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カテゴリー「スパイス健康術」の記事

グッド・フォー・ヘルス!スパイス文化圏の人々の言い伝え、自分の体験を元にした健康レシピ

Good for Helth!

表題グッド・フォー・ヘルスってなんやねん?というと、料理や飲み物にスパイスを使った時のインド人の口癖である。

僕はインドマニアでもカレーマニアでもなんでもない。ただの料理人の端くれであり、どこかのお店や企業の料理のお手伝い人であり、ライターである。

全ては誰かの導きによって今の自分が出来上がっている。

そんな中で、なんの因果か、いろんな国の人間と仲良くなることが多く、中でも南アジア人たちとの付き合いは長く深く、今なお続いていることも多い。

そういう単なる一般人の僕と、ごく普通の調子乗りの?彼らとの付き合いの中で、極めて当たり前にあるシーンが次の通り。

「どう元気?チャイ飲むか?」(南アジア人)
元気、と答えたらそこで次の会話に流れるが、彼らには正直に答えていいノリもあって、
肩凝ってるよとか、眠いとか、腹痛いとか、そういうしんどいことも平気で言うと、
必ず「なぜ⁈」

寒いからとか、パソコンやりすぎとか、揚げ物いっぱい食べた、などと答えると、
「ふんふん」
などと頷きながら何かスパイスをひとつまみチャイに入れる。

何入れた?と聞くと、
「ふんカルダモンね、リラックスできるから」とか、「クミンとペパーはお腹を守るから」とか、「フレッシュジンジャーとジャグリ、風邪治るから」とか。

うわぁありがとう!というと最後に
「Good for Helth」と言って目を合わせる感じ。

これは食事をするときも同様である。

こんな風に彼らにとってはスパイスが日常の健康術となっているのだ。例え普段から嘘ばかりついてるいい加減なインド人であっても、それを認知している確率はかなり高い。

僕はこういう彼らの習慣に、25年くらい前から強い今日を受けてきた。

誰よりもインド通とか、誰よりもインド料理を知ってるとか、そういう自己主張?自慢?のためにやってきたのではない。

ごく普通の彼らの日常生活を、ごく普通に先入観もなく、単なる友人として付き合っていく中で、原寸大の姿にこそ興味が惹かれた。

それは優劣も勝敗も無縁の文化というユーモア一色の世界。

スパイスは塩や醤油、砂糖のようもので、誰もが毎日共にできる生活の傍そのものである。

スパジャー(僕が主宰していたスパイス専門誌2010年3月〜2015年1月)はすべえの原稿を英語バイリンガルでやっていたのだが、レシピコーナーの翻訳は最後まで意見が分かれた。

僕はスパイスレシピとかスパイスフードとかスパイスクッキングとか、イメージ優先の造語ばかりでやはり日本人的な発想。

でもトランスレーターのイギリス人君は、「そんな英語はありえない。百歩譲っても、クッキングウィズザスパイスだ」と言って聞かない。

スパイスはウィズなのであって、それ以上も以下もない。まったくもってその通りである。

我々他国の人間が、他国のスパイスの有り様を理解するには、確かに言語が大事である。

Good for Helth

僕が90年代から身体で理解し続けてきた言葉。
今ようやくそのことをはっきりと伝えられそうな気がする。

続きを読む "Good for Helth!" »

3年半をかけて!6/21幻冬舎から発刊

6月21日、幻冬舎より本が出ることになりました!

「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」

版元ニュースの上から6段目に出ています(*゚∀゚*)

実は2014年に立案されたものでした。

元はスパジャーの総集編企画として立ち上がったのですが、構成の紆余曲折、休刊してもやり続けてしまう僕の取材体質、推敲、念校を繰り返すうち、気がつけば3年半が経過し、実際には半分以上が書き下ろしの超拡大版に。

内容としてはスパジャーの「スパイスのある食卓」「スパイス宇宙の旅」「クッキング」の3つのテーマを融合し、「アドベンチャーレポート」で目の当たりにしてきた未公開の話を交えたものです。簡単に言うと、スパイスの読物とレシピの合体作(インド料理はちょびっとで殆どは創作料理!)

いやはや、ぎょうさんの職人が一つのモノを創り上げるというのは実に感慨深いものがあります。今こうやって書いてるだけで一人泣きしそう(〃ω〃)

編集者とスパジャースタッフの面々がいたからこそ、今日まで歩いてくることができました。と言うか、今日も再校真っ只中なんですけどー!

