カテゴリー「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」の7件の記事

幻冬舎からでた新刊(2018/6/21)について、本誌の裏や横の話をあれこれと。

スパジャー取扱店情報(拙著含む)更新!

地震、大雨、そしてこの酷暑はきつい(;´▽`A``

豪雨被災地のみなさんのご苦労を思うと胸が痛みます。どうぞお気を付けて。

本日、超久々にスパジャー取扱店情報を更新しました。

今回は、新刊「おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック」と、クラブターリーのスパイスキットも含めて発信しています。

先ほどツイッターに情報をアップデートしたのですが、どうやらスマホでは見られないようで、取り急ぎこのダイアリー?日誌?にリンクを張っておきます。

暑い中ではありますが、ぜひ、取扱頂いている書店や飲食店へもおでかけください!

よろしくおねがいします!

出版記念イベント④⑤ 滋賀と沖縄

いやはや、つくづくありがたいことです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

まずはこちらから。
7/13金曜夜8時、FM滋賀e-radio(77.0MHz)の 『Friday Relaxing Space "Go!Go!" Supported by JOSHIN』という番組に出演させていただきました。

マスターの下埜正太さんが上手に酔わせてくれるもんだから、50分くらい?ズーーーっとスパイスの話一色で止まらないやら楽しいやら。

普通それは言わない、ってこともけっこう言っちゃった。スタッフの方々が気さくな感じで見守ってくれてるというのもあって余計につい。

下埜さんといえば、以前もご自身のテレビ番組に呼んでくださったことがあって、その際はスタジオで料理もしたりでとても盛り上げていただきました。

すごく興味の矛先や入りこみ方が深くて、そうなるとやっぱこちらは乗る一方でどんどん熱くなる。

何気ないトークのようだけど、人の乗せ方がすごいということだけは素人の僕でもわかります。

下埜さんには頭が上がりません。ありがとうございます。

ただ放送は僕が沖縄にいて聞けてないのが残念\(//∇//)\  (収録は10日でした)

聴いてくれた方々はどう感じてくれたのでしょうか?おもしろいと思ってくれてたらいいけど。下埜さんの顔を潰すようなことがないことを祈ります(*≧∀≦*)

そして12日は沖縄へ。その日の夜もRBCラジオ(琉球放送)の人気パーソナリティ小山康昭さんの番組『小山康昭の今も青春!』にゲスト出演させていただきました。(カワムラ、焦点があってません( ゚д゚))

特に第3章は本当に専門家たちと分析実験を繰り返してわかったことや、僕個人の経験、インド人たちなどの言い伝えや習慣でもって薬効について語っていると、b6のモノクロだからこそ読み込んで頂きたい肝いり作品であることをお話しさせていただき、一人で満足した次第です。

で、このまま全てがうまくいく、と思ったところで大失態!15日、生まれて初めての書店トークイベントです。ジュンク堂書店那覇店イベント

せっかくスタッフ方々しっかりとフォローしてくださっていたのに、僕は舞台に出た瞬間、頭の中が真っ白になってしまい、声は上ずるは、呼吸は止まるは、メモに書いた話の内容は全部ぶっ飛び、大変なことに。

階段を登って逃げようかと本気で思いましたが、編集の三宅嬢をはじめ、お世話になってる全ての方々の顔が頭に浮かび、なんとか踏ん張ってみるもののまだ頭の中は真っ白っけ。

5分ほどもがいた後、ついに諦めます。「あのぅ、すんません、緊張してしまって頭がぶっ飛びましたので椅子に座ってお話しさせていただきます」と言って、どさっ。

ここからようやく正気を取り戻すことができ、なんとかメモを見ながら進むことができました。あーやばかった〜( ̄▽ ̄;)

トークイベントではバックヤードで作ったインドの漬物タマネギのアチャールも試食していただきました。

ご来場いただいた方の中には、NYで幼児給食の仕事をしているという女性もいらしてて、イベント後に色々話を聞かせていただきとてもいい勉強になりました。

さらに地元スーパー&デパートの『りうぼう』のテーマソングを歌っている紀々さんという方との出会いも。沖縄にも昔から食に対する言葉で「クスイムン」という言葉があり、クスイは薬、ムンはモノで、いわば「食は薬なり」という意味なのだと教えてくださいました。

こんな素敵な方々と出会えるんだから、ビビってないでもっと人前に出ていくように頑張ろうと、子供みたいなやつだと笑われそうですが、本気でそう思いました。

ほんとつくづく感謝です(*゚▽゚)!頑張ります!

