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カテゴリー「料理デザイナー、スパイス料理研究家として」の記事

スパイス料理研究、その他の料理に関するお仕事について

2017.10.31

パクチー祭りと三重の虹

おふくろが通う眼科のウェイティングが長いので今のうちにブログを書いちゃOh!

去る29日の日曜日、三重県亀山であったパクチー祭りは実に楽しかった。

一時は台風直撃で開催が危ぶまれたが、主宰の岡田佳織さんが「台風でもゴー。午後3時までに変更!」と鶴の一声で決行。

僕は今は店を持ってないので、仕込みは丸々100パーイベント仕様。何が何でもやるのだ精神でドキドキのワクワク状態だった。

何を作ったかと言うと…もしかしたら今参加者の中で最も普通?かもしれない、サモサとサラダ。

でもパクチー祭りというのだから、そこんとこはこっそりととことん意識を持ってのアーレンジ。

まずサモサだがそのソースにおいて、多くの場合、特にイベントではケチャップかせいぜいそこに辛いもんをちびっと入れたもの出すものだ。もちろんグリーンチャトニがあったとしても、それはミントや輸入物だったり。

いや、それはそれでバッチリ美味しいわけであるが、早い話がコリアンダーチャトニ(パクチーソース)はコストも高けりゃ仕入れも不安定で、おまけに日持ちしないといった、日本ではなかなか商業ベースに乗せにくいものなのである。

というわけで色々策を講じた。

まず、直前日にフレッシュコリアンダーをどう入手するのか?これはフレッシュ命なので頼りないヘナヘナではもったいない。かといって1キロの元気なコリアンダーはないわけじゃないだろうけど、店をやってないとそのルートにありつきにくい。

そこで大阪のパクチー専門レストランGoGoパクチーに相談してみると、なんと在庫をわけていただけるというのでラッキーだった!

オーナーシェフたぶち氏と久々の再会。お忙しいのにパクチー談義で山盛り開花。心身共に香りが滲みたところで家に帰り一気に仕込みへ。

そしてコリアンダーチャトニを通常の倍量、器に入れて準備万端。サラダについても前夜に仕込んで、当日の早朝に器にセット。こちらも鮮度が命なのでへなちょこコリアンダーではもったいない。

今回のサラダは自家栽培と常食の都ヨナグニ風である。鰹節とポン酢、ダシ代わりのツナが決め手だ。これさえあれば与那国島民の如し丼でパクパクいける。なのでそんじょそこいらのデパートに出しても恥ずかしくないくらいの爽やかグリーン感と量である。

こうしてガッツリと球を込めて、車に乗って三重県へ。

台風と聞いていたが、雨にはあわないし、ちょっと風が強い程度でどうってことないズラ^ ^

が、僕が会場に着いたのは10時過ぎ。多くはすでに準備万端で、お客の姿もちらほらと。

で、必死のパッチで準備していたら、昔の常連客は来てくれちゃうし、キラキラ笑顔で目の前に座ってくれる女性はいるし、最近は80オーバーの超熟シニアまみれでしんなり状態だった僕はもう最高峰の絶好調になってしまって。

何を話しているのか何をやっているのか、挙げ句の果てに何を売ろうとしていたのか、おまけにいくらだったかも思う暇さえないというか、まー頭の中がヘラヘラ一色の空っぽカラカラ。

どうやらお客さんたちも3時までってので急いで来ている模様。が、それにしてもこの賑やかさはスゴイ!

