カテゴリー「ライターとして、料理人として」の89件の記事

スローフード、そば、食紀行、旅、人などが得意テーマ。また料理人の端くれとしても

松阪『八千代』スパイス会を終えて

去る9/28金曜日、行ってまいりました、三重県松阪市へ。

結論から言うと、うん、とても楽しかったです。お客さんも定員満席になったし、八千代さんたちとの交流、新たな出会い、そして懐かしい常連客の方々と再会できたのが嬉しくて。

中には他界されてしまった方もいらしたのですが、それでもこういう機会をいただくことで再会できる人がいるというのは本当に幸せです。

とにかく必死だったあの頃(今も必死だけど!)。なんもわからず、ただがむしゃらに生きていた時期に出会った方々とは、おそらく一生付き合っていけるんでしょうね。

見栄も駆け引きもいらない、ちょっとした家族のような。もしかしたら僕が勝手にそう思っているだけかもしれないけど。

帰りは松阪時代に最もお世話になった方のところへご挨拶に。

本当『THALI』やってきてよかったと思います。まだまだ未熟もいいところだし、色々嫌なこともそれなりにあるけど、この思いが今の自分を支えになっています。






9/28松阪『八千代』スパイスの会に向けて

いよいよ今週となった、松阪城下町の老舗割烹旅館『八千代』さんでの『THALI』イベント。

『THALI』とは、かつてカワムラケンジが松阪でやっていたインド日替わり定食の小さな店の屋号です。

クローズした2001年以降、カフェハンキードゥリーでは何度かイベントを開催してもらっているけど、それ以外では木工作家の阪口君の工房と森林公園でアウトドアイベントをやったくらい。

しかも今回は三重県で名高い、料亭でのイベントときています。まさか我が『THALI』が『八千代』さんで料理会をするとは夢にも思っていませんでした。

これまでイベントに来れなかった方々に来ていただけるチャンスでもあります。とは言え、『THALI』常連大人層の多くの方はSNSなんてやってないか、一応アカウントを持っているだけで使ったことがないような方々ばかり。

僕もすっかりSNSに犯されていて?それ以外の連絡方法に頭が行ってませんでした。で、今回あれこれと昔のアドレスを掘り探り、ようやく見つけ出した何人かの方々に電話を。

やっぱりいいですね電話は。ドキドキして出るかな出るかな(*゚▽゚*)と思ったら出たっー!

うわー声変わってない!お久しぶりです。あれからあーでこーでこうなって…へぇーそうだったんですか!嘘でしょ???

みたいな、もう何から話していいかわからなくて、中学時代に彼女の家に電話した時みたいに不整脈寸前のドキドキまくり。

店を閉めて大阪に戻ってきてからあっという間の17年。長い長い、でも早い早い。

でも、さすがこれだけの時間が経つと、あの当時でじゅうぶん大先輩だった方々はもういいお歳であるわけで。

いいことよりも、悪いこと?つらいこと?寂しこと?の方が圧倒的に多くて、なんだか泣きそうになりました。

あー僕も必死に生きてきたけど、皆さんもめっちゃ必死やったんやろな〜なんて。

大病を患う方が多く、中には再起が難しい方、他界した方も。そんなこんなで両手放しに喜べることばかりじゃないけど、でもね!こうして再会ができる方もいるわけで!

なんだか再会って奇跡のようなもんですね〜
若い時は思ったことないし、会えて当たり前だったし、時には煩わしく思ったりも。

そう言う意味で今回のイベントは、単なる料理会ではないです。もちろんはじめてお会いする方々には、かつての松阪『THALI』のご挨拶となりますし、シンプルに料理を楽しみに来られる方もいらっしゃいます。

それに加えて、僕個人にとってはとても大きな意味を持った会でもあるというわけです。

あの時があったから今がある。これはあの時には思いもつかないことでした。

僕は狙ってスパイス料理研究家になったわけじゃなく、すべてお客さんや友達、料理人、インド人!編集者‼︎ 職種関係なく親愛なる全ての方々によって育てられた1つの結果です。