他にも今回の沖縄では必然とも言える出会いがたくさんあり、感謝とハッピーの倍増しです。

ア、そうそう(*゚▽゚)ノ
ちょっと留守してる間に、幻冬舎plusの試し読みが更新されてます。ぜひこちらもご覧ください!(=゚ω゚)ノ o(_ _)o

身体を丈夫にするマスタード

最古のヘルシースパイス、胡麻

ほなまた!

電子版お試し読みと写真ギャラリーができました

西日本の豪雨被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。

実は僕の兄貴が大手コンビニのロジテックコントロールの責任者をしていまして、今回は自分の担当である広島・岡山に行ったきり、しばらく連絡が途絶えていました。

一昨日、数日ぶりに兵庫の家に帰ってきたようですが、えらく憔悴しきっていたようで、怒りまくって部屋に閉じこもってしまったそうな。

彼は中国での日本デモの際は北京に赴任。東北大震災の折は福島に赴任しており、いわきのセンターでスタッフたちと何日間も時を共にしている。

すべての場所で責任者を務めており、まぁこれだけ日本の大きな出来事に遭遇していくやつもそう多くはないんじゃないかと思います。

彼からの生々しい話を聞くたびに、自分への過信と過小評価に気付かされるわけですが、せいぜい僕にできることは、福島へ行って、今や世界一安心な魚介と米を食べ続けることと、手を合わせることくらいのもの。

今回は大阪北部地震の後のことだったので、我が家界隈も戦々恐々としており、いまなお予断は許されない雰囲気に満ちております。

このような状況下だからこそ、自分の人生に必死になってしまいます。拙著『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』が幻冬舎より出て、早1か月が経とうとしています。


そこで、6月28日からのことなのですが、3日ごとに電子版のお試し読みが始まりました。

これは幻冬舎plusという部門から発信される電子書籍。

本誌の一部ではありますが、こちらは写真がカラー。ネットはカラーでも印刷代はかからないし、拡大してみることもできます。

本を買っていただいた方も、思案中の方も、その気のない方?も、ぜひぜひご覧ください。

お得で綺麗で見やすいです。

あと、電子版の更新に連動して、カラー写真のギャラリーも立ち上げました。こちらは僕が独断ではじめたものなのでオフィシャルサイトになります。

お試しページに載っている写真と微妙に違うカットを選んでいるのがちょっとしたこだわりで。

写真って面白いもので、同じ被写体でも、その画質補正やトリミングの仕方でがらりとイメージが変わりますね。

こちらもぜひ、のぞきにきてください。

電子版お試し読みは3日ごとの更新。著者である僕自身がついていけてない状況ですが、ここから追いあげます~


幻冬舎plus 『はじめてのスパイスブック』はこちら

電子版連動カラーギャラリーはこちら(写真をクリックすると大きくなります)

がんばってインスタグラムにもUPしていこうと思っています。あわせてこちらもよろしくお願いします。

#幻冬舎plus

#カワムラケンジ

#おいしいヘルシーはじめてのスパイスブック

#はじめてのスパイスブック

出版記念イベント③『星月夜』7/6

5日の『月の庭』ノンベジ・スパイス料理教室の後、6日は愛知県犬山市の『星月夜』‪へ‬。

こちらは雑穀・ベジ(ノンラクト)の食事とスイーツを提供するレストランで、ご主人の加藤俊介さんがシェフで、奥様の里奈さんがパティシエです。

ほか、何事も一所懸命に取り組むメグミさん、手相を見れるシッシー、クノイチの異名を持つマツバさんなど、スタッフもめちゃくちゃ個性的で魅力的な人ばかり。

なんでこんなにいい感じなのかというと、やはり加藤さんご夫妻の人柄そのまま生き写しなんですよね。一言で言うと、今を楽しむ、人と分かち合う主義で、勝ち取る、巻き込むなどの競争主義じゃないところ。