昨年より、2度目の脳梗塞で深く眠り続けるスパジャー「インディーズバー」担当の宮川アキラ氏に捧げます。起きろ!アキラさん!

詳しくは幻冬舎ニュースまで(6段目に出ています)

謹賀新年2018

みなさま、2018年もよろしくお願いします!

どのような年末年始をお過ごしですか?!
僕は相変わらず出来が悪いので、やっぱり今年も宿題だらけ。もうほとんどのことは諦めモードだけど。
こんな時代のせいか、同じ書くのでも重責が伴うことがどんどん増えていく。
売れりゃそれでいい、というクライアントではないことがほとんどなので、その分、暇さえあれば裏とりか確認作業に追われる。
場所が近いと当然、遠くたって、現場でないと理解出来ないと判断したら、経費がでなくても飛んで行ってしまう。
あれ!また来たの!?なんて驚かれるのは日常茶飯事。数歩歩くと、あ、そうだ、もうひとつお聞きしたいのですが、とやっぱり刑事コロンボだとしょっちゅう言われる。若い人は知らん?
年々遠慮知らずの体質になってきているので、ずけずけとどこまでも聞いてしまう。相手は犯人でもないのに疲れるだろうな~。逆に元気になっていく人のほうが多いかな。
でも、さすがに年末年始はみなさん帰郷したり、家族と過ごしたりしているので、ちょっと、とはいかない。
だから今度はレコーダーを聞き続けるのだ。今年はどうだろう。今回の取材では、長い人で4,5時間。短い人で1時間半くらいだろうか。
それが8人分あるから、あー計算するのが嫌になった!
僕のレコーダーは10%刻みで200%までスピードを変換することができるもの。でも、早けりゃいいわけじゃなく、大半は要所を3,4回聞き直すことになる。
そうやってメモを書き起こしてから、さてどのような文体と構成にするのかという流れになり、ある程度まとまったら今度はレイアウトとの戦いだ。
レイアウトは血も涙もない。もともと、かも&だったりの200Wくらいのチャラ文だと、えーそれってなんのこと!?とチョーお気楽なわけだが、人様の人生がのっかった取材を、何千もの文字数でもって書く仕事の場合は、レイアウトの関門はちょっとした博打である。
必死のパッチで書き起こして文章を組み立てたというのに10000Wあったとしたら実際の白場は2000Wなんてことは普通だ。
もっと酷いと歩留まり5%なんてのもざらにある。
デミグラスソースでいえば、ここまで手に豆ができるほどじっくり煮込み続けてきたのに、実際にソースとして使えるのはその半分とか、へたすると1割、いや5分という感じである。
この作業が最もストレスフルなのだ。この歩留まりでは、言葉の差し替えなど小手先では話にならない。
早い話が、ほとんどを捨てるのである。どこまで斬れるか、という断腸の決断を何度も繰り返すのだ。
素人ほど、言い聞かせようとして文章が長くなるもの。だらだら書くのは愚の骨頂、というのは僕が初めてコラムを書き出したときの、とある雑誌の編集長の言葉。
たくさん書いてしまう僕はまだまだひよっこだ。
だから、深い取材をすればするほど、いろんなことを知れば知るほど、行間に託すことが増えていく。
時代は行間とかけ離れていくばかり、らしいけど。
今年も間違いなくマイペースになってしまうと思われますが、みなさん、今後ともよろしくお願いします!
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スパイス3つで作る、旬のメイクイーンのサブジ

これはもう絶対にオススメであ~る。今この時期にこそ作って食べてもらいた~い。

拙著『絶対おいしいスパイスレシピ』巻頭でも特筆した、スパイス3つでカレーは作れちゃう企画の発展系でもある。

スパイス3つとは、クミン、コリアンダー、ターメリックのこと。

これは言わばインド料理(北インド)の信号機みたいなもの。何が何でもわかっておかないと車やバイクを運転する際、事故を起こしちゃうよ的な当たり前すぎるスパイスである。

な~んだ、そんなのとっくに知ってるよ。いやいや、そんな理論武装のための話じゃない。この3つは人生が1つや2つでは足らないくらい深~~~いスパイスだってこと。

薬学的には、この3つについてはすでに調べつくされまくっていて、世界中が認知しているといっていい。我がスパイスジャーナルでも近畿大学の薬学部をあげて様々な感応検査や分析を行なった。

とにかく、わかればわかるほど凄いスパイス3なのだ。日本の味噌と醤油と出汁みたいなもんかな。

というわけで、今回は季節がらというか、ジャガイモ不足というか、日本人はほとんどがジャガイモであるだろうから、あえてメイクイーンを使ったサブジを提案しよう!