気がつけば、催眠術にかけられたように、スパイスの薬効や使い方を延々と話し続けていて、完全にもう一人の自分が僕を占拠してしまった。

だって、いろんな人がこれでもか!ってくらいグイグイと聞きたいこと聞いてくるものだから。そんなの料理教室でも話すことあらへんレベル。

で、これが不思議なことに、喉は強い方じゃないのに、スパイスの話になると声が枯れることはないから困る。こんだけ質問にこたえて自分一個も買わへんかったら怒るでしかし。

と思ったら、目の前のスパイスをごっそりと買ってくれたり。

でもね、今回の商品はサモサとサラダだけが僕の売り上げで、本やスパイスキット、スパイス各種はどれも他社の委託品。言わば僕はアンテナなのである。

夕刻、どうやら後片付けも僕がビリだった模様。岡田佳織さんや他の面々と外に出たら、なんとなんと虹がばこーっでてるやないの。

こんなに色の濃い鮮明な虹を見るのは初めてだ。さらにぼーっと見ていたら、信じ難いことに今度は虹が3つになった。ほんまかいな⁈

これこそほんまの三重の虹やんか。

それにしてもこの天候の中、決して便利な場所じゃなく、広大な会場でもないのに、あれだけの大勢の人がやってくるのには驚いた。

そりゃどこかの広場でやる巨大イベントとは桁が違う。しかし、その人口密度の高さ、屈託のない笑顔の率は限りなく10割に近い。

また、そこには写真や情報に忙しい人や、我こそは的なオラオラ人種も皆無。地位も名声も徒党も不要。実に安心感があって居心地がいいのである。

その空気感と集まる人々の質に、ただただ岡田佳織さんの人柄がうかがえるのであった。

有難い一日だった。

さて、夢から覚めて現実に戻る。
おいおい、病院についてもう3時間半になるのに、まだ検査しかしてないぞ!診察はまだかいな。

1時を過ぎて腹が鳴く。これが終わっても、次は買い物、その後家へ送ってご飯の支度と掃除。そして今日も方程式のない認知症。

三重の虹を胸に。

2017.10.21

続いて29日(日)は「パクチー祭り」に参加!

処は三重県亀山市。

伝説の店『月の庭』で開催です。
サイトを見たら「魔女」という言葉も書いてあったので、
たぶん僕はすぐに操られると思います(笑)

実はまだメニューを決めてませんで。先からずっと考えていたのですが、できればベジサモサ+コリアンダーチャトニ(あえて王道)と、沖縄大原農園産が入荷可能ならミニサラダでもと思っています。大原さんへはいま確認中ですが、台風でそれどころじゃないですね。ご無事をお祈りします!

ほか、インドコラボ(例のテキトーな仕上がりのやつ。中身はバッチリ)のNewスパイスキット、木楽舎コラボのスリランカ産スパイスキット、拙著各種などももっていきます!

お近くの方、お時間の許す方、お待ちしております。

朝10時ころからお昼過ぎでいったん区切って?夜もやるみたい。なくなったら御免やす!

http://d.hatena.ne.jp/tukinoniwa/touch/20171017/p1

2017.10.17

イベントを終えて

高槻 食の文化祭、無事に終了。たくさんの方々にお越しいただき、誠にありがとうございました!❗️

お会いできてとても楽しかったです。

おまけに隣のネイル屋さんからお茶とサンドイッチいただき倍嬉しい。

今朝起きた時に、あれれ風邪を引いたか、と思ったら、昨日喋りまくりで喉が痛かったようです。

が、2日目は雨天であいにくのディスコンテニュー。
というわけで、片付けてから、コラボのオーガニックファームhara君と喫茶店で今度はひたすら唐辛子談義。実は辛みに弱い二人ですが話は熱く盛り上がりました。

打上げはなんとかして行きたかったけど、カミさんが体調壊していて断念。 でも僕は昨日の1日でじゅうぶん元気をいただきましたから心は晴れやかざんすよ。
明日からまた頑張ります!