ご主人は元々料理人であるけれども、‪一時‬はすべてをすてて農業の修業に出た経験を持っています。今でも家の周りの田畑に米や野菜、ハーブを栽培して、店でも使っているよう。なので周囲にも農業や漁師の友人知人が多く、質の良い素材がおのずと集まってきます。

奥さんの里奈さんは最初は陶芸に取り組んでおられたはずですが、開業してしばらくしてからスイーツ担当に。で、これがまた美しいの、ドラマティックの、うまいの、癒されるので、ほんとこれこそ半端ない。陶芸ならぬ糖芸家ですね。

今回はこの3人によるディナーでした。

いろんなチャレンジがありましたが、最も壁だったのは素材です。

普段の僕は、家ではインドでいうところのラクトベジが根底にあります。ラクトとは乳製品のことで、チーズや牛乳、バター(ギー)などをじゃんじゃん使います。

でも『星月夜』は元来ベジ(乳製品も使わない)スタイル。この壁をどうするか。いろいろ知恵を出し合いました。

なかなか内容が濃いので、メニューを追いながら説明します。

 

●7月6日メニュー

コースおひとり5000円(ドリンク別)

A.前菜:スパイシーサラダの共演

 1.スプーンで食べる赤いサラダ
 新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』P92アレンジ。カラチャナ使用)。俊介氏からの提案「タマネギブイヨンで作った豆乳ホワイトソースとシイタケブイヨンでいかがですか」。本来はココナッツミルクと生クリームを使う部分。想像を絶するうま味の重層にびっくらこいた。

 2.「キャベツとココナッツ」
 前著『絶対おいしいスパイスレシピ』P50アレンジ。南インドのポリヤルがモデル。アクセントとして通常はダルを、本書ではピーナツを使っていますが、今回はカシューナッツを使用しました。

B.オードブル盛合せ:3色のベジとバケット

 1.「チャナパテ」
 新刊P80アレンジ。マスタードシードと鷹の爪を炒めたオリーブオイルがけ。イメージはトルコ料理のフムスにちと近い。

 2.「インド風ウェット&ドライな野菜カレー」
 新刊P99アレンジ。マッシュをしてさらに水分を飛ばして固めたもの。青唐辛子ミックス。

 3.「田楽ジェノヴェーゼ」
 新刊P99アレンジ。本来は木綿豆腐ですが今回は焼き豆腐を使用。バジルの分量を控え、ベスン粉を加えて固めたもの。


3色のベジとルバーブ酵母バゲット
Photo by あおいとりとひなぎく

 俊介氏からの提案「僕らの大のお気に入りのパン『ソイトビオ』のバケットをぜひ。ルバーブ酵母で焼いているんです」。食べてみるとこれがたまらない。中はしっとり。小麦の香ばしさが滲み出てきます。こんな優しくて香ばしいバケットなら毎日でも食べたいって!


Photo by Hosizukiyo

C.メイン1:自然農ナスのソテー コルマソース

 本での掲載はなし。1998年『THALI』(三重県松阪市)時代の技。俊介氏からの提案「自然農法で育てたナス3種をぜひ」。賀茂ナス、地産の大長と中長、それぞれを違う調理法で。コルマとは北インドのカシューナッツをベースにしたカレーの一種。しかし、これをカレーとしてではなく、あくまでナスが主役のソースであるところにこだわりました。


自然農ナス三種のコルマソース
Photo by あおいとりとひなぎく

D.スープ:マスール豆と季節野菜の梅スープ

 本での掲載なし。本当はここでタマリンドのスープをと計画していたのですが、なんだかんだで『星月夜』で漬けている梅を使わせていただきました。とてもフルーティーな梅でした。俊介氏からの提案「栗かぼちゃとにんじんとトマトなどいかがですか」。カボチャは甘い、ニンジンはごつごつ、トマトは大小粒ぞろいで皮が固くてフルーティ。すべて自然農によるもの。

