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スパイス料理研究、その他の料理に関するお仕事について

酷暑を除湿モードで辛みと酸味で乗り越える

連日、酷暑猛暑が続きますね~\(;゚∇゚)/


これだけ暑くなって必ず出てくる話題が、夏に相応しいスパイスはあるのかということ。

僕はいかにも正しそうな教科書みたいな本やネットを見ても、昔からどうしても頭に入らないんですよね。


体育会系だから?身体で覚えるしか理解ができない。


さらに昔からインドやスリランカ、パキスタンなどの酷暑地帯の人間と交友関係が広いので、彼らの言い伝えや習慣もいつのまにか身体の中に記憶として刻み込まれてしまった。


ま、それこそが今夏出た新刊の『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスレシピ』のバックボーンとなっているわけですが。


そこで酷暑猛暑に最適なスパイスは何かというといくつかあるのですが、昔から相場が決まっているのが辛いもの。


僕は昔から実は辛いものが苦手で。それがですよ、昨年インド・ラージャスターンにホームステイしてから、生れてはじめて辛いものをうまい、いや正確には心地いい、と感じたのであります。


盛夏の始まり、と言われる、4月末から5月上旬にかけていきました。ステイしていた街は通称ブルーシティことジョドプール。


本当にフォート(お城)近くの旧市街の建物の大半が、鮮やかな青色に塗られているんです。


建物の多くは石かセメントでできていて、上からペンキを塗っただけのもの。建物によっては部屋の中も全部青一緒に塗られている。


僕の友人のお婆さんの家がこの旧市街にあり、初日挨拶に伺いましたら、これがなんと日中軽く40℃以上になるのに、扇風機一つしかないんです。


インド人の多くは少しでも明るいと電気を使わないですから、部屋は青薄暗いといいましょうか。そこに薄汚れたシーツのベッドがあって、90歳を超える老婆がずっと寝ているという状況です。これは日本では周囲が大慌てになりそうですね。


しかし、この状況が実は心地いい。まず外はどこかしこもずっとそよ風が吹いている。で、これが涼やかなんです。大阪や京都、名古屋みたいにむわ~っとした地熱じゃない。


そして外は紫外線が強すぎるせいか、室内の日影が真っ暗に近い感覚で、これまた涼しく感じられる。実際、温度計のある家にもお邪魔させてもらったら、外気温と10℃ほども違ってびっくらこきました。


と言っても外が42~3℃で室内が32~3℃という、そんな世界ですけど。でも、単に温度差だけが涼やかなのではなく、この地域は湿度が低いんです。ステイ先である友人宅の湿度計を見ると、だいたい毎日40%以下。70とか80の日本の半分ほどしかないです。


こんな気候環境の中だったからこそ、辛いものがぴたっとはまったんですね。


インド北西部に位置するラージャスターン州の中でも、ジョードプルは砂漠地帯にある都市で、古くからパキスタンや中東との交易で栄えてきた街です。


街のシンボルである、メヘランガール・フォートの一番上から見るとわかりやすい。旧市街の北西部は延々と砂漠が広がり、果てはパキスタンまで続いています。


街場のレストラン、ライトフーズ、デザート、菓子、果物など様々な飲食に触れてみてわかったことは、まずは辛い、オイリー、柑橘、クミンの頻度が高い、甘い、瑞々しい、ということ。


インドの中でもなかなかに辛いほうだと言われます。でも、この辛みが救ってくれる。この辛みは瞬時に汗が出るほど。つまり3秒くらいで頭が涼しくなるんです。湿気がなくて風があるから。


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スパイス卸売市場の一角にある製粉所。ラージャスターンは品質のいいレッドペパーの取扱量がインドの中でも多い。


で、多くの料理にレモンやライム、ケールのアチャールという辛いオイリー酸っぱいの3拍子ぞろった漬物が必ず出てくる。辛すぎると感じたら、酸味を加えて好みに調節するんですね。


辛いものは酸っぱいもので分解できますから。これについては当誌スパイスジャーナルvol.09で近畿大学薬学部薬学博士と共に徹底分析研究しました。


そしてなぜ何でもかんでもオイリーなのか。これには多くの理由があります。一つは水が料理の軸になっていないこと。だいたいどの国でもそうなんですが、この辺りは特にオイルに対する依存が強いと思います。