だから役割として与えられた今ということになります。ちょっと興奮し過ぎて何を書いているのかわからなくなっちゃった。すみません(*゚▽゚*)

とにかく、とにかく、数日前から準備仕込みを始めているのですが、胸が熱くなって仕方がないです。なんだろう?この熱い想いは。

人生はずっと繋がって今があるんですね、としか言いようがない。

今回は変化球なしの、オーソドックスなインド料理ばかり。まかない、家庭料理がコンセプトだった『THALI』から進化した部分も提供する予定です。

ロードサイドのレストランで出てくるような料理も2、3品作ります。

気合いが入り過ぎて、当日はボロボロになるかも💦

不安と喜びがめちゃくちゃ入り交ざってます。



ペパーチキンマサラのベース完了!これはロードサイドレストラン的な一品。



今回はカシミリーチリを使います。色鮮やかさが特徴。日本には入ってきていない希少なスパイスです。インドの仲良し料理人からの頂き物です。



イベントのフライヤー



今回はバスマティライスと日本米の2種を用意します

『はじめてのスパイスブック』カラー写真集 by FB

SNSはとことん便利なすごいやつですね~

こんな技を知ってしまいました。これならあちこちに何度もアップデートしなくていいんですね。

写真は好きな時に追加できるみたいです。散らばってるものも含め、またここに追加していきますので、たまに覗きに来てください!

ただし、iPhoneで見るとなぜかキャプション(写真の説明)を見ることができないんだなぁ。僕が方法をわかってないだけかもしれませんが、すべての写真に本誌のページ数と章を記載しています。

だから、どのページの何か、というのが分かるようになっています。もし見れなかったらPCだとOKなのでぜひそちらで!

ほな
(現在、28日の松阪『八千代』イベントの準備をこつこつと始めております)

エッセイ「ミナミとカレー」

ここで言うミナミとは大阪の難波や心斎橋あたりのことであって、人の名前じゃありません。

目下、執筆中のタイトルです。間も無く締め切り。媒体は大阪の老舗グルメ雑誌あまから手帖。

今回はカワムラケンジのエッセイという個人目線ですが、昔からリサーチや校正などが厳しいことで知られる編集部です。

新旧を問わず、あーこれこそ商都であり台所であるミナミらしい店だな、浮ついたものじゃなく個性を確立できている味だな、と思う店を5軒取り上げつつ、ミナミの奥行きや面白味を語っています。

今回あちこちを歩いてみて感じたことは、今や僕のことを知らない若いカレー屋さんが増えていて、そのことがとても功を奏したと思いました。

知らないからこそ、その店の素顔が見れるんですよね、読者のみなさんと同じ目線、関わり方でもって各店を渡り歩くことができたというわけです。

街で偶然耳にしたり、まったく関係ない場所、例えば知人の服屋さんの仕入れ先とか喫茶店とか!そういう場所での口コミはご縁として大事にいただきながら。

本当色々勉強になりました。今の大阪の原寸大を肌で理解できました。つまりデマや洗脳?仕掛け?みたいなものも(笑)

怖いですね、イメージ操作というものは。何が事実で、実際にお客たちは何を感じているのか。これは渦中にいるとなかなかわからないものです。

ただ一つ思い残すことがあるとするならば、エリアがあらかじめ決められていること。

今回の対象となる圏内は、北は長堀通りから3本目の筋に出る手前までのブロック。東が東横堀つまり阪神高速道路の筋まで。南がなんばパークス南側筋。西がなにわ筋まで。

筋が違うだけで今回は対象外となったわけですが、これだけちょっと他のご商売が気の毒なほどカレー屋だらけになると、目の前にあったりするわけで。

でもこればかりは仕方がないです。いつでもどんなメディアでも、どこかにルールを作っていく必要がありますから。だからもっとこっちにもあるやん!とか言われそうですがその辺はご理解いただきたいです。

と言いましても、今回は単なる店紹介ではなく、ミナミという街の質を語ろうというのがミッションですから、そこんところを受け取っていただければ嬉しいです。

昭和40年生まれである僕の世代はおそらくミナミの栄華から下り坂を見ている世代だと思います。

それ以前の方は逆に上り坂。そして昭和後期や平成生まれの層はどうなのか?