2017.10.13

14-15いよいよ高槻イベント

大阪の音楽と食のイベントの草分け的存在「高槻ジャズと食の文化祭」。

今回の僕は企業ブースにて物販のみの参加である。

販売メニューは次の通り。

スパジャー本誌、拙著『絶対おいしいスパイスレシピ』、木楽舎製スパイスキット、
インド人スパイス問屋やインドのデザイナーたちと作ったNEWスパイスキット
(めっちゃ打合せしたのにやっぱり最初と最後が違う!)、同問屋のインド直輸入スパイス約20種の販売(意外にも日本に来ているスパイスはインド産のものはそれほど多くない)、同市内で最近頑張っている若手オーガニックファームharaの世界一辛いスパイスと干ししいたけ、三重県松阪市で僕がやっていた『THALI』オリジナルの1998年ブレンドのガラムマサラ、などなど盛りだくさん。

さらに、90年代~やリ続けてきた、オーダースパイスブレンドも久々に。
これは、その場でお客の要望や相談に乗りながらカレー粉を作る作業で、実に面倒くさいのだが、店時代、お客からあまりに頼まれるもので嫌々やっていた(笑)

このように僕の企画はすべて、客とのかかわり(現場)から生れたものばかりであるのが特徴だ。

初日はファーマー末延君が、2日目はインド人君が手伝いに来る予定だが、いかんせんインド人はスペシャルテキトーなのでどうなることやら。

とにもかくにも、明日は久しぶりに若い人と会えるなー!遠足前みたいな気分でこりゃ寝不足になりそう。

2017.08.30

久しぶりにイベント!14・15 高槻へ

久しぶりにイベントに参加することになった!

スパジャー創刊と同じ年に始まったイベントで何かとご縁があるんだな、これが。確か、初年と二年目(3年目はどうだったっけ?)に参加させてもらった。

ただ、今回は料理ではなく、スパイスショップ&ブック紹介(販売)として出ることに。

これは、高槻の店、あるいは高槻にゆかりのある店?など、とにかく現場ありきのちゃんとした店たちのお祭。

でも、そこにスパイス料理研究家「カワムラケンジ」として、またブック「スパイスジャーナル」として迎えてくれて、めっちゃ嬉しい。

今回は『Spice Journal』の幟をあげて、みなさんをお迎えしたいと思っている。今までのダンボールに手書きのんちゃうよ。ほんまの幟やで!真っ赤な下地にいつものロゴマークね!

商品の内容は次のとおり。

●スパイス各種(たぶん7~8種)

●本邦初公開・初販売のオリジナルスパイスキット各種

(デザイン:インドのガジ氏、スパイス:インポーター『ヴィスワス』、レシピ:カワムラケンジ)

●オリジナルブレンドスパイス各種(1998年レシピのガラムマサラ)

●インドMDH社製ブレンドスパイス各種(たぶん)

●インドMTR社製レトルトカレー(たぶん4種)

●本=スパイスジャーナル各号、絶対おいしいスパイスレシピ(木楽舎)

*もしかしたら木楽舎製のカワムラケンジ監修スパイスキットも販売するかも。

また、久しぶりに、アドリブ調合スパイスキットもやるかも。

これは1990年代から店やどこかの料理イベント、教室などでよくやっていたもので、お客さんの要望を聞きながら、その場でスパイスをブレンドしたりするものだ。

ま、今の時代は、自分でスパイスを調合する人も多くいるだろうから不要かもしれないけど。14(土)に様子を見てから、15(日)にどうするかを決めるというやり方をするかも。

もし、タイミングが合わなかったらごめんやす。

今回は、インドのスパイス商社も協力してくれるとのことで、少量でもリーズナブルな価格で販売できると思う。

もちろん業務用の交渉もつなぐので、飲食業者の方はお気軽に声をかけてくださいな。

今回のイベントの最たる魅力は、庶民の町で庶民による庶民のためのイベントであるということ。

おじいちゃんもおばあちゃんも、ちっちゃな子供も、細かいことはどうでもいいおねえさんも、もちろんこだわり一杯のお兄さんやおっちゃんも、不特定多数の老若男女が集えるところがいいのだ。

だから、どんな玉が飛んでくるかはまったく読めない。同じ趣味の人だけが集う、身内的イベントとは違い、まさにストリートファイター状態なのである。

恒例のライブも同時開催するようである。彼らは長い間、10万人以上を動員する高槻ジャズストリートをやってきている面々だから、きっと最高にハッピーなステージを組んでくれることだろう。

今年はプロレスもやるのかな?ま、詳しいことはまたサイトを見てください。

とにかく、今言えるのはここまで!みんな、高槻へおいでやす!!

