、加工withスパイス、というのが定番の体質。

その上流を遡った行為が畑、農事です。

土を触れば触るほどにその野菜の実態が見えてきました。なぜおいしいのか。なぜもっとおいしくなるのか。

僕にとって農業とは、畑作業とは、食いしん坊の果ての作業なのです。

「おいしい野菜が食べたくて S」というマガジンをなんぼ書いても許されるブログ?noteに打ちたてましたので、よろしければこちらも読んでみてください。畑ドキュメントです。レシピもあります。ぜひぜひ!

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