少なくとも僕らよりかは敷居が低く間口も広いように思っている人が多い感じですね。

まーそんなこんなで、日々スパイスまみれな僕ですが、街のいろんなカレーを食べることができて久しぶりに刺激的でした。

大人がちゃんと普通に行ける、初めてでも魅力的な店を紹介しつつのミナミのエッセイ。現在の本当の大阪のカレーを感じてもらえると思います。

発売は9/23でもうしばしお待ちを。
さて今からもう一軒校正に行かなきゃ。ついでにビリヤニ食べちゃおうっと。

ほなまた。


なぜこの本を書いたのか!?僕の思い

新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』とはどういうものか?

薬効読本6割のレシピ4割という具合でしょうか。

最近、書店などを見て回っていると、ほとんどは「アジア料理」「インド料理」「カレー」の棚に置いてありますが、ちょいと違います!

前著『絶対おいしいスパイスレシピ』がそのイメージに近かったですが、今回は一言で言うと健康本です。

キーワードとしては以下の感じでしょうか。
 「食生活」 「アーユルヴェーダ」 「伝統医療」 「食と健康」 「健康レシピ」 「生薬」 など。

もし、書店様等で、新しくカテゴリーを作っていただけるなら「スパイス生活」「ヘルシースパイス」「健康スパイス」なんかがありがたいです。

スパイスという文字が前に来ると、どうしてもカレーやインド料理に思われがちですが、それは10%程度です。

インドやカレーの枠に縛られないがために「スパイスブック」という題にしました。どうぞ、そちらに引っ張られないようにお引き立て頂ければ幸いです(◎´∀`)ノ

よろしくお願いします!

さて、今回はこの新刊を3年半もかけて書くに至った理由を述べたいと思います。

6月にも一度、似たような話をさらりとしています。が、今回はもっと食い込んだ話を。とはいえ、朝から4,5時間もかけて、何度もペンを走らせているのですが、どうしても長くなってしまうので省略していくと、やっぱり本書の「まえがき」に行きつくのです。

我ながら、Oh!やっぱり研ぎ澄まして書いただけのことはあるな~(*゚▽゚)ノなんてね。

あえて本書「はじめに」に書かなかった、より深いバックボーンがあるとするならば、それは僕が中学2年の時すでに「食と健康」というテーマをもっていたということです。

14歳の時に親父が急逝したことが、あらゆる意味で人生のすべてを変えました。親父が44歳という若さで死んだのは「仕事のストレスと偏った食事にあった」と、周囲の大人たちはそう言い続けました。

以来、「食と健康」というキーワードが僕の骨の中にまで染み込んでいったのです。

その後20歳を越した頃に2歳年下の従妹が腎臓病を患い、おばさんから腎臓を移植。僕がやる店にも医療関係者や持病を抱えている方がすごく多く、いつしかスパイスによる健康サポート術は僕にとってミッションとなっていきました。

そういう意味で、僕にとって「食と健康」というテーマは人生そのものです。

ということで、ここであらためて「はじめに」をどうぞ。すでに拙著をお持ちの方はヘラヘラと、読んでいない方はグイグイとご一読ください。
 
Simg_1043 気温43℃の中、ココナッツジュースで涼をとるインド人たち(ジョドプールにて)