メイクイーンとは同じイモでもジャガイモとは使い道が違うものである。ずっと飲食の現場一筋で生きてきた僕に言わせれば、これはただただ形を崩したくない時に使う芋という感覚がまず強い。

マッシュ、あるいはほくほくさせたい時は男爵などのジャガイモ。歯応えと形、艶をつけたいときはメイクイーン。

しかし、メイクイーンでも溶かしきることを前提として使う場合もあって、そんな時はだいたい食感を狙っている。言葉では言いにくいが、大雑把に言ってジャガイモはざらざら。メイイーンはさらさらといった具合。

さらに芋の癖が薄いというべきか。よく言えばジャガイモは香りが豊か。メイクイーンはさっぱりとしている。

だからどちらがいいという話ではなく、日本のインド料理の場合の多くはジャガイモを使用しているであろうから、あえてメイクイーンでやるのも普段とはまたちょっと違って新鮮やで!という提案である。

誰でもできるので、よし今日こそやったろか!と思う方はぜひぜひ。100キンで売ってるスパイスでも可能。
 
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*レシピや写真の無断転載は固くお断りいたします。
 

●『メイクイーンのサブジ』レシピ

子供や年配の方も安心して食べられる!

・材料(2人分)

メイクイーン 200g *小型3~4個くらい(皮をむいて1~2センチのさいの目切りにし、水に3分ほどつける)

ニンジン   100g *小型1本程度(皮をむいて1~2センチのさいの目切り)

シシトウ   4~5本(ヘタを取って輪切り。なければピーマンでも可)

トマト   ホールトマト カットタイプ100g(フレッシュでも可)

ガーリック 1/2片(粗みじん切り)

塩     3~4g *小さじ2/3~1(出来ればブラックソルトや他の岩塩がよい)

サラダ油  大さじ1

水     1カップ~
 

・スパイス

 ターメリック、クミン、コリアンダー  各小さじ1/2ずつ *合計4.5g
 

・作り方

1.鍋を火にかけてサラダ油、ガーリック、水分を切ったメイクイーン、ニンジンをいれて炒める。

2.メイクイーンに透明感がでてきたら、塩、スパイス3種をいれ、混ぜたら蓋をして蒸すようにして炒める。焦げ付きそうな場合は水を50ccほどいれる。約3分。

3.水を100ccほど加え、さらに3分ほど煮る。

4.メイクイーンに十分に火が通り、全体が馴染んでいたらトマトを加え、2,3分煮る。

5.残りの水をくわえて混ぜる。ここで好みの水分量に合わせる。

6.メイクイーンやニンジンが柔らかくなったらシシトウを混ぜる。

7.塩分を確認したら器に盛り付け出来上がり。生姜のせん切りをトッピングするとなおうまい。

*辛みが欲しければ、仕上げにレッドペパーを適量ふりかけるとパンチ力あり。

誰でも気軽に使えるナンチャッテマサラ

久しぶりにスパイスレシピの話を。

インドにあるチャートマサラの日本的超お気軽版にアレンジしたものである。マサラは混ぜ物のことなので、複数のスパイスを合わせたものである。

ちなみにチャートとはインドの言葉で、直訳すると「ぺろっと舐める」という意味だと知人のインド人はにやにやと話す。

主に北インドで多用されるスパイスで、感覚的には軽食に使う簡単スパイスである。

ヨーグルト、ドリンク、フルーツ、トーストなどによく使う。たまに炒め物などの料理にも使っている。

僕は昔から「インド料理とは創作料理のこと」と言い続けているのだが、これもまた絶対という配合はない。

ただし、大黒柱というものはあって、それがクミン、コリアンダー、ブラックペパー、塩、アムチュールだ。

アムチュールとはドライマンゴーパウダーのことで、フルーティーな酸味が特長のスパイス。

が、こいつが一般的ではない。そのため、もしこの配合スパイスを使うことがあったなら、レモン果汁を使っていただければと思う。元々レモン果汁を使ったレシピなら、それをいつもより多めに使うなどアレンジしてもらうとよりいいかもしれない。