辛みであれ、クミンであれ、その効果を生かすにはオイルが大事だからです。


辛みは解毒作用があるとも言われるし、クミンは防腐、整腸剤、下痢止めになると言われます。


早い話が夏バテ対策。


さらにさらに、オイリーであるということは身体に潤いを与えます。油断大敵ですから。


僕は昔アメリカ、カリフォルニア州に2週間泊まり込んだ時に、喉を患ったことがありまして。すごく腫れて呼吸困難になっちゃったんです。病院へ行くと、扁桃腺の下あたりに変なウイルスが住み着いてしまったということ。


結局この時は日本にはない強力な抗生物質を出してもらい何とか凌ぎましたが、つまり乾燥状態というのは無数のウィルスが元気になってしまうのだそうです。


湿度の高い日本では、常々カビやダニの心配がありますが、これは湿潤気候だからこそ。カリフォルニアやラージャスターンはウィルスが大敵なんですね。


増してやこの地域などは6月か7月頃から雨季に入るから、ウィルスの次がカビとダニで忙しいというか厳しくてしょうがない。


オイルは潤いだけでなく、スパイスが持つ薬効成分と仲良く同化してくれます。だから単なるオイルではなく薬効いるとなっているわけです。


抗菌と防腐。これが理由なんですね。


いやはや、料理というものはつくづくその土地環境を映し出しています。これはスローフードということになるわけですが、スパイスはやっぱり奥が深い。


昨今の日本のクレイジーな酷暑をスパイス的にはどう乗り切るか。


湿潤気候の国なので、エアコンがバンバンきいた乾燥した店や部屋で、辛くて酸っぱいものを食べ、菜種油などをどっぷりと使い、キュウリで水分とミネラル補給し、できればデザートにマンゴーやココナッツジュース、なければレモンスカッシュなんかを飲むとかなりいいのではないかと思うわけです。


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手前がラボディ(コーンの生地)の煮込み。めちゃオイリーで辛くて酸っぱくてクミンが利いている。左は郷土野菜のグヮルファリーのニンニク炒めでこれまた辛い。チャパティがきれい。ジョードプルのホームステイ先のおっかさん作


ほな、がんばって夏を行きましょう!



スパイスジャーナルvol.09はオンラインショップ『TIRAKITA』でも購入が可能です。

スパイスカクテル

実はカクテルもスパイスをアレンジしていける分野だとかねてからそう思っています。

ま、もともと多くのお酒がスパイスを取り入れて作られています。ビールや蒸留酒、リキュールなど実に幅広いところで。

カクテルとは、素材をアレンジして創るドリンクのこと。

アルコールベースのものもあれば、フルーツベースなどノンアルコールもありますし、素材をミキシングするパターンもあればそのままごっそりと飾り付けるパターンもあります。

また、ファッション性を楽しめるのもカクテルの楽しい部分です。シンプルであっても色合いを工夫しているとか、グラスがユーモラスだとか、時に飲食物以外の飾りをつけることもあります。

カクテルは料理と同じく、基本はあれど独自の創作性が楽しめるゾーンですね。

僕は16歳(1980年代前半)から生ビールを注ぐことと日本酒の表面張力。20歳過ぎ(1980年代半ば)からはペーパードリップの珈琲とフルーツドリンク、ドイツワインを。26歳(1990年代前半)からはウィスキーやカクテルをサーブする仕事をしてきました。

飲食道ざっと足かけ16、7年の中で見えてくるカクテルの大きな魅力に、空間との協調性、ファッション性、お客さんの体調への順応力、というのがあると思っています。

飾り付けや華やかさ、意外性は重要な要素ですが、時としてお客さんは、悪酔いや胃もたれなど体調がすぐれない瞬間もあり、そんなときに対応できるのもカクテルの力だと現場の中でそう感じてきたわけです。

そんな現場の中でこそ培ってきたパターンの一つにジンジャーがありました。当時は薬効的には今ほど深くは理解していません。

どちらかというと口あたりや風味に期待しての利用です。これのヒントになったのはジンジャーエールを手造りしていたり、ウォッカとジンジャーエールのモスコミュールにフレッシュジンジャーを入れるバーがあったこと。

既製品でも十分おいしいのですが、フレッシュを使うとまた別世界の魅力が広がる。その活きた感じはやはりハーブならではのものなんですね。

これにすごく感動して、自分でもいろいろ作りました。

1995年頃でしたでしょうか。当時、東京のFM番組内でカフェカッタリーナ(亀田製菓提供)というコーナーがあって、そこでもスパイスハーブを使ったカクテルをたくさん創出しました。