「Good for health!(グッド・フォー・ヘルス)」

 この言葉をどれだけインドや周辺諸国の人々から耳にしてきたことかわからない。彼らにとってスパイスとは健康に役立つものであることは、あまりにも常識的なことなのだ。

 僕はこの20余年でインドや周辺諸国の人々と食を介してのご縁に恵まれた。その中でも印象的だったのが、彼らが当たり前にその日の気候や自分の体調に応じてスパイスを使い分けることである。大げさな話ではなく、例えばスパイスをそのまま口に含んだり、チャイに入れたりという簡単なことだ。梅雨で蒸し暑い時はグリーンカルダモンを頬張り、胃の調子がいまひとつのときはクミンをお湯で飲み、お腹を壊したら胡椒やクローブを茶葉と共に煮る。もちろん、料理もある。誰かが風邪を引いたら、いつもより唐辛子やシナモンを多く入れ、便秘になればアジョワンやゴマを入れる。これらすべてが「グッド・フォー・ヘルス」なのだ。

 本書は、そんな彼らの日常の中にある「グッド・フォー・ヘルス」をテーマにスパイスの解説やレシピを提案しようというものである。

 僕がスパイスの魅力に目覚めたのは、20歳の頃だった。さらにスパイスによる身体への影響を明確に体感しだしたのは1998年にインド料理食堂「THALI」を開店してからだ。
5坪の小さな屋台のような店で、毎朝8時から深夜2時まで働き尽くめ。そんな生活の中で、僕は咳が止まらなくなったり、急に寒気がしたり、お腹を壊したりするようになっていた。

 そんなときに我が身を助けてくれたのがスパイスだった。僕はインドやパキスタン、スリランカ、ネパール出身の友人が多く、彼らが当たり前のようにスパイスを使った健康法を行っていた。こう言っちゃなんだが、彼らが言うことの9割はアヤシイ。しかし、体調不良が続くなかで、どれだけ怪しかろうが彼らの話を信じてみようとつい魔が差してしまったのだ。彼らの付き合いのよさも功を奏した。普段は胡散臭いくせに、深夜に困って電話をするとあっさりと出てくれる。

 また、毎日のまかないにも助けられた。ほぼ毎食、豆と野菜と漬物とヨーグルトである。これはインドやネパールの友人のまかないやプライベートの食事とほぼ同じだ。最終的にすべて混ぜて食べるのだが、この素朴でありながら刺激的なメニューは飽きがこない。スパイス料理は辛い物ばかりではない。実は身体にやさしく、お腹いっぱい食べても胃腸に堪えないのである。むしろ、ますます食欲がわいてくるほど。お通じもよくなり、体調もすっかり回復した。僕はいつのまにかスパイスによって体質がかわってしまったのだと確信した。

 それから数年後、店を閉めて大阪に戻り、ライターとして活動を始めた僕は、多忙に身をまかせ自炊もままならず、再び体調不良になる日が増えていった。

 そんな矢先である。カミさんが大病を患ったのは。ガンだった。知り合いのアーユルヴェーダや漢方の専門家にも相談した。しかし「ガンだけは治せない。あくまで予防にとどまる」という答えだった。カミさんは長期の入院生活に入り、僕は仕事をすべて止めて共に戦う暮らしとなった。

 結果的に、そのことが人生のリスタートになった。徹底的に食生活を改めることを決めたのだ。幸いにもカミさんの手術や抗がん剤治療もうまくいき、10ヶ月ほどで退院。今では再発もなくすっかり元気になった。

 カミさんの病気をきっかけに、スパイスとは、治療薬や特効薬のように一度の食事で効果を求めるのではなく、塩や醤油のように毎日の料理に調味料として使うことでこそ効果が表れるものだと再認識すると同時に、そのことを人々に伝えたいと思うようになった。

 スパイスは紀元前から人類の必需品としてあり続けてきた。つまりヒトにとって最も身近で簡単な自然由来の生薬であり調味料ということを歴史が証明している。

 今回は僕の手法のみならず、縁のある各国各人のスパイスの使い方も含め、とにかく簡単でおいしくて、身体に効くレシピを、ところによってはスパイスにまつわるお役立ちエピソードも交えつつ提案させていただこうと思う。