2017.06.27

スパイス3つで作る、旬のメイクイーンのサブジ

これはもう絶対にオススメであ~る。今この時期にこそ作って食べてもらいた~い。

拙著『絶対おいしいスパイスレシピ』巻頭でも特筆した、スパイス3つでカレーは作れちゃう企画の発展系でもある。

スパイス3つとは、クミン、コリアンダー、ターメリックのこと。

これは言わばインド料理(北インド)の信号機みたいなもの。何が何でもわかっておかないと車やバイクを運転する際、事故を起こしちゃうよ的な当たり前すぎるスパイスである。

な~んだ、そんなのとっくに知ってるよ。いやいや、そんな理論武装のための話じゃない。この3つは人生が1つや2つでは足らないくらい深~~~いスパイスだってこと。

薬学的には、この3つについてはすでに調べつくされまくっていて、世界中が認知しているといっていい。我がスパイスジャーナルでも近畿大学の薬学部をあげて様々な感応検査や分析を行なった。

とにかく、わかればわかるほど凄いスパイス3なのだ。日本の味噌と醤油と出汁みたいなもんかな。

というわけで、今回は季節がらというか、ジャガイモ不足というか、日本人はほとんどがジャガイモであるだろうから、あえてメイクイーンを使ったサブジを提案しよう!

メイクイーンとは同じイモでもジャガイモとは使い道が違うものである。ずっと飲食の現場一筋で生きてきた僕に言わせれば、これはただただ形を崩したくない時に使う芋という感覚がまず強い。

マッシュ、あるいはほくほくさせたい時は男爵などのジャガイモ。歯応えと形、艶をつけたいときはメイクイーン。

しかし、メイクイーンでも溶かしきることを前提として使う場合もあって、そんな時はだいたい食感を狙っている。言葉では言いにくいが、大雑把に言ってジャガイモはざらざら。メイイーンはさらさらといった具合。

さらに芋の癖が薄いというべきか。よく言えばジャガイモは香りが豊か。メイクイーンはさっぱりとしている。

だからどちらがいいという話ではなく、日本のインド料理の場合の多くはジャガイモを使用しているであろうから、あえてメイクイーンでやるのも普段とはまたちょっと違って新鮮やで!という提案である。

誰でもできるので、よし今日こそやったろか!と思う方はぜひぜひ。100キンで売ってるスパイスでも可能。
 
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*レシピや写真の無断転載は固くお断りいたします。
 

●『メイクイーンのサブジ』レシピ

子供や年配の方も安心して食べられる!

・材料(2人分)

メイクイーン 200g *小型3~4個くらい(皮をむいて1~2センチのさいの目切りにし、水に3分ほどつける)

ニンジン   100g *小型1本程度(皮をむいて1~2センチのさいの目切り)

シシトウ   4~5本(ヘタを取って輪切り。なければピーマンでも可)

トマト   ホールトマト カットタイプ100g(フレッシュでも可)

ガーリック 1/2片(粗みじん切り)

塩     3~4g *小さじ2/3~1(出来ればブラックソルトや他の岩塩がよい)