同じ配合スパイスにガラムマサラがあるが、こちらは肉のカレーなどの仕上げや隠し味として使うものであり、チャートマサラはスナックやデザート、サラダ的なものに、その場で気軽に使うスパイスである。

もひとつおまけに言うと、ガラムマサラはどちらかというと冬向けのスパイス。体を温める作用のあるものを中心に配合しているから。

一方のチャートマサラは暑い時期にぴったり。爽やかなアムチュール、おなかの調子を整えるクミン、気分をリラックスさせるコリアンダー、抗酸化物質の胡椒、そして塩分。

旬野菜のサラダに、フレッシュフルーツにぱらぱらと、冷やしたライタ(ヨーグルトに野菜を加えたもの)はもちろんラッシー(ヨーグルトジュース。日本メーカーの既製品にもあう!)、キュウリやトマトをばばっと切ってその場でふりかけるもよし。

意外なところではトーストや目玉焼き、焼き魚、フライドポテト、FFのバーガー類にもどんぴしゃだ。これは実際に僕が今までやり続けていることなので間違いナイスよ~

ぜひぜひ、オススメ!
 

●基本的な配合比率

クミン、コリアンダー、胡椒(白粉末でも可)、塩(できれば岩塩。本場はブラックソルト)、各1ずつ。もしアムチュールを見つけたらぜひ。配合比率は好みで自由に変えてよい。インドでも人や店、メーカーによって全然違う。インド版は塩や胡椒が多め。たまにチリやシナモン、ヒング(樹液の粉末)などが入る。自分のチャートマサラを作ってみよう!
 

● 『夏野菜のアチャール』

材料)2~3人分

キュウリ  1本

ミニトマト  1パック *12~13個ほど。

新タマネギ  1/2個 *なければミョウガや大根でもおいしい。

レモン果汁  1/2~1個分 *種を取る。量は好みでいいが多めがオススメ。
 

スパイス)

★ナンチャッテマサラ 小さじ1~2

または以下のものをばらばらに入れてもOK

・クミンパウダー 小さじ1/2

・コリアンダーパウダー 小さじ1/2

・粗挽き黒胡椒 1/2 *好みで調整

・岩塩  小さじ1/2 *好みで調整
 

作り方)

1.キュウリを、縦に4等分、横に長さ1センチほどの、さいの目に切る。

2.トマトはヘタを取り、縦半分、横半分に切る。タマネギは長さ1センチほどに乱切り。

3.スパイスと塩をいれ、レモンを絞り、かき混ぜたら出来上がり。

ね、超簡単ですやろ?

インドのスパイス石鹸

もうずっと昔からのことなのだが、僕は海外に出るたびに、その国の石鹸が気になって仕方がない。

カリフォルニア、ハワイ、スペインマヨルカ、カンボジア、タイ…石鹸を手にとってはクンクンと犬みたいになってしまう。

とにかく夢中になってしまうのだ。気持ちがよくて瞬時に我を忘れる(笑)。

今回のラジャスターンとチェンナイの旅でも、いくつかの気に入った石鹸を買ってきた。


これは、いかにもな石鹸、これぞ石鹸という匂いがする。その正体はサンダルウッド。そう、白檀である。

日本でも線香や扇子に使われていて、仏教を通して日本に伝わったのではないかと思う。が、だからと言って仏壇の前にいるみたいってわけじゃない。

めちゃ清らかな気分になる。心の埃がスーッと揮発していくような感覚。白檀はスパイス&ハーブの中では珍しく、加熱をしなくても香りが高いと言われる。

とこれだけなら世界各地にあるし、さほど珍しくはない。僕が今回わざわざ買ってしまったのは、ここにターメリックがブレンドされているものがあったから。

ターメリックが炎症や傷を癒すということは、スパイスジャーナル(カワムラが2010年3月に創刊したスパイス専門誌。愛称スパジャー)やテレビ、ラジオなど、あちこちで語り続けてきたことだが、実は美白効果もあるという。

前々から噂は耳にしていたのだが、ほんまかな、という思いがなくもなかった。が、ターメリック入りの石鹸がちゃんと存在しているのを見ると、あぁやっぱりそうなのかとちょっと感動。美白効果に興味はないが、とりあえずサンダルウッドの香りwithターメリクを全身に塗りたくりたい。