 
以上です。

ついこの間、何を間違えてか、ターメリックが、カレーが認知症を治す!なんて巨大なデタラメが、またもやネット暴走族により広がっていると聞きました。が、そんなわけないだろ!だったらノーベル平和賞ものですよ。

僕がスパジャー本誌やSNSでお伝えしてきたのは、あくまで「ターメリックが認知症予防に効果がある可能性を秘めている」という話です。

まぁ万が一と思って、僕はしばしばスパイスを認知症の母親のために使っているのは事実ですが。

日本人はどうしても過大評価と過小評価を繰り返してしまいます。ショウガが身体にいいと聞いたらそればかり、みたいな。違いますよ、ご注意ください。何事もバランスですから。

本書にはモノによって上限量も記載しています。それはあくまで薬剤師から聞いた量です。スパイスはもっともっと広い世界ですから、もしかしたら記載していないモノの中にも上限の必要のあるものがあるかもしれません。

過信せず、勝手な判断をせず、事実を一つの要素として受容しながら、自分の暮らしの中に上手に取り込んでいってください。

スパイス命じゃない。主役ではないです。
By Spice であり、With Spice ということを、ずっと昔から僕は言い続けてきました。それがわかってくると、これほどに有難い&楽しい第二の調味料はないと思うのです。
 

「#カワムラケンジ #kenjikawamura #はじめてのスパイスブック #おいしいヘルシーはじめてのスパイスブック #スパイス生活 #goodforhelth #スパイスジャーナル #spicejournal #幻冬舎」でよろしくね!

withスパイス料理ツアーまもなく

今週からスパイスを持って各所をくるくる巡りますrun

まー普段もあちこちで料理しまくっているわけですが、今回は幻冬舎からの新刊のキャンペーンということで、広くの方々とお会いできるかもしれない点が非日常的な喜びでやんす。

ざざっと分かるものを列記してみますとこんな感じー。

6/28 木曜 @カフェハンキードゥリー(三重県松阪市)で「ターリー」のランチ。11時頃から? 45食限定。テイクアウトもあり!本日25日も仕込みで奔走中!

7/4 木曜 9:13〜9:20 sbsラジオ「IPPO」
こちらはスパイスのお話

7/5 金曜 @月の庭(三重県亀山市)で「ノンベジスパイス料理教室」。新刊に出て来る、鷄と万願寺のガラムマサラ炒めなど数品。現在キャンセル待ち中。

7/5 土曜 @星月夜(愛知県犬山市)で「ベジ(ノンラクト)スパイス料理コラボディナー」。新刊、前著、そして最新アレンジ。

7/13 金曜 20:00〜20:55 e-radio FM滋賀 Friday Relaxing Space “Go!Go!”出演
スパイスのお話とことんさせていただきます

7/15 日曜 15:00〜16:00 @丸善&ジュンク堂書店 那覇店 にてトークイベント
スパイスの話あれこれ

とまぁこんな感じですが、ん?遠方ばっかりやんって。まーそう言わずに。

いかがです?オキナワで、海パン、ビーサン、スパイスというのは???

いつかどこかでお会いしましょうねー╰(*´︶`*)╯

Good for Helth !

Good for Helth

表題グッド・フォー・ヘルスってなんやねん?というと、料理や飲み物にスパイスを使った時のインド人の口癖である。

僕はインドマニアでもカレーマニアでもなんでもない。ただの料理人の端くれであり、どこかのお店や企業の料理のお手伝い人であり、ライターである。

全ては誰かの導きによって今の自分が出来上がっている。

そんな中で、なんの因果か、いろんな国の人間と仲良くなることが多く、中でも南アジア人たちとの付き合いは長く深く、今なお続いていることも多い。

そういう単なる一般人の僕と、ごく普通の調子乗りの?彼らとの付き合いの中で、極めて当たり前にあるシーンが次の通り。

「どう元気?チャイ飲むか?」(南アジア人)
元気、と答えたらそこで次の会話に流れるが、彼らには正直に答えていいノリもあって、
肩凝ってるよとか、眠いとか、腹痛いとか、そういうしんどいことも平気で言うと、
必ず「なぜ⁈」