E.メイン2:サブジクリームのショートパスタ

 新刊P77から。もちろんカワムラ創作。インド料理のサブジをクリーム状にしたらこんな感じ的な。カワムラ流はココナッツミルクと生クリームを使います。俊介氏からの提案「タマネギブイヨンと豆乳のペシャメルソースをあわせたホワイトソースとシイタケブイヨンどうでしょう」。これが想像以上にうま味の重層でびっくらこいた。仕上げは『KURATA PEPPER』挽き散らし。

クラタペッパーとはカンボジアにある日本人の胡椒メーカーです。もちろんオーガニック。我がスパイスジャーナルvol.14、ネット連載の「職人味術館」でも密着取材させていただいたことがあります。当日、クラタペッパーの奥様もお越しいただいていたこともあり、このように考えた次第です。

Photo by Hosizukiyo

F.スイーツ:クルフィとフェンネルのsoyチーズケーキ

 『星月夜』里奈さんの力作です。クルフィにはグリーンカルダモンを、チーズケーキにはフェンネルの花をあしらっています。ちなみに花はフェンネルをより上品にした爽快感があります。

 with フレッシュハーブウォーター(詳細は忘れたけど爽やかでおいしかった!)

Photo by Hosizukiyo

創る際には顔と口を出していたのですが、数がぎりぎりになってしまい僕と俊介氏はスイーツを食べずじまい。お客様方々の嬉しそうな表情を見るだけで満足とさせていただきます(笑)

このような多様な withスパイス料理 こそ、今までの自分の集大成と言いますか、多様な現場で生きてきた中で自然と出来上がっていったものと言いますか、こここそがカワムラケンジなのだと自分でそう思っています。

『星月夜』の加藤夫妻、スタッフのみなさん、そしてお足元が悪い中をお越しいただけたお客の皆々様、素晴らしい機会を設けていただきありがとうございました!新しい学び、新しい感動、そして新しい出会いに感謝で一杯です。

またお会いできれば幸いです。
なんだか泣けてきた~!

出版記念イベント②『月の庭』7/5

昨日、愛知県犬山市から大阪吹田へ戻ってまいりました。
そうそう、帰りの名神高速では数え切れないほどの自衛隊のトラックを目撃しました。

上部は戦車?下部は鉱山開発なんかで見るような巨大なタイヤが4軸の最低でも8つ、もしかしたら16個のタイヤをはいた巨大なトラックです。その戦車的上部から二人の隊員が首を出し、周囲を見渡しては指をさして、無線機で何か大きな声で話しているんです。

なんだかめっちゃ格好良く見えた。こうして我々は、知ってる人だけじゃなく、見知らぬ大勢の人たちのおかげで今を生きれているんだな~。

このたびの大雨災害により犠牲となられた方々にお悔やみ申し上げます。また被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

僕が住む大阪北部も、地震後の地盤の緩みに警戒するようにと叫ばれています。明日は我が身かもしれない。あらためて今をしっかりと噛み締めながら生きていこう!

とはいうものの、やっぱり自分の現実はいつも騒々しくて、ミスだらけで、こけまくりのすってけどっこいなのでありまする。

5日の朝もそうでした。いつもはカミさんを二駅離れた職場まで送り迎えしていて、僕の出張時などはタクシーを使ってもらうようにしているのですが、4日の時点ですでに雨が酷くて予約不能。

結局、この日も僕が送ることになり、普段よりも30分早く、予定よりも15分遅れの、‪朝7時15分に‬家を出ました。すると家を出て3分もしないうちに大渋滞。普段なら10分のところを30分もかかってしまい、吹田インターに入ったのは‪8時頃‬に。

そして‪9時40分頃‬、『月の庭』に到着。教室は‪10時から‬です。ダダッーと荷物をおろして、岡田佳織さんががつがつと動いてくれたおかげでなんとか‪10時‬過ぎにスタート。