次に目を引いたのがニームの石鹸だ。ニームとは、よくアーユルヴェーダやヒンドゥー教徒の神へのお供えなんかで見る植物である。

これは、人の家の庭や道端、荒野にもわんさかと立っている。けっこう大きい常緑樹で、今回も5メートルくらいのニームをあちこちで見た。

2年前バンガロールのある医師のお宅でも、この葉を内臓のケアに使ったり、お腹の虫下しのひとつとしても使うのだと聞いた。とにかくこれは神が人間に与えた万能薬だと言うのである。

うーん、今回買ってきたこれが使い心地よければ、次回はしこたま買い込もうっと。

次はミントである。実はインドはハッカ属世界トップの生産量を誇る国。これには何種類もあるが、スペア、ペパーはもとより和種ハッカも大量に生産されていると聞く。

和種ハッカはメントール成分が豊富なので、やはりミントオイル(ハッカ油)が目的なのだろう。つまり、加工品だ。薬品をはじめタバコや歯磨き粉、日本ならお菓子にも多用されている。

今回のインド旅は盛夏だったこともあったせいか、やたらとこのクール石鹸が目立った。実際に体温を下げることはないらしいが、冷感を刺激するという。(詳しい話はスパジャー12にも書いた!)

大阪の夏は湿気とスモッグで気怠さ満タン。強力ミントパワーで凌げるのではないかと期待している。


そして最後がレモン石鹸。これはもう美白効果とか抗酸化作用など日本ではアンチエイジングに役立つことですっかり定番選手だが、男の僕としてはそれよりもとにかくあの香りがたまらない。

柑橘の香りの中で眠りたいくらい大好きだ。昔もよくレモンでソースを作ったっけな。

実際に使ってみないとわからないけど、もしこのブランドがいい感じだったら、次回はこっそりと女性向けの土産にしようっと。

今回はこの4種類。今まで数え切れないほど世界の石鹸を買ってきたけど、人に話しても誰も興味がないみたいで、ずっと孤高の趣味になっていた。

誰も聞いてくれへんのやったらブログで書いたるわい。ちゅーことでまた!

ターメリックは認知症にも役立つのか?

なんともつらいことだが、お袋の認知症がちょいと進行しだしてしまった。まださほど深刻ではないものの、医師に相談すると、一度拍車がかかると時間の問題的なところがある、と言われた。

いくらお袋といえどもプライバシーがあるから、具体的にどうなっているかはここでは避ける。

とにかく、僕の主夫&介護度は飛躍的に増している今日この頃で、中でも、長いあいだ飲食の現場で育ってきたがゆえに、やっぱり料理は必須の仕事となってしまう。

そしてやはり、スパイスを駆使してあれこれとやってしまうんだな、これが。

お袋の容態を見て、あるときこんなことを思い出した。

そう、前にもちょこっとブログに書いたが、ターメリックが脳神経伝達の活性に役立つ、という話である。

正確には、そのような論文が発表されたという話だ。

ターメリックはインドをはじめ、ネパールやスリランカなど多くのスパイス文化圏において、スパイスの王道であるからして、僕が創刊したスパイスカルチャーマガジン『スパイスジャーナル(スパジャー)』(2010年3月~2015年1月、全18巻)において、vol.01、02、03、05の4回に渡り徹底調査を、さらに07でも少し触れた。

基本的には薬学博士のDr.Tagaを監督として、様々な感応検査や科学的分析、論文等の調査を行い、時に和漢・中医それぞれの薬剤師にもかかわってもらう、というものであった。

07の特集テーマは『風邪と戦うスパイス料理』。その中でのターメリックの頁の一部をここに抜粋する。

「ターメリックは本誌で何度も取り上げたから、ここは僕の出番かな。確かに肝機能亢進や抗ウィルス活性の力があることは認められているんだけど、実はもっと興味深い話を発見したんだ。それは、昨年に発表された論文で、ターメリックを継続的に摂取すると、神経伝達物質量に影響を与えて、記憶力や空間認識能にも影響があるという報告。」
(論文は2010年のもの)