寒いからとか、パソコンやりすぎとか、揚げ物いっぱい食べた、などと答えると、
「ふんふん」
などと頷きながら何かスパイスをひとつまみチャイに入れる。

何入れた?と聞くと、
「ふんカルダモンね、リラックスできるから」とか、「クミンとペパーはお腹を守るから」とか、「フレッシュジンジャーとジャグリ、風邪治るから」とか。

うわぁありがとう!というと最後に
「Good for Helth」と言って目を合わせる感じ。

これは食事をするときも同様である。

こんな風に彼らにとってはスパイスが日常の健康術となっているのだ。例え普段から嘘ばかりついてるいい加減なインド人であっても、それを認知している確率はかなり高い。

僕はこういう彼らの習慣に、25年くらい前から強い今日を受けてきた。

誰よりもインド通とか、誰よりもインド料理を知ってるとか、そういう自己主張?自慢?のためにやってきたのではない。

ごく普通の彼らの日常生活を、ごく普通に先入観もなく、単なる友人として付き合っていく中で、原寸大の姿にこそ興味が惹かれた。

それは優劣も勝敗も無縁の文化というユーモア一色の世界。

スパイスは塩や醤油、砂糖のようもので、誰もが毎日共にできる生活の傍そのものである。

スパジャー(僕が主宰していたスパイス専門誌2010年3月〜2015年1月)はすべえの原稿を英語バイリンガルでやっていたのだが、レシピコーナーの翻訳は最後まで意見が分かれた。

僕はスパイスレシピとかスパイスフードとかスパイスクッキングとか、イメージ優先の造語ばかりでやはり日本人的な発想。

でもトランスレーターのイギリス人君は、「そんな英語はありえない。百歩譲っても、クッキングウィズザスパイスだ」と言って聞かない。

スパイスはウィズなのであって、それ以上も以下もない。まったくもってその通りである。

我々他国の人間が、他国のスパイスの有り様を理解するには、確かに言語が大事である。

Good for Helth

僕が90年代から身体で理解し続けてきた言葉。
今ようやくそのことをはっきりと伝えられそうな気がする。

3年半をかけて!6/21幻冬舎から発刊

6月21日、幻冬舎より本が出ることになりました!

「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」

版元ニュースの上から6段目に出ています(*゚∀゚*)

実は2014年に立案されたものでした。

元はスパジャーの総集編企画として立ち上がったのですが、構成の紆余曲折、休刊してもやり続けてしまう僕の取材体質、推敲、念校を繰り返すうち、気がつけば3年半が経過し、実際には半分以上が書き下ろしの超拡大版に。

内容としてはスパジャーの「スパイスのある食卓」「スパイス宇宙の旅」「クッキング」の3つのテーマを融合し、「アドベンチャーレポート」で目の当たりにしてきた未公開の話を交えたものです。簡単に言うと、スパイスの読物とレシピの合体作(インド料理はちょびっとで殆どは創作料理!)

いやはや、ぎょうさんの職人が一つのモノを創り上げるというのは実に感慨深いものがあります。今こうやって書いてるだけで一人泣きしそう(〃ω〃)

編集者とスパジャースタッフの面々がいたからこそ、今日まで歩いてくることができました。と言うか、今日も再校真っ只中なんですけどー!

昨年より、2度目の脳梗塞で深く眠り続けるスパジャー「インディーズバー」担当の宮川アキラ氏に捧げます。起きろ!アキラさん!

詳しくは幻冬舎ニュースまで(6段目に出ています)

最近の執筆活動の状況

目下、最強のライバルは「時」となりつつある、超スーパースペシャルアナログ男のカワムラです。

ますます、ひたすらまっすぐ全力で泳ぎ続けるだけの、元水泳部丸出しの暮らしを送っているわけだが、それでもGWになんとか一日ぼーっとする機会に恵まれて、よっしゃブログ書こう!