これらの共通したコンセプトは、すべてリアルから生まれていること。魅せるために、人の注目を集めるために、情報操作するために作ったのではなく、全部お客さんとのやり取りの中で生れた超リアル、スーパーアナログのレシピばかり。

これは料理も同じことで、僕が昔から一貫しているテーマというか、結果的にそうなっちゃってるというか。

そんな現場の生まれ育ちなので、ある意味では保証付きともいえます。そこが普通の料理研究家と違う点かもしれませんね。

スパイスカクテルの提案も、新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』で提案させていただきました。

現在、幻冬舎plus「はじめてのスパイスブック」お試し電子版でもご覧になれますので、ぜひ一度お立ち寄りください。

ページの後半には「リンゴのスパイスコンフォート」も載せています。これはいろんなやり方がありますが、今回はあくまで家でやれるスパイス生活なので、そのイメージで。

形が崩れかけたところで火を切ってください。よく水分を飛ばしておくことで、日持ちもします。またパンに塗る、ホットサンドにしたりと二次的な使い道が広くなります。

もちろん、形を残して、そのリンゴをストレートにパクパク食べるのもありです。

前者のジンジャーカクテルは欲を言えばメープルシロップ(シュガーも可)がベター。甘みにコクが加わります。

コンフォートは赤ワインやバターがなくても十分おいしいのが作れます。ここもしいて言えば砂糖にこだわりたいところ。好みのいろんな砂糖で試してみてください。たくさん作ってガラス容器などに入れて保存が可能です。

ほなそういうことで。

カワムラケンジの総合的な情報は公式パーソナルサイトをどうぞ!

22 以前「レタスクラブ」でパインヨーグルトカクテルを提案したことも

なぜこの本を書いたのか!?僕の思い

新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』とはどういうものか?

薬効読本6割のレシピ4割という具合でしょうか。

最近、書店などを見て回っていると、ほとんどは「アジア料理」「インド料理」「カレー」の棚に置いてありますが、ちょいと違います!

前著『絶対おいしいスパイスレシピ』がそのイメージに近かったですが、今回は一言で言うと健康本です。

キーワードとしては以下の感じでしょうか。
 「食生活」 「アーユルヴェーダ」 「伝統医療」 「食と健康」 「健康レシピ」 「生薬」 など。

もし、書店様等で、新しくカテゴリーを作っていただけるなら「スパイス生活」「ヘルシースパイス」「健康スパイス」なんかがありがたいです。

スパイスという文字が前に来ると、どうしてもカレーやインド料理に思われがちですが、それは10%程度です。

インドやカレーの枠に縛られないがために「スパイスブック」という題にしました。どうぞ、そちらに引っ張られないようにお引き立て頂ければ幸いです(◎´∀`)ノ

よろしくお願いします!

さて、今回はこの新刊を3年半もかけて書くに至った理由を述べたいと思います。

6月にも一度、似たような話をさらりとしています。が、今回はもっと食い込んだ話を。とはいえ、朝から4,5時間もかけて、何度もペンを走らせているのですが、どうしても長くなってしまうので省略していくと、やっぱり本書の「まえがき」に行きつくのです。

我ながら、Oh!やっぱり研ぎ澄まして書いただけのことはあるな~(*゚▽゚)ノなんてね。

あえて本書「はじめに」に書かなかった、より深いバックボーンがあるとするならば、それは僕が中学2年の時すでに「食と健康」というテーマをもっていたということです。

14歳の時に親父が急逝したことが、あらゆる意味で人生のすべてを変えました。親父が44歳という若さで死んだのは「仕事のストレスと偏った食事にあった」と、周囲の大人たちはそう言い続けました。

以来、「食と健康」というキーワードが僕の骨の中にまで染み込んでいったのです。

その後20歳を越した頃に2歳年下の従妹が腎臓病を患い、おばさんから腎臓を移植。僕がやる店にも医療関係者や持病を抱えている方がすごく多く、いつしかスパイスによる健康サポート術は僕にとってミッションとなっていきました。

そういう意味で、僕にとって「食と健康」というテーマは人生そのものです。

ということで、ここであらためて「はじめに」をどうぞ。すでに拙著をお持ちの方はヘラヘラと、読んでいない方はグイグイとご一読ください。
 
Simg_1043 気温43℃の中、ココナッツジュースで涼をとるインド人たち(ジョドプールにて)