本には書いていないが、その際、Dr.Tagaはこのような言い方もしていた。

「ようするにボケ、認知症にも効果が期待できるということ。それが予防レベルなのか、進行しているものにも何かしら影響があるのかはわからない。けども、人やケースによって可能性はゼロじゃない。薬効の研究は、莫大な資金と時間、専門家がかかわって追及するもので、少なくとも1/1000g単位の量で調べる世界。その上、人によって体重や血液量も違えば、代謝や排泄の速度、吸収効率にも個人差があるから、どれだけ時間と手間がかかることやら。だからこそ、ものによっては何百、何千という関連論文が存在するテーマもある。何事にも、一概には言い切れない世界なんだ」

このように、ターメリックもまた、いったいどこまで有効なのかは定かではないが、それでも、僕としてはお袋が少しでもよくなることを祈ってできることは何でもトライしたい。

というわけで、本来なら排泄されてしまい、摂取が難しいターメリックのクルクミンを、より効果的に摂取する方法はスパジャーで散々研究したから、その知識と技術を持ってあれこれと料理しているわけである。

少し前に、その知識と技術について書いているので、興味のある方はそちらを参考にしてもらえばと思う。

さぁ、明日もなんぞ料理にしに行くでぇ!(ついでにカミさんのボケも良くならんかいな)

ターメリックの効果的な摂取の方法

スパイスジャーナルのコンテンツのひとつに、毎回スパイス料理の科学的な実験・分析をする「スパイス宇宙の旅」というものがある。

その中で、スパイスの代表格であるターメリックについて、vol.01、02、03、05の4回にわたって調査し続けた。

ターメリックとはインドをはじめその周辺諸国で醤油のように多用する(沖縄ではウコン)スパイスで、鮮やかな黄色が特徴的だが、ひとつ間違えると?赤色になるのである。

例えば、焼きそば。一般に売られる袋入りのあの麺だ。

あれを炒めて、ターメリックを入れるとマジックのように真っ赤に変色する。

僕はそのことを利用して、よく「赤い焼きそば」なるものを調理していたことがあるのだが、いったいこの変色の理由は何なのか?

コーナーを担当する近畿大学薬学部薬学博士のDr.Tagaによると、「これは酸性からアルカリ性の変化」とのこと。

なんだ~そんな簡単なことだったのか・・・と思った瞬間、Dr.Tagaが「そうなんだけど、ちょいと待った!これをどんな環境で調理しているのか?」と言うので、あれこれと説明するうちに、彼は鍋に着目。

僕は普段、鉄の黒くて大きな中華鍋を使っている。

ということで、一般的な表面加工したフライパンと、僕が普段使っている中華鍋で作り分ける。

するとどうだ、前者よりも後者のほうが、やや濃い赤色になった。もちろん、炒める時間も油の量もターメリックの入れるタイミングも同じ条件。

そしてDr.はそれをちょこんとつまみとり、酢をかけた。

すると今度は元の麺の色+ターメリックが加わった、黄色に再び戻った。が、しかし、中華鍋で炒めたほうの麺は赤みがかったままである。「やはりそうか・・・」

これ、いったい何が起こっているのかというと、ターメリックに含まれるクルクミンという成分と鉄分が結合しているのだ。

ターメリックに薬効成分があるとかないとか、なにかと騒がれている正体はこのクルクミンである。

かつて、「肝臓の健康維持に効果的」というニュアンスで世にぐいっと広まった。

ただ、これはひとつ難点があって、なかなか体内に吸収されにくい、らしい。

そこで我がスパジャーのDr.Tagaはこういう理論を誌面に打ち立てたのである。

(以下、誌面通り)

「クルクミンは肝臓にいいといわれてるけど、実はそのままでは体内に吸収されにくいので排泄してしまう。だけど、ピペリンという化合物が共存することで働きが何倍にも向上するともいわれてるんだ。そして嬉しいことにピペリンはブラックペパーに多く含まれているんだよ。日本人の多くは鉄分不足。こうして必要なスパイスたちが共存することで、クルクミンと結合した鉄分も同時に吸収されやすくなる可能性さえあるってわけだ。カワムラ君、だからターメリックとブラックペパー、中華鍋、の三つはマストアイテムだよ。」

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(左=加工鍋で炒めた赤麺に酢をかけたもの。右=中華鍋で炒めた赤麺に酢をかけたもの。スパイスジャーナルvol.02より。写真とテキストの無断転載は固くお断りします)

吸収が難しいからと言って効果がないわけではない。そこに結合という作用が加わることで、体内吸収の期待が高まる。

とりあえず今回の我々の間でわかったことは、ターメリックと胡椒と鉄分が結合することで体内に吸収することができる、ということだった。

鉄分が豊富な食材としては、レバーや卵はもとより、肉や魚、海藻類、小松菜など、身近なところにわんさかとある。

さらにスパイスの中にも鉄分が豊富なものがある。ガーリックや胡麻がそう。

ふむふむ、つまりは下手な薀蓄や理論オタクになるのではなく、スパイス料理を楽しんでおいたらええっちゅうことやね~!