で、いつものことと言えばそうですが、この日は特にぶっ飛んでいるせいかアドリブ幅が格別に大きい。そして皆さんもガンガンと突っ込んでくる。

「せんせ~!レシピに書いてないものがはいってます!」
「順番が違ってますよ!」
「そんなスパイス書かれてないんですけど!」

「まぁ~雰囲気ですよ!スパイスの使い方って確かにルールはあるけど、その時の感覚で変わっていくもので。音楽だって同じじゃないですか。楽譜と演奏って言うのかな。ライブって色んな事があるから面白いわけでっ。あははははっ!」(カワムラ)

こんな感じで、みなさんと一緒に手を動かして、たくさん話して。最後は「おいしいね!楽しいね!」で実に健康的に終わっていくのがカワムラケンジ×『月の庭』‪の特徴です‬。

『月の庭』は岡田佳織さん主宰の食のアトリエのような場所。かつては雑穀・ベジレストランをされていて、今はご自身を中心に、たまにゲストなんかを呼んでの料理教室も。

ここで現在、もっとも岡田佳織さんに近い人物が、ラクトベジ・インド料理研究家の、こぴら、という女性です。彼女の面白さったら半端ないです。だって彼女はインドに在住していたことがあって、寺院に入り込んでヒンドゥー教徒になってしまったような人。

料理については、もう言わずもがな、ですよね。気さくで素直で、人にも自分にも誠実に接しているような人だから、きっとそういう料理だと思います。

教室を終えた後、こぴらとずっと話してました。それで、彼女がネパール高地の山椒の実をくれる。これが今まで感じたことのない程の鮮烈なフルーティな香りでまた大盛り上がり。

僕は3年前にネパール山中で天然山椒と出会い、あちこちで料理も体験。今から愛知県の『星月夜』へ行かなきゃならないのに、つい時間が飛んでしまいました。

もう、自分ら面白過ぎるって。

●7月5日のメニュー

1.「鶏と万願寺のガラムマサラ炒め」
新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』(幻冬舎2018.6)P79より

2.「クミンライス」
新刊P33より。『ヒフミヨイ農園』の自然農・香り米を使用(とてつもなくうまい!)

3.「サバの水煮缶・南インドカレー」
料理監修『カレーの便利帖』(晋遊舎2018.4)P35アレンジ

4.「キャベツとココナッツ」
前著『絶対おいしいスパイスレシピ』(木楽舎2015.6)P50アレンジ

5.「ペパーポークマサラ」(試食のみ)
料理監修『カレーの便利帖』(晋遊舎2018.4)P24アレンジ

参加料…4500円

Photo by Kenji Kawamura
こぴらがくれたネパール高地の超フルーティ山椒

Photo by Kaori Okada
『月の庭』の裏側に同じ岡田家経営の『岡田屋本店』がある。前に道は旧東海道でこちらが本当は表通り。他にはない希少な食料品セレクトショップ。

出版記念イベント①『ハンキ―ドリー』6/28

『ハンキ―ドリー』とは三重県松阪市にあるカフェであり、ライブや曲芸?などしばしばイベントも開催しているカルチャースポット的な店です。

店主の多賀尚さんは僕が『THALI』(ターリー。1998~2001年。三重県松阪市)をやっていた時からのお付き合い。

1998年当時、僕は大阪にも東京にもない、日替わりのベジとノンベジのターリーというインド式の定食の店をやっていました。

その頃はインド料理と言えば、まずカレー、次にタンドリーチキン、そしてナンと言うのが根強い常識で、それを払拭したくて「ターリー」という言葉を屋号にしました。

ターリーとはインドの言葉で定食とか、それを載せる皿のことを指します。その頃の日本のインド料理店でターリーを置いてる店は少なく、あっても2000円や3000円もする高価なものでした。

でも、90年代前半から大勢のインドやネパールなどの人たちと公私共に交流のあった僕は、彼らが日々食べているまかないや家の食事のようなインド料理こそ日本人が好むものだと確信。