サラダ油  大さじ1

水     1カップ~
 

・スパイス

 ターメリック、クミン、コリアンダー  各小さじ1/2ずつ *合計4.5g
 

・作り方

1.鍋を火にかけてサラダ油、ガーリック、水分を切ったメイクイーン、ニンジンをいれて炒める。

2.メイクイーンに透明感がでてきたら、塩、スパイス3種をいれ、混ぜたら蓋をして蒸すようにして炒める。焦げ付きそうな場合は水を50ccほどいれる。約3分。

3.水を100ccほど加え、さらに3分ほど煮る。

4.メイクイーンに十分に火が通り、全体が馴染んでいたらトマトを加え、2,3分煮る。

5.残りの水をくわえて混ぜる。ここで好みの水分量に合わせる。

6.メイクイーンやニンジンが柔らかくなったらシシトウを混ぜる。

7.塩分を確認したら器に盛り付け出来上がり。生姜のせん切りをトッピングするとなおうまい。

*辛みが欲しければ、仕上げにレッドペパーを適量ふりかけるとパンチ力あり。

2017.06.10

誰でも気軽に使えるナンチャッテマサラ

久しぶりにスパイスレシピの話を。

インドにあるチャートマサラの日本的超お気軽版にアレンジしたものである。マサラは混ぜ物のことなので、複数のスパイスを合わせたものである。

ちなみにチャートとはインドの言葉で、直訳すると「ぺろっと舐める」という意味だと知人のインド人はにやにやと話す。

主に北インドで多用されるスパイスで、感覚的には軽食に使う簡単スパイスである。

ヨーグルト、ドリンク、フルーツ、トーストなどによく使う。たまに炒め物などの料理にも使っている。

僕は昔から「インド料理とは創作料理のこと」と言い続けているのだが、これもまた絶対という配合はない。

ただし、大黒柱というものはあって、それがクミン、コリアンダー、ブラックペパー、塩、アムチュールだ。

アムチュールとはドライマンゴーパウダーのことで、フルーティーな酸味が特長のスパイス。

が、こいつが一般的ではない。そのため、もしこの配合スパイスを使うことがあったなら、レモン果汁を使っていただければと思う。元々レモン果汁を使ったレシピなら、それをいつもより多めに使うなどアレンジしてもらうとよりいいかもしれない。

同じ配合スパイスにガラムマサラがあるが、こちらは肉のカレーなどの仕上げや隠し味として使うものであり、チャートマサラはスナックやデザート、サラダ的なものに、その場で気軽に使うスパイスである。

もひとつおまけに言うと、ガラムマサラはどちらかというと冬向けのスパイス。体を温める作用のあるものを中心に配合しているから。

一方のチャートマサラは暑い時期にぴったり。爽やかなアムチュール、おなかの調子を整えるクミン、気分をリラックスさせるコリアンダー、抗酸化物質の胡椒、そして塩分。

旬野菜のサラダに、フレッシュフルーツにぱらぱらと、冷やしたライタ(ヨーグルトに野菜を加えたもの)はもちろんラッシー(ヨーグルトジュース。日本メーカーの既製品にもあう!)、キュウリやトマトをばばっと切ってその場でふりかけるもよし。

意外なところではトーストや目玉焼き、焼き魚、フライドポテト、FFのバーガー類にもどんぴしゃだ。これは実際に僕が今までやり続けていることなので間違いナイスよ~

ぜひぜひ、オススメ!
 

●基本的な配合比率

クミン、コリアンダー、胡椒(白粉末でも可)、塩(できれば岩塩。本場はブラックソルト)、各1ずつ。もしアムチュールを見つけたらぜひ。配合比率は好みで自由に変えてよい。インドでも人や店、メーカーによって全然違う。インド版は塩や胡椒が多め。たまにチリやシナモン、ヒング(樹液の粉末)などが入る。自分のチャートマサラを作ってみよう!
 

● 『夏野菜のアチャール』

材料)2~3人分

キュウリ  1本

ミニトマト  1パック *12~13個ほど。

新タマネギ  1/2個 *なければミョウガや大根でもおいしい。

レモン果汁  1/2~1個分 *種を取る。量は好みでいいが多めがオススメ。
 

スパイス)

★ナンチャッテマサラ 小さじ1~2

または以下のものをばらばらに入れてもOK

・クミンパウダー 小さじ1/2

・コリアンダーパウダー 小さじ1/2

・粗挽き黒胡椒 1/2 *好みで調整

・岩塩  小さじ1/2 *好みで調整
 

作り方)

1.キュウリを、縦に4等分、横に長さ1センチほどの、さいの目に切る。

2.トマトはヘタを取り、縦半分、横半分に切る。タマネギは長さ1センチほどに乱切り。

3.スパイスと塩をいれ、レモンを絞り、かき混ぜたら出来上がり。

ね、超簡単ですやろ?