『黄色いお弁当のご飯』

みなさん、まいどです。

便利な時代になったとはいえ、今でも子供さんなんかにしっかりと弁当をこしらえているお母さんやお父さんはたくさんいらっしゃると思います。

僕も今でもたまに弁当を作ったり、かつて経営していた店で日替りターリー(インド式の定食)なんてものをやってましたから、毎日違った献立を考えるのって大変なのがよくわかります。

で、90年代後半にはすでに「スパイス弁当」なる企画の骨組みを作り上げているのですが、どうしたらいいのかわからず今なお僕の部屋で引きこもったまま(≧∇≦)

なのでこのブログでみなさんに可愛がっていただきましょう!

もちろん今秋から紹介しているTV「ちちんぷいぷい」ヤマヒロさんバージョンと絡めながら使うこともできます。

ハイ、大阪の下町スーパーでも売っているであろうスパイスのことで。しかも今回使うのはターメリックのみ!

これひとつでいつもの弁当が嘘みたいに華やかにモデルチェンジします。なんだか気分が乗らない日も、蓋を開けたその瞬間に頭の中だけでも金運急上昇!?

実際、南アジアや東南アジアではハレの日の一品となるようです。その場によって色々やり方は違うようですが、細かいことはまぁええですやん。

そんなことよりも僕が提案するスパイス弁当の最大の特長は、冷めてもおいしいスパイス使い、国籍にこだわるのではなく日本人の日常食+αであること、そして持ち運んでも崩れにくく染み出しにくい、その他諸々時間が経過することを踏まえてクリエイトしていることです。

もちろんスパイスを使う以上、ひょっとしたら好き嫌いが出てくるかもしれない。ターメリックも使いすぎると粉っぽくなったりエグみが出る場合がありますから、やっぱり何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し。

さて、前置きはこれくらいにしてそろそろ「黄色いお弁当のご飯」のレシピをお届けしましょう!

厳密には米の種類や器具によって炊き方が変わりますが、これまた細かいことはよろしいね。ここでは器具別など3つの方法を書きます^^
 

「黄色いお弁当ご飯」
 
○材料(米3合の場合)
 
・日本米    3合
・塩      ひとつまみ *塩は好みのものを適量
 
(パウダースパイス)
・ターメリック ひとつまみ(小さじ1/5~1/4)
 
*よくアジア料理の場合は油を入れますがここでは入れません。
 

○電気炊飯器で炊く場合
 
1.米を洗ってざるにあげる。
2.釜に米を入れていつも通りの要領で水をいれ、塩、ターメリックを入れてよく混ぜる。
3.スイッチを入れて炊く。
 

○ガス炊飯器で炊く場合
 
1.米を洗ってざるにあげて30分以上置いておく。
2.釜に米を入れていつも通りの要領で水をいれ、塩、ターメリックを入れてよく混ぜる。
3.スイッチを入れて炊く。
 

○おまけ。一部だけを黄色くしたい場合・おにぎりにしたい場合
 
1.米をいつもどおりの要領で炊く。
2.フライパンに好みの油小さじ1/2をいれ火にかける。
3.熱々にならない程度のところで火を切りターメリックを入れてよく混ぜる。
4.少し冷ましたら白いご飯、塩をいれ、和えてから人肌くらいになるまで冷ます。冷たくなる分にはOK
5.そのままでも、おにぎりにしてもいい。
 

○期待される薬効

・抗酸化作用
・抗菌作用
・健胃、潰瘍
・止血、美白
 

○その他
*入れすぎると粉っぽくなったり苦くなるので要注意。冷めると半減します。
*色合いはターメリックの量や質によっても違います。色々お試しあれ。
*黄色いからと言っていわゆるドライカレーの味にはなりません。
*拙著『絶対おいしいスパイスレシピ』にも似たターメリックライスのレシピが載っています。
 