確信に至った大きな理由のひとつが、ヘルシーだったことです。食べるほどに通じはよくなるし、いつもお腹は温かい感じだし、肌がつるつるしてくるし、そんな風に体調がよくなるもんだから。

ただ、その感覚はなかなか人に伝えるのが難しい。その時からカレーを食べ歩くことで頭がいっぱいの人も大勢いました。

「僕は誰よりもうまいカレー屋をたくさん知っている」「私は誰よりもカレーが大好き」な感じの人々。もちろんあちこちを食べ歩くのは自由だし、僕もあちこちいくし。でも、勢いがある分、なかなかこちらのメッセージを素直に受け取ってはくれない。

個人でもコンピュータを持ちだした時代で、すでにホームページを立ち上げて、食べものの話を書いている人もいました。あきらかに東京なんかよりも、その辺のことは敏感だし、動きが早かったのが印象的です。

その一方で、究極のインド通の人もけっこう多くいらっしゃいました。インド通っているんですよね。近所にとてつもない人が。

よく覚えているのは、30年近くインドに2,3回仕入れに通い続け、ヒンディ語もそこそこ話せちゃうようなインド雑貨商の方。そしてインドに1年住んだことのある純粋なインド好きの方。中にはとにかくカレーを食べ続ける会(関東)とか、赤坂タージに何十年も通い続けていたという中年男性なども。

こういう方々の来客は実にありがたいし勉強にもなるのですが、いかんせん客席が5坪しかなく、すぐに他人同士が触れ合うので、中には意見がぶつかることも多く、そういう時にちょっと手こずることもありました。

単に乱暴な人とか酔っ払いとか破廉恥な(死語?)人なら扱いなれているほうだと思いますが、インド通の場合は理性的というか知的な方が意外に多くて、これが適当なあしらいでは逆効果になることもままありまして。

そんな生活の中で、気軽に素に戻ることができたのが多賀さん率いる『ハンキ―ドリー』なのです。

『ハンキ―ドリー』は堅いこと抜きのラフな店ですから。お酒を飲むところ、トレンドやカルチャーを楽しむのに、あんまり難しい理屈は要りません。というかむしろ邪魔かもしれませんね。

夜の予約客が帰ってから、洗い物を残したまま、一杯飲みに行ったこともありました。そしてどうでもいい話をしまくって、帰ってから洗い物と明日の仕込みに入るという流れ。

なかなか体力がいるようですが、これが実は自分を助けるいい時間だったのだと思います。ま、私生活でもちょっと大変だった時なので余計に。

おかげで松阪ライフはとても楽しかったし、いい思い出がわんさかとあります。

その多賀さんが今回の新刊祝いということで店に呼んでくれました。

昔の常連客も来てくれました。幼馴染や親戚みたいに瞬時にため口になれる。単に歳食っただけ。

もちろん新たな出会いもありワクワク。

今回は平日‪木曜のランチ‬だったので瞬間風速はなかなかのもので、‪一時‬は駐車場が満車に。みなさん、ご多忙の中をお時間いただきましてありがとうございました。

それまでもスパイスとは深い関係にありましたが、三重県松阪市での暮らしは、自分とスパイスが一つになった場所。現在、自分がスパイス料理研究家として活動しだした大きな礎となった町です。

『THALI』がターリーを作る最もふさわしい故郷のようなところです。

終了後、SNS通の多賀さんからどっぷりとハッシュタグ講座を受けましたが、わかったようでやっぱりわかってませんね。

●6月28日メニュー

『THALI』によるターリー 1600円

1.「鶏と万願寺のガラムマサラ炒め」
 新刊『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』(幻冬舎2018.6)P79より