さて、何を書くか。一杯書きたいことはあるけれど、そうそう、ここんとこ書いた雑誌などの話題を。

ひとつは今春にでた「カレー便利帖」なる実用書について。これは晋遊舎という出版社が作ったもので、とにかく家でカレーを作る際に使えそうな情報を、これでもかってくらい詰め込んだ本なのだ。

僕が担当させてもらったのは、レシピのコーナー。単に本場がどうとか、こんな創作でどうだ、ではなく、徹底的に読者目線にこだわっているところがポイント。

そのために、牛、豚、鳥、マトン(ラム)、シーフード、豆、野菜などと、素材別をテーマにしている。

さらに、各素材の部位別も解説しながら進行しているところが、自分でいうのもなんだけどスゴイのである。

なかなかわかってもらいにくいと思うが、実はここまで素材別を明確にした手造りカレーレシピはかなり珍しい。というか少なくとも僕は見たことがない。

でも、わかる人にはわかってもらえるはず。さらに、これらのすべてを、できるだけ庶民派スーパーで買いそろえることができるパーツで、という前提で構築しているところが第二のポイント。

もちろん、入手困難なこともあるだろうが、そこは編集者たちといろんな立場を想定して厳選してある。

今はレシピ書が溢れすぎていて、ちょっとうっぷっぷな感じだと思うが、この本は押し出し型ではなく、とことんTPO型なので、きっと多くの人の望むところに球が投げられていることと思う。

時代は、飲食店のみならず、本も「うまい、やすい、はやい、おおい」の時代のようで、ランチ1回分程度の価格帯というのもすごい。

僕個人としては、他にもアイデアがいろいろあったが、そこは版元の意向が柱となるので、ほかの制作者の意見も含めて最終的にこの形になった。

機会があればぜひ手に取ってみてもらいたい。

次が、「そばうどん2018」。

これは老舗の飲食専門出版社で、柴田書店という出版社が発行している。飲食業界人たちのバイブルとして業界では有名な会社で、特に料理人の間では参考書のような存在として長い間信頼を集めている。

当の僕もここの出版社の本は多く持っており、それらはすべて10代の頃から昨今までの長い時間を経過しているものばかり。にわかのブームやチャラい世界とは異次元のものである証拠に、何年何十年経っても中身が枯れることがない。それだけ、表面的なことよりも、骨格的なところを得ている本ということである。

こちらが40年あまりにわたり発行し続けている名著の一つに「そばうどん」がある。

そば屋うどん屋じゃないけど、僕もかなりこの本を愛読してきた。昔の仲間の一人がうどん屋になったやつもいて、そいつが独立を目指して生きている時に、一緒になってよく読み漁ったものだ。

また、ライターとして、男としての師匠であった、今は亡き柏木氏もこの本の愛読者で、逝去された後掃除を手伝いに行ったら、何冊もの「そばうどん」がでてきて、昭和51年創刊当時の一冊を形見としていただいた。

その憧れの名著に、昨年と今年2年にわたり書かせてもらったのだ。特に今年2018年版では、関西を舞台にたくさんやらせてもらった。数えてみたら全部で9軒あり、うち5軒の5人についてはその方々の人生ストーリーをどっぷりと語らせていただいた。

このためにかけた時間は約4か月。それ以前からのお付き合いも含めると皆さん10年、いや20年ほどの時間を経ている。それでも、「親しき仲こそ実は無知」という僕のヘタレな格言に基づき、誰よりも徹底的に密着し、細部にい当たるま校正を繰り返した渾身の力作だと自負している。

専門業者でなくても、読み物として楽しんでもらえるんじゃないかなと勝手にそう思っている。高価な本だが、ぜひ手に取ってみていただきたい。

3つめが、古くからお世話になっている、大阪の老舗グルメ誌の「あまから手帖5月号」だ。

関西人なら誰もが知っている雑誌である。

北摂特集ということで、末席ながら僕も参加させていただいた。僕は7歳から20歳まで北摂で育っている。そして単に育っただけじゃなく、多くの飲食店と深いところでつながっている。