2017.04.14

スパイスとの出会い、インド料理への目覚め 第二話

スパイスやハーブの経験が増えていくものの、カレーやインド料理の実態(僕の場合は構造的な面で)は謎のまま。築地魚河岸から大阪に戻ってきた僕は、ある人の案内により、大阪北部の郊外で14坪31万5千円という高額賃料の店を始める。

が、夢はやっぱり夢で、3日たってもお客は一人も来ない。何日も前から一所懸命に仕込んだ料理を、自分で腹いっぱい食べて、後はすべて捨てるということの悔しさはなかなかのものだ。

やっぱり田んぼの横ではどうにもこうにも。人通りはまったくないし、建物は道路よりやや北側へ向いてるし、中2階で存在感はからっきし。

店先に大きな煙突でも作って道に匂い攻撃をするか。歩道でダンスショーをやればいいかも。目立つ看板を作るべきでは。友人たちも一緒に色々と考えてくれた。

色々と手伝ってくれていた大工の先輩がぽつり。

「そういえば箕面って女子大がいくつかあったな。●●女子、○○短期、□□美術女子、国立◎◎大学とか」

すると、ちゃらちゃらのナンパ後輩の目が大きくなる。

「○○短期いうたらメッサ(めっちゃよりも上)ええ女が山ほどいますよ!この前も梅田ナビオ前でひっかけた子が○○短期の子で、その友達も最高に可愛かった!」

男の癖にコロン好きのちゃらお2号も続く。

「それいいねー!チラシを作って女子大へ巻きに行こうぜ!ケンジ(僕のこと)は絵が得意やったんちゃうんか。なんか描け!」

「それそれ、女が喜ぶ絵!ええやん、女子大女子大、うおおおおお!」

となり、急きょ店の外も中身も大改造に踏み切る。まず店のテーマを思い切ってショットバーに変更した。そう、開業当初は創作を駆使したレストランを考えていたのである。

だが、今後は自慢の料理はできるだけ取捨厳選か、新たに考え直し、オードブル対応に変える。

木の壁をトタンで埋め尽くし、そこにカラフルな絵を描き、10センチほどの小さな窓を2ヶ所開ける。

「女は見たらあかんものを見たがるんや」という先輩大工の名言でそうなった。

音楽は自分の趣味のうるさいロックではなく、黒人の渋いバラードや女性シンガーもわんさかとかけるように。

そして肝心のチラシ。当時はコンビニもなければパソコンもない時代。プリントする、という発想自体が斬新といえばそうで、友人の会社でこっそりと何日もかけてコピーさせてもらった。

その会社が残業の時などは、夜な夜なお邪魔して、友人と一緒にコピー機のスイッチを押し、その後、手動の断裁機で「グシャグシャ」とB6サイズに切っていく。

もう一人の友人の会社には、当時では斬新過ぎる印刷機という見たことのないものがあり、こちらへも深夜にお邪魔してはひたすら励む。文明の利器とはいえ、まだまだ発展途上だからこれがすぐに紙詰まりを起こしたり、インク滲みなどが起こったりしたものだ。

看板も自作する。これも今のように誰でもいつでもクリック一発じゃなく、自作そのものが斬新である。

先輩大工から1畳の合板をもらい、その上にペンキを塗りたくるのだ。

と言ってもホームセンターもない。僕はその昔、ペンキ屋でバイトしていたことがあった。そんなオシャレな工務店じゃなく、本物の職人である。その職人さんのところへ行き、色々と事情を伝えて、多種類の中から相応しいものを選んでもらった。