「Good for health!(グッド・フォー・ヘルス)」

 この言葉をどれだけインドや周辺諸国の人々から耳にしてきたことかわからない。彼らにとってスパイスとは健康に役立つものであることは、あまりにも常識的なことなのだ。

 僕はこの20余年でインドや周辺諸国の人々と食を介してのご縁に恵まれた。その中でも印象的だったのが、彼らが当たり前にその日の気候や自分の体調に応じてスパイスを使い分けることである。大げさな話ではなく、例えばスパイスをそのまま口に含んだり、チャイに入れたりという簡単なことだ。梅雨で蒸し暑い時はグリーンカルダモンを頬張り、胃の調子がいまひとつのときはクミンをお湯で飲み、お腹を壊したら胡椒やクローブを茶葉と共に煮る。もちろん、料理もある。誰かが風邪を引いたら、いつもより唐辛子やシナモンを多く入れ、便秘になればアジョワンやゴマを入れる。これらすべてが「グッド・フォー・ヘルス」なのだ。

 本書は、そんな彼らの日常の中にある「グッド・フォー・ヘルス」をテーマにスパイスの解説やレシピを提案しようというものである。

 僕がスパイスの魅力に目覚めたのは、20歳の頃だった。さらにスパイスによる身体への影響を明確に体感しだしたのは1998年にインド料理食堂「THALI」を開店してからだ。
5坪の小さな屋台のような店で、毎朝8時から深夜2時まで働き尽くめ。そんな生活の中で、僕は咳が止まらなくなったり、急に寒気がしたり、お腹を壊したりするようになっていた。

 そんなときに我が身を助けてくれたのがスパイスだった。僕はインドやパキスタン、スリランカ、ネパール出身の友人が多く、彼らが当たり前のようにスパイスを使った健康法を行っていた。こう言っちゃなんだが、彼らが言うことの9割はアヤシイ。しかし、体調不良が続くなかで、どれだけ怪しかろうが彼らの話を信じてみようとつい魔が差してしまったのだ。彼らの付き合いのよさも功を奏した。普段は胡散臭いくせに、深夜に困って電話をするとあっさりと出てくれる。

 また、毎日のまかないにも助けられた。ほぼ毎食、豆と野菜と漬物とヨーグルトである。これはインドやネパールの友人のまかないやプライベートの食事とほぼ同じだ。最終的にすべて混ぜて食べるのだが、この素朴でありながら刺激的なメニューは飽きがこない。スパイス料理は辛い物ばかりではない。実は身体にやさしく、お腹いっぱい食べても胃腸に堪えないのである。むしろ、ますます食欲がわいてくるほど。お通じもよくなり、体調もすっかり回復した。僕はいつのまにかスパイスによって体質がかわってしまったのだと確信した。

 それから数年後、店を閉めて大阪に戻り、ライターとして活動を始めた僕は、多忙に身をまかせ自炊もままならず、再び体調不良になる日が増えていった。

 そんな矢先である。カミさんが大病を患ったのは。ガンだった。知り合いのアーユルヴェーダや漢方の専門家にも相談した。しかし「ガンだけは治せない。あくまで予防にとどまる」という答えだった。カミさんは長期の入院生活に入り、僕は仕事をすべて止めて共に戦う暮らしとなった。

 結果的に、そのことが人生のリスタートになった。徹底的に食生活を改めることを決めたのだ。幸いにもカミさんの手術や抗がん剤治療もうまくいき、10ヶ月ほどで退院。今では再発もなくすっかり元気になった。

 カミさんの病気をきっかけに、スパイスとは、治療薬や特効薬のように一度の食事で効果を求めるのではなく、塩や醤油のように毎日の料理に調味料として使うことでこそ効果が表れるものだと再認識すると同時に、そのことを人々に伝えたいと思うようになった。

 スパイスは紀元前から人類の必需品としてあり続けてきた。つまりヒトにとって最も身近で簡単な自然由来の生薬であり調味料ということを歴史が証明している。

 今回は僕の手法のみならず、縁のある各国各人のスパイスの使い方も含め、とにかく簡単でおいしくて、身体に効くレシピを、ところによってはスパイスにまつわるお役立ちエピソードも交えつつ提案させていただこうと思う。