スパイスとの出会い 不眠症とミント編

僕は20代後半の時、酷い不眠症に悩まされていた。

26歳から国籍などを意識しない創作料理と渋いソウル音楽をテーマにした店「ピーエイジバー」を開業するが、周囲は田んぼの閑静な住宅地のマンション2階という立地環境で、あまりにも客が来ないため、急きょボトルが飛び交うワイルドなカクテルバーに無理矢理に軌道修正。

その作戦が正解だったようでなんとか店をたたまずにすんだが、おかげで僕自身がディープドリンカーとなってしまい、日に日に手作り料理から缶詰の珍味や乾き物へと入れ替わり、挙げ句の果てにナンパを売りにする店となってしまう。

音楽も情緒のある渋いものから攻撃的なヒップホップやハウスなどが主流となり、金網で囲ったDJブースを構え、毎週のようにダンスとライブを繰り返した。

酔ってなってなんぼの世界だから連日オーバードリンキングでハイテンションは冷めやらず。

店は毎朝3時まで。終わってから国道筋の吉野家の牛丼を食べてから朝5時頃に寝るという生活だった。

やがて興奮が落ちることがなくなり、だんだんと悪夢にうなされることが増えていく。

で、朝の8時や9時に目が覚めて、町の騒音を聞きながらイライラしながら布団でずっともがいているのだ。

そこで僕はますますエスカレートし、缶詰のエビスビールに世界最強のウォッカであるスピリタスをちゃんぽんしながら飲むようになる。が、やがてはこれも効かなくなり、いろんなダークなものにも手を染めだす。

こうなるともう抜けようはない。何度か病院送りになった経験もあり、最終的には神が止めた。

店が燃えたのである。原因は、今だから言えることだが、本当は僕たち店側の失火であるところ、ボロボロの姿の僕を見て消防署や警察の方々が人情を持って処理してくれたのである。

営業は不可能となり、僕は店先で屋台をやりながら数ヶ月をかけて這い上がっていくわけだが、この時期が不眠症のピークだった。

多くの友人や常連客なども心配してくれて、とにかくいろんな対策を講じた。心療内科で精神安定剤を処方されたり、鍼灸や百草もやった。

でも酒もやめられないし、病院で検査しても脳波はおかしなままだし、不眠症はいっこうに治らない。

そんな時である。家の向かいにあった漢方薬局に取り憑かれたかのようにふらりと立ち寄る。

いろいろ話を聞いてもらって、最初は聞いたことのない薬をもらうが全く効かず、その旨をつげると今度はシナモンを含んだ配合をもらい湯に煎じて飲んでみた。

するとこれがなかなかいける。寝つきは悪いが一応は落ちるのである。途中で目がさめるけどもその後また眠ることができた。

その結果を伝えると、その薬剤師は僕の体質を理解したかのようで、いろんな生薬を見せながらとくと解説してくれて、予備として別の葉のようなものを出してくれた。

これがミントだった。スペアかペパーか種類は覚えていない。これを目が覚めた時に湯に煎じて飲んでみろというのである。

その日の晩、さっそく試してみるとこれがなんとも気持ちがいい。薬剤師の言うようにすぐに飲みきらず、しばらくはカップを手で包むようにして湯気をゆっくりと深く吸い続けるのである。

するとスーッと前頭葉あたりにあるイライラが和らぎ、静かに平和な気分になっていくのである。

明日も店に立つのが怖くて仕方がないのだが、それまでの間しばし安息の時間を得られるということがとても有難く思えてきた。

薬剤師曰く「好みでミルクと砂糖も加えるとなおいいかもしれない」に従ってみると、それもまたドンピシャだった。

以来、とりあえずはいったん寝落ち、2時間後に目が覚めて今度はミルクミントを飲み、さらに3時間ほど寝る、という暮らし。

結局、ミントの煎じ薬とミルクミントの併用作戦は1年近く続く。

このように処方が自分にあうことを漢方の世界では「証が合う」「証に合わせる」というらしい。

不眠症だからといって全員が一様に同じ処方が効果的かはわからないということ。

紆余曲折して僕の場合は最終的にミントに行き着いたというわけだ。

それまで単なる飾りにしか思っていなかったものが、実はどんな薬よりも力強いお守りになってくれた。

僕はこうしてスパイス&ハーブが健康面でも役立ってくれることを初めて知った。今から24、5年前のことである。

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