僕は小学生の頃は付録付きの月刊漫画を、中学時代は神社の写生や龍のイメージ画を、高校時代は教室や廊下、街の壁に落書きを(ごめんなさい)しまくるなど、とにかく絵が好きだった。

こうして店は、友人や世の諸先輩方の力と知恵を拝借して、改めて準備が始まった。

スパイスについては特に意識するわけでもなく、新たに考え直した料理にも自然発生的に多用していた。でも、現実の店造りにおいて、料理は確かに心臓部ではあるが、それ以外に大切なことが何十倍もある。

今のように宣伝やつながりがポチッの散歩みたいに簡単な時代じゃない。

一人でも店の存在を知ってもらうために、少しでも価値を感じてもらうために、まったく根拠も正解も見えない濃霧の中を、ただただ手探りで前進し続けるほか道はない。

田んぼ横のそっぽを向いた14坪、超高額賃料1ヶ月31万5千円は、若い闘争心をとことん奮い立たせる起爆剤であった。

つづく

2017.04.09

スパイスとの出会い、インド料理への目覚め 第一話

僕とスパイスの関係は、自身の波乱万丈な人生と二人三脚するかのよう。随所で顔をのぞかせるのであった。

カレーではなく、「スパイス」という言葉に最初に具体的に興味を持ったのが、高校に入った1981年頃、裏町の超ガラの悪い、でも澄んだ鶏ガラのスープが自慢の大衆中華料理店で働きだしてからだった。

「カレー粉は色んなスパイスを混ぜ合わせたもんなんや」という師匠の言葉が実に衝撃的だった。

それまでカレーと言えばルーかレトルトか単にカレー粉で、と言われていた。しかし、ここで「スパイス」という聞きなれない言葉が現れたのである。

さらに「このニンニクやショウガもスパイスなんや。そうそう、豆板醤も山椒も」という言葉で完全に頭がこんがらがり、その未知ぶりに、余計に好奇心がそそられた。

「スパイスっていったいなんやねん???」

でも、生きていくのに必死だったし、当時は仕事に関係のない細かいことを上司に聞くなんてのは生意気なことでもあったし、そもそも「スパイスってなんやねん?」などと、いわば小さな部品の探求などしている暇がない。

というわけで、当時パンチパーマの半分眉毛の姿で、休みになると大阪市内の大きな書店に通ったりしたものだ。

しかし、その当時スパイスのことを詳しく書いた本なんて皆無。

書店員はこんな感じである。

「スパイス?スパイスってカレーを作るアレですよね?カレーって実はインドがルーツなんですよね??しかし、そんな専門的な本は聞いたことがないですね。まぁ誰も興味のないことでしょうからね」とこのような時代で、超マイノリティーもいいところのゲテモノ扱い。

それでもしつこく通いまくっているうちに「もし、そういった本が発刊されたら連絡いたしますので」と言ってくれるのだが、結局どこからも連絡は来なかった。

その後、波乱万丈な人生と共に紆余曲折して、実物を手にしだすのが80年代半ば。僕は飲食業で本格的に勤めだしていて、プロ育成の料理や喫茶の学校に通っていた頃。

百貨店でもそれまで数種類しかなかったものが、十数種、何十種類と少しずつ増えだした。同時に、料理専門出版社から、街の名店の裏技や作り方を公開した雑誌や本などが出だした。

そこで徐々に認識が深まりだしたのはいいのだが、いかんせん、ますます生きるのに必死な毎日で、そんな文化活動みたいなことをやっている暇も体力もありえない。

次は、薬効や身体造りという意味でのヘルシーをコンセプトとする、スポーツクラブ内の飲食部門の運営を任される。

ここで、特に栄養について学びながら、独自の創作料理やドリンク、その他特殊なサラダ料理などを日々創作しまくった。スパイス&ハーブについては、逐一、市場や問屋から情報をもらいながら、新しいものが出るたびに入手し、あれこれと試作。が、カレーやインド料理とは違う世界であった。