 
以上です。

ついこの間、何を間違えてか、ターメリックが、カレーが認知症を治す!なんて巨大なデタラメが、またもやネット暴走族により広がっていると聞きました。が、そんなわけないだろ!だったらノーベル平和賞ものですよ。

僕がスパジャー本誌やSNSでお伝えしてきたのは、あくまで「ターメリックが認知症予防に効果がある可能性を秘めている」という話です。

まぁ万が一と思って、僕はしばしばスパイスを認知症の母親のために使っているのは事実ですが。

日本人はどうしても過大評価と過小評価を繰り返してしまいます。ショウガが身体にいいと聞いたらそればかり、みたいな。違いますよ、ご注意ください。何事もバランスですから。

本書にはモノによって上限量も記載しています。それはあくまで薬剤師から聞いた量です。スパイスはもっともっと広い世界ですから、もしかしたら記載していないモノの中にも上限の必要のあるものがあるかもしれません。

過信せず、勝手な判断をせず、事実を一つの要素として受容しながら、自分の暮らしの中に上手に取り込んでいってください。

スパイス命じゃない。主役ではないです。
By Spice であり、With Spice ということを、ずっと昔から僕は言い続けてきました。それがわかってくると、これほどに有難い&楽しい第二の調味料はないと思うのです。
 

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スパジャー取扱店情報(拙著含む)更新!

地震、大雨、そしてこの酷暑はきつい(;´▽`A``

豪雨被災地のみなさんのご苦労を思うと胸が痛みます。どうぞお気を付けて。

本日、超久々にスパジャー取扱店情報を更新しました。

今回は、新刊「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」と、クラブターリーのスパイスキットも含めて発信しています。

先ほどツイッターに情報をアップデートしたのですが、どうやらスマホでは見られないようで、取り急ぎこのダイアリー?日誌?にリンクを張っておきます。

暑い中ではありますが、ぜひ、取扱頂いている書店や飲食店へもおでかけください!

よろしくおねがいします!

withスパイス料理ツアーまもなく

今週からスパイスを持って各所をくるくる巡りますrun

まー普段もあちこちで料理しまくっているわけですが、今回は幻冬舎からの新刊のキャンペーンということで、広くの方々とお会いできるかもしれない点が非日常的な喜びでやんす。

ざざっと分かるものを列記してみますとこんな感じー。

6/28 木曜 @カフェハンキードゥリー(三重県松阪市)で「ターリー」のランチ。11時頃から? 45食限定。テイクアウトもあり!本日25日も仕込みで奔走中!

7/4 木曜 9:13〜9:20 sbsラジオ「IPPO」
こちらはスパイスのお話

7/5 金曜 @月の庭(三重県亀山市)で「ノンベジスパイス料理教室」。新刊に出て来る、鷄と万願寺のガラムマサラ炒めなど数品。現在キャンセル待ち中。

7/5 土曜 @星月夜(愛知県犬山市)で「ベジ(ノンラクト)スパイス料理コラボディナー」。新刊、前著、そして最新アレンジ。

7/13 金曜 20:00〜20:55 e-radio FM滋賀 Friday Relaxing Space “Go!Go!”出演
スパイスのお話とことんさせていただきます

7/15 日曜 15:00〜16:00 @丸善&ジュンク堂書店 那覇店 にてトークイベント
スパイスの話あれこれ

とまぁこんな感じですが、ん?遠方ばっかりやんって。まーそう言わずに。

いかがです?オキナワで、海パン、ビーサン、スパイスというのは???

いつかどこかでお会いしましょうねー╰(*´︶`*)╯

Good for Helth !

Good for Helth

表題グッド・フォー・ヘルスってなんやねん?というと、料理や飲み物にスパイスを使った時のインド人の口癖である。

僕はインドマニアでもカレーマニアでもなんでもない。ただの料理人の端くれであり、どこかのお店や企業の料理のお手伝い人であり、ライターである。

全ては誰かの導きによって今の自分が出来上がっている。

そんな中で、なんの因果か、いろんな国の人間と仲良くなることが多く、中でも南アジア人たちとの付き合いは長く深く、今なお続いていることも多い。

そういう単なる一般人の僕と、ごく普通の調子乗りの?彼らとの付き合いの中で、極めて当たり前にあるシーンが次の通り。

「どう元気?チャイ飲むか?」(南アジア人)
元気、と答えたらそこで次の会話に流れるが、彼らには正直に答えていいノリもあって、
肩凝ってるよとか、眠いとか、腹痛いとか、そういうしんどいことも平気で言うと、
必ず「なぜ⁈」