こちらでは、高槻という町の山間部で何やら面白い動きをしている3人の男たちの話と、名物といえるカレーの話をしている。他にもたくさんの魅力あふれる飲食店や人が登場している。ぜひ、こちらもよろしくお願いします。

ただし、3つめは月刊誌なので5月の22日頃?までしか書店に並ばない。丸善&ジュンク堂書店とか紀伊国屋のようなところではバックナンバーもあるのかな。

1つめと2つめは2018年版の書籍なので少なくとも今年一杯並ぶ。双方とも完売したら終わりやけどね~。

ほな、また!

謹賀新年2018

みなさま、2018年もよろしくお願いします!

どのような年末年始をお過ごしですか?!
僕は相変わらず出来が悪いので、やっぱり今年も宿題だらけ。もうほとんどのことは諦めモードだけど。
こんな時代のせいか、同じ書くのでも重責が伴うことがどんどん増えていく。
売れりゃそれでいい、というクライアントではないことがほとんどなので、その分、暇さえあれば裏とりか確認作業に追われる。
場所が近いと当然、遠くたって、現場でないと理解出来ないと判断したら、経費がでなくても飛んで行ってしまう。
あれ!また来たの!?なんて驚かれるのは日常茶飯事。数歩歩くと、あ、そうだ、もうひとつお聞きしたいのですが、とやっぱり刑事コロンボだとしょっちゅう言われる。若い人は知らん?
年々遠慮知らずの体質になってきているので、ずけずけとどこまでも聞いてしまう。相手は犯人でもないのに疲れるだろうな~。逆に元気になっていく人のほうが多いかな。
でも、さすがに年末年始はみなさん帰郷したり、家族と過ごしたりしているので、ちょっと、とはいかない。
だから今度はレコーダーを聞き続けるのだ。今年はどうだろう。今回の取材では、長い人で4,5時間。短い人で1時間半くらいだろうか。
それが8人分あるから、あー計算するのが嫌になった!
僕のレコーダーは10%刻みで200%までスピードを変換することができるもの。でも、早けりゃいいわけじゃなく、大半は要所を3,4回聞き直すことになる。
そうやってメモを書き起こしてから、さてどのような文体と構成にするのかという流れになり、ある程度まとまったら今度はレイアウトとの戦いだ。
レイアウトは血も涙もない。もともと、かも&だったりの200Wくらいのチャラ文だと、えーそれってなんのこと!?とチョーお気楽なわけだが、人様の人生がのっかった取材を、何千もの文字数でもって書く仕事の場合は、レイアウトの関門はちょっとした博打である。
必死のパッチで書き起こして文章を組み立てたというのに10000Wあったとしたら実際の白場は2000Wなんてことは普通だ。
もっと酷いと歩留まり5%なんてのもざらにある。
デミグラスソースでいえば、ここまで手に豆ができるほどじっくり煮込み続けてきたのに、実際にソースとして使えるのはその半分とか、へたすると1割、いや5分という感じである。
この作業が最もストレスフルなのだ。この歩留まりでは、言葉の差し替えなど小手先では話にならない。
早い話が、ほとんどを捨てるのである。どこまで斬れるか、という断腸の決断を何度も繰り返すのだ。
素人ほど、言い聞かせようとして文章が長くなるもの。だらだら書くのは愚の骨頂、というのは僕が初めてコラムを書き出したときの、とある雑誌の編集長の言葉。
たくさん書いてしまう僕はまだまだひよっこだ。
だから、深い取材をすればするほど、いろんなことを知れば知るほど、行間に託すことが増えていく。
時代は行間とかけ離れていくばかり、らしいけど。
今年も間違いなくマイペースになってしまうと思われますが、みなさん、今後ともよろしくお願いします!
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