2.「季節野菜のサンバル」
 前著『絶対おいしいスパイスレシピ』P44アレンジ

3.「サバの水煮缶・南インドカレー」
 料理監修『カレーの便利帖』(晋遊舎2018.4)P35アレンジ

4.「キャベツとココナッツ」
 前著『絶対おいしいスパイスレシピ』(木楽舎2015.6)P50アレンジ

5.クミンライス
新刊P33より。ゴールデンフェニックス社ジャスミンライス使用。

6.インド産ミックスピックル

テイクアウト
(2)か(3)と他は少しずつのお弁当 900円

Photo by J

『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』刊行記念立ち読みvol.1

『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』刊行記念として電子版の試し読みがはじまりました!こちらは幻冬舎plusからの配信です。

6月28日から3日ごとに全12話で構成する!と、黒川編集女史。

この『おいしい&ヘルシー!はじめてのスパイスブック』は、本当に僕カワムラの20代半ばからの経験則と、その頃から広がり続けるインドやネパール、スリランカ、パキスタンなどの南アジア人たちの言い伝えや習慣、そして2010年から、薬学博士、薬剤師、管理栄養士、ヨーガ療法士などと共に研究してきたことなどを融合させた、アホ丸出しのスーパーリアルストーリーなところが最大のポイントです。

どこかの本やネットを検索して整理したような、いかにも賢そうなものではありません。中には平気でネットから写真を盗用して作られたスパイス本が一流出版社からでているそうな。(いくら賢そうでもノンリアルかどうかはだいたいわかりますけどね~)

また、種類についてもメインは12種類と絞り込んで、できるだけとっつきやすい感じにしました。

実際には我々はもっと多くの種類を扱って来たし、もっともっとたくさんのエピソードがあるのですが、今回の新刊はさくっと、でも斬新なことをバシッと、そして簡潔にまとめているところが自分で言うのもなんだけど、潔くて読者を慮った部分なのであります、はい。

この点は編集者の三宅嬢のセンスと判断が光ってます。
それが三章。

2章、4章のレシピについても実は斬新なことがいっぱい詰まっています(わかる人が見ればわかってもらえるはず)。

というわけで、ここで何とか3日ごとを追いかけて(ほんまにできるんか?)リンクしていこうと思いますので、本を買っていただいた方も、まだの方も、買う気はなくても電子ならと思う方も、ぜひぜひ見てください!
(タダやで~)

ということで
Good for Helth !

 
(幻冬舎plusへ↓)

 
写真の解説

・上の写真:スパイスボックス
日本に住むごく普通のインドの青年の台所にて。現在彼は来日して12,3年になるが、この写真は日本歴5,6年の頃。日本に来てから自炊を覚えた。このボックスもスパイスのチョイスもお母さんによるもの。左から時計回りに「塩、コリアンダーパウダー、ターメリック、レッドペパー、クミンパウダー、クミンシード、中央がマスタードシード」。僕は今まで50人以上のインド人のお宅にお邪魔してきているが、もちろん地域や料理への関心度によって多少の差はあるものの、これが一般的なインド人たちのチョイスとストックと思っていい。

・写真2:生胡椒を売るおばちゃん
スパイスジャーナルvol.14-P52にもでてくる八百屋のおばちゃん。バンコク・トンローにある青果卸売市場前にて。タイでは生の胡椒を食べる文化があるとのことで調査取材にでかけたのはいいが、各所の大きな市場を渡り歩いてもなかなか実物を見つけることができず、諦めかけたころにこのローカル市場にきて、おばちゃんに尋ねるとニタニタしながら、椅子の下のクーラーボックスの中からこれを取り出した。
「あんた、こんなもんどうするんや?」
「いや見たかっただけやねん」
「買わんのやったらしまうで。すぐに色が黒くなってしまってダメになるから」
なるほど、彼らにとって生胡椒は鮮やかな緑色でないと意味がないのだ。山椒の実みたいなものか。この後、僕は旅の伴侶と共に、生胡椒を使う料理人の仕事を見せてもらい、後日、僕はカンボジアの胡椒農園へ、そして旅の友K氏はバスに乗って一路南へと向かうのであった。

ちなみに表紙左下の御城は、インド北西部ラージャスターン州の砂漠都市と呼ばれるジョドプールの象徴であるメヘランガール城。漫画ワンピースの舞台にもなったという噂がある。

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