寒いからとか、パソコンやりすぎとか、揚げ物いっぱい食べた、などと答えると、
「ふんふん」
などと頷きながら何かスパイスをひとつまみチャイに入れる。

何入れた?と聞くと、
「ふんカルダモンね、リラックスできるから」とか、「クミンとペパーはお腹を守るから」とか、「フレッシュジンジャーとジャグリ、風邪治るから」とか。

うわぁありがとう!というと最後に
「Good for Helth」と言って目を合わせる感じ。

これは食事をするときも同様である。

こんな風に彼らにとってはスパイスが日常の健康術となっているのだ。例え普段から嘘ばかりついてるいい加減なインド人であっても、それを認知している確率はかなり高い。

僕はこういう彼らの習慣に、25年くらい前から強い今日を受けてきた。

誰よりもインド通とか、誰よりもインド料理を知ってるとか、そういう自己主張?自慢?のためにやってきたのではない。

ごく普通の彼らの日常生活を、ごく普通に先入観もなく、単なる友人として付き合っていく中で、原寸大の姿にこそ興味が惹かれた。

それは優劣も勝敗も無縁の文化というユーモア一色の世界。

スパイスは塩や醤油、砂糖のようもので、誰もが毎日共にできる生活の傍そのものである。

スパジャー(僕が主宰していたスパイス専門誌2010年3月〜2015年1月)はすべえの原稿を英語バイリンガルでやっていたのだが、レシピコーナーの翻訳は最後まで意見が分かれた。

僕はスパイスレシピとかスパイスフードとかスパイスクッキングとか、イメージ優先の造語ばかりでやはり日本人的な発想。

でもトランスレーターのイギリス人君は、「そんな英語はありえない。百歩譲っても、クッキングウィズザスパイスだ」と言って聞かない。

スパイスはウィズなのであって、それ以上も以下もない。まったくもってその通りである。

我々他国の人間が、他国のスパイスの有り様を理解するには、確かに言語が大事である。

Good for Helth

僕が90年代から身体で理解し続けてきた言葉。
今ようやくそのことをはっきりと伝えられそうな気がする。

3年半をかけて!6/21幻冬舎から発刊

6月21日、幻冬舎より本が出ることになりました!

「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」

版元ニュースの上から6段目に出ています(*゚∀゚*)

実は2014年に立案されたものでした。

元はスパジャーの総集編企画として立ち上がったのですが、構成の紆余曲折、休刊してもやり続けてしまう僕の取材体質、推敲、念校を繰り返すうち、気がつけば3年半が経過し、実際には半分以上が書き下ろしの超拡大版に。

内容としてはスパジャーの「スパイスのある食卓」「スパイス宇宙の旅」「クッキング」の3つのテーマを融合し、「アドベンチャーレポート」で目の当たりにしてきた未公開の話を交えたものです。簡単に言うと、スパイスの読物とレシピの合体作(インド料理はちょびっとで殆どは創作料理!)

いやはや、ぎょうさんの職人が一つのモノを創り上げるというのは実に感慨深いものがあります。今こうやって書いてるだけで一人泣きしそう(〃ω〃)

編集者とスパジャースタッフの面々がいたからこそ、今日まで歩いてくることができました。と言うか、今日も再校真っ只中なんですけどー!

昨年より、2度目の脳梗塞で深く眠り続けるスパジャー「インディーズバー」担当の宮川アキラ氏に捧げます。起きろ!アキラさん!

詳しくは幻冬舎ニュースまで(6段目に出ています)

謹賀新年2018

みなさま、2018年もよろしくお願いします!