その後、色々あって築地魚河岸の仲買で働くことに。これはこれでまた色んな体験ができつつ、暇を見つけては街のカレー屋やアジア系のレストランなどを探しては食べ歩き。

そして26歳になる夏、ついに独立開業を果たす。10代からの夢だった、エスニック創作料理と酒、音楽をテーマとした店の実現だ。

が、場所は大阪の郊外、箕面。そこのまた外れの田んぼの隣のマンションの2階という立地である。これで14坪31万5千円と、今考えるととてつもなく高い。バブル崩壊後でのこの価格だから、いかに自分がノリ重視のアホかがわかる。

この高額すぎる家賃が僕の運命を容赦なく塗り変えていくのであった。

つづく

2017.03.06

ターメリックは認知症にも役立つのか?

なんともつらいことだが、お袋の認知症がちょいと進行しだしてしまった。まださほど深刻ではないものの、医師に相談すると、一度拍車がかかると時間の問題的なところがある、と言われた。

いくらお袋といえどもプライバシーがあるから、具体的にどうなっているかはここでは避ける。

とにかく、僕の主夫&介護度は飛躍的に増している今日この頃で、中でも、長いあいだ飲食の現場で育ってきたがゆえに、やっぱり料理は必須の仕事となってしまう。

そしてやはり、スパイスを駆使してあれこれとやってしまうんだな、これが。

お袋の容態を見て、あるときこんなことを思い出した。

そう、前にもちょこっとブログに書いたが、ターメリックが脳神経伝達の活性に役立つ、という話である。

正確には、そのような論文が発表されたという話だ。

ターメリックはインドをはじめ、ネパールやスリランカなど多くのスパイス文化圏において、スパイスの王道であるからして、僕が創刊したスパイスカルチャーマガジン『スパイスジャーナル(スパジャー)』(2010年3月~2015年1月、全18巻)において、vol.01、02、03、05の4回に渡り徹底調査を、さらに07でも少し触れた。

基本的には薬学博士のDr.Tagaを監督として、様々な感応検査や科学的分析、論文等の調査を行い、時に和漢・中医それぞれの薬剤師にもかかわってもらう、というものであった。

07の特集テーマは『風邪と戦うスパイス料理』。その中でのターメリックの頁の一部をここに抜粋する。

「ターメリックは本誌で何度も取り上げたから、ここは僕の出番かな。確かに肝機能亢進や抗ウィルス活性の力があることは認められているんだけど、実はもっと興味深い話を発見したんだ。それは、昨年に発表された論文で、ターメリックを継続的に摂取すると、神経伝達物質量に影響を与えて、記憶力や空間認識能にも影響があるという報告。」
(論文は2010年のもの)

本には書いていないが、その際、Dr.Tagaはこのような言い方もしていた。

「ようするにボケ、認知症にも効果が期待できるということ。それが予防レベルなのか、進行しているものにも何かしら影響があるのかはわからない。けども、人やケースによって可能性はゼロじゃない。薬効の研究は、莫大な資金と時間、専門家がかかわって追及するもので、少なくとも1/1000g単位の量で調べる世界。その上、人によって体重や血液量も違えば、代謝や排泄の速度、吸収効率にも個人差があるから、どれだけ時間と手間がかかることやら。だからこそ、ものによっては何百、何千という関連論文が存在するテーマもある。何事にも、一概には言い切れない世界なんだ」

このように、ターメリックもまた、いったいどこまで有効なのかは定かではないが、それでも、僕としてはお袋が少しでもよくなることを祈ってできることは何でもトライしたい。

というわけで、本来なら排泄されてしまい、摂取が難しいターメリックのクルクミンを、より効果的に摂取する方法はスパジャーで散々研究したから、その知識と技術を持ってあれこれと料理しているわけである。

少し前に、その知識と技術について書いているので、興味のある方はそちらを参考にしてもらえばと思う。

さぁ、明日もなんぞ料理にしに行くでぇ!(ついでにカミさんのボケも良くならんかいな)

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