どのような年末年始をお過ごしですか?!
僕は相変わらず出来が悪いので、やっぱり今年も宿題だらけ。もうほとんどのことは諦めモードだけど。
こんな時代のせいか、同じ書くのでも重責が伴うことがどんどん増えていく。
売れりゃそれでいい、というクライアントではないことがほとんどなので、その分、暇さえあれば裏とりか確認作業に追われる。
場所が近いと当然、遠くたって、現場でないと理解出来ないと判断したら、経費がでなくても飛んで行ってしまう。
あれ!また来たの!?なんて驚かれるのは日常茶飯事。数歩歩くと、あ、そうだ、もうひとつお聞きしたいのですが、とやっぱり刑事コロンボだとしょっちゅう言われる。若い人は知らん?
年々遠慮知らずの体質になってきているので、ずけずけとどこまでも聞いてしまう。相手は犯人でもないのに疲れるだろうな~。逆に元気になっていく人のほうが多いかな。
でも、さすがに年末年始はみなさん帰郷したり、家族と過ごしたりしているので、ちょっと、とはいかない。
だから今度はレコーダーを聞き続けるのだ。今年はどうだろう。今回の取材では、長い人で4,5時間。短い人で1時間半くらいだろうか。
それが8人分あるから、あー計算するのが嫌になった!
僕のレコーダーは10%刻みで200%までスピードを変換することができるもの。でも、早けりゃいいわけじゃなく、大半は要所を3,4回聞き直すことになる。
そうやってメモを書き起こしてから、さてどのような文体と構成にするのかという流れになり、ある程度まとまったら今度はレイアウトとの戦いだ。
レイアウトは血も涙もない。もともと、かも&だったりの200Wくらいのチャラ文だと、えーそれってなんのこと!?とチョーお気楽なわけだが、人様の人生がのっかった取材を、何千もの文字数でもって書く仕事の場合は、レイアウトの関門はちょっとした博打である。
必死のパッチで書き起こして文章を組み立てたというのに10000Wあったとしたら実際の白場は2000Wなんてことは普通だ。
もっと酷いと歩留まり5%なんてのもざらにある。
デミグラスソースでいえば、ここまで手に豆ができるほどじっくり煮込み続けてきたのに、実際にソースとして使えるのはその半分とか、へたすると1割、いや5分という感じである。
この作業が最もストレスフルなのだ。この歩留まりでは、言葉の差し替えなど小手先では話にならない。
早い話が、ほとんどを捨てるのである。どこまで斬れるか、という断腸の決断を何度も繰り返すのだ。
素人ほど、言い聞かせようとして文章が長くなるもの。だらだら書くのは愚の骨頂、というのは僕が初めてコラムを書き出したときの、とある雑誌の編集長の言葉。
たくさん書いてしまう僕はまだまだひよっこだ。
だから、深い取材をすればするほど、いろんなことを知れば知るほど、行間に託すことが増えていく。
時代は行間とかけ離れていくばかり、らしいけど。
今年も間違いなくマイペースになってしまうと思われますが、みなさん、今後ともよろしくお願いします!
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パクチー祭りと三重の虹

おふくろが通う眼科のウェイティングが長いので今のうちにブログを書いちゃOh!

去る29日の日曜日、三重県亀山であったパクチー祭りは実に楽しかった。

一時は台風直撃で開催が危ぶまれたが、主宰の岡田佳織さんが「台風でもゴー。午後3時までに変更!」と鶴の一声で決行。

僕は今は店を持ってないので、仕込みは丸々100パーイベント仕様。何が何でもやるのだ精神でドキドキのワクワク状態だった。

何を作ったかと言うと…もしかしたら今参加者の中で最も普通?かもしれない、サモサとサラダ。

でもパクチー祭りというのだから、そこんとこはこっそりととことん意識を持ってのアーレンジ。

まずサモサだがそのソースにおいて、多くの場合、特にイベントではケチャップかせいぜいそこに辛いもんをちびっと入れたもの出すものだ。もちろんグリーンチャトニがあったとしても、それはミントや輸入物だったり。

いや、それはそれでバッチリ美味しいわけであるが、早い話がコリアンダーチャトニ(パクチーソース)はコストも高けりゃ仕入れも不安定で、おまけに日持ちしないといった、日本ではなかなか商業ベースに乗せにくいものなのである。

というわけで色々策を講じた。

まず、直前日にフレッシュコリアンダーをどう入手するのか?これはフレッシュ命なので頼りないヘナヘナではもったいない。かといって1キロの元気なコリアンダーはないわけじゃないだろうけど、店をやってないとそのルートにありつきにくい。

そこで大阪のパクチー専門レストランGoGoパクチーに相談してみると、なんと在庫をわけていただけるというのでラッキーだった!

オーナーシェフたぶち氏と久々の再会。お忙しいのにパクチー談義で山盛り開花。心身共に香りが滲みたところで家に帰り一気に仕込みへ。

そしてコリアンダーチャトニを通常の倍量、器に入れて準備万端。サラダについても前夜に仕込んで、当日の早朝に器にセット。こちらも鮮度が命なのでへなちょこコリアンダーではもったいない。

今回のサラダは自家栽培と常食の都ヨナグニ風である。鰹節とポン酢、ダシ代わりのツナが決め手だ。これさえあれば与那国島民の如し丼でパクパクいける。なのでそんじょそこいらのデパートに出しても恥ずかしくないくらいの爽やかグリーン感と量である。

こうしてガッツリと球を込めて、車に乗って三重県へ。

台風と聞いていたが、雨にはあわないし、ちょっと風が強い程度でどうってことないズラ^ ^

が、僕が会場に着いたのは10時過ぎ。多くはすでに準備万端で、お客の姿もちらほらと。

で、必死のパッチで準備していたら、昔の常連客は来てくれちゃうし、キラキラ笑顔で目の前に座ってくれる女性はいるし、最近は80オーバーの超熟シニアまみれでしんなり状態だった僕はもう最高峰の絶好調になってしまって。

何を話しているのか何をやっているのか、挙げ句の果てに何を売ろうとしていたのか、おまけにいくらだったかも思う暇さえないというか、まー頭の中がヘラヘラ一色の空っぽカラカラ。

どうやらお客さんたちも3時までってので急いで来ている模様。が、それにしてもこの賑やかさはスゴイ!

気がつけば、催眠術にかけられたように、スパイスの薬効や使い方を延々と話し続けていて、完全にもう一人の自分が僕を占拠してしまった。

だって、いろんな人がこれでもか!ってくらいグイグイと聞きたいこと聞いてくるものだから。そんなの料理教室でも話すことあらへんレベル。

で、これが不思議なことに、喉は強い方じゃないのに、スパイスの話になると声が枯れることはないから困る。こんだけ質問にこたえて自分一個も買わへんかったら怒るでしかし。

と思ったら、目の前のスパイスをごっそりと買ってくれたり。

でもね、今回の商品はサモサとサラダだけが僕の売り上げで、本やスパイスキット、スパイス各種はどれも他社の委託品。言わば僕はアンテナなのである。

夕刻、どうやら後片付けも僕がビリだった模様。岡田佳織さんや他の面々と外に出たら、なんとなんと虹がばこーっでてるやないの。

こんなに色の濃い鮮明な虹を見るのは初めてだ。さらにぼーっと見ていたら、信じ難いことに今度は虹が3つになった。ほんまかいな⁈

これこそほんまの三重の虹やんか。

それにしてもこの天候の中、決して便利な場所じゃなく、広大な会場でもないのに、あれだけの大勢の人がやってくるのには驚いた。

そりゃどこかの広場でやる巨大イベントとは桁が違う。しかし、その人口密度の高さ、屈託のない笑顔の率は限りなく10割に近い。

また、そこには写真や情報に忙しい人や、我こそは的なオラオラ人種も皆無。地位も名声も徒党も不要。実に安心感があって居心地がいいのである。

その空気感と集まる人々の質に、ただただ岡田佳織さんの人柄がうかがえるのであった。

有難い一日だった。

さて、夢から覚めて現実に戻る。
おいおい、病院についてもう3時間半になるのに、まだ検査しかしてないぞ!診察はまだかいな。

1時を過ぎて腹が鳴く。これが終わっても、次は買い物、その後家へ送ってご飯の支度と掃除。そして今日も方程式のない認知症。

三重の虹を胸に。

続いて29日(日)は「パクチー祭り」に参加!

処は三重県亀山市。

伝説の店『月の庭』で開催です。
サイトを見たら「魔女」という言葉も書いてあったので、
たぶん僕はすぐに操られると思います(笑)

実はまだメニューを決めてませんで。先からずっと考えていたのですが、できればベジサモサ+コリアンダーチャトニ(あえて王道)と、沖縄大原農園産が入荷可能ならミニサラダでもと思っています。大原さんへはいま確認中ですが、台風でそれどころじゃないですね。ご無事をお祈りします!

ほか、インドコラボ(例のテキトーな仕上がりのやつ。中身はバッチリ)のNewスパイスキット、木楽舎コラボのスリランカ産スパイスキット、拙著各種などももっていきます!

お近くの方、お時間の許す方、お待ちしております。

朝10時ころからお昼過ぎでいったん区切って?夜もやるみたい。なくなったら御免やす!

http://d.hatena.ne.jp/tukinoniwa/touch/20171017/p1

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