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カワムラケンジとはこういう人間です!

なぜあらためて自分の話をするのかと言うと以前、料理TV番組「NHKきょうの料理」に出していただいてしばらくたった頃に、郵便局へ行ったら職員の方からこんなことを言われたからです。

「お店へ行ってきましたよ!箕面のスパイス料理研究所」

いやいや、僕は現在お店はやってませんよ!それ2007年の話。で、やっていたのは『スパイス料理研究所club THALI』という屋号です。その店の名はなんですか?

「いやぁ詳しいことは覚えてないです…そこカレー屋さんでした」

僕はいろんなスパイス料理をワンプレートに載せて提供するスタイルです。それをインドの言葉でターリーと言います。

「そんなんじゃなかった…」

でもおいしかったんでしょ?だったらそれはそれでよかったですね!

「ふふ、そうですね!」

と、このように街だけでなく、同じ料理研究家業界でも一時期東京の何人かからおもくそパクられまくりのベンチマークされまくられていました。

なわけで、ここであらためてカワムラケンジのことをお伝えしたいと思った次第です。

 

カワムラケンジがやってきた5つのスパイス系の事業(年代順)

(1)『スパイス10割石臼自家製粉カレー P AGE HILL』・・・1997年、スパイス自家製粉の店。今でいうスパイスカレーの原点ともいえるカレーのランチ限定ショップ(料理法はあくまでインド料理)。大阪・箕面の古巣「P AGE BAR」で間借り開業。1998年2月、松阪転居に伴い終了。

(2)『THALI』(ターリー)・・・1998年夏、三重・松阪で独立開業。店名はインドの定食を指す。それまでインド料理と言えばカレーライスばかりだったことに対して、もっともっと幅広くて奥深い世界だということを伝えたくてこの屋号に。2001年1月にクローズ。その後、大阪へ戻る。

(3)『スパイス料理研究所 club THALI』・・・2007年、大阪・箕面に開設。書斎とキッチンを併設したことでこの名前を思いつく。当時は料理研究業、調理撮影、著述業をしていた(今も同じか!)。毎週日用のみ食堂に。本業(料理研究・著述)の傍らでの営業のため屋号を『club THALI』とする。翌年夏、カミさんが大病を患いクローズ。

(4)『club THALI online』・・・2008年に開設したオンラインショップ。1998年『THALI』の味を基本としたスパイスキットやガラムマサラ、チャートマサラ、チャイセットなどから販売開始。現在継続中。

(5)『Spice Journal』・・・2010年3月創刊。当初は季刊、3年目より年3回刊、スパイス付録付き、定期購読システム、A4判型、中綴じ後に無線綴じ。スパイスのみをテーマとし、旅、レシピ、薬学、栄養、ヨーガ、漫画、イラスト、人、メニュー、農、スパイスそのもの、など多岐に渡る。すべて英語バイリンガル。手売りで定期購読を募ることから始め、半年後にラジオ(J-WAVE)で取り上げられたことで一気に読者が爆増。何軒かの書店でも扱ってくれることに。2022年12月現在、実売総計32000部超え。

 

僕カワムラケンジはこんな顔です!

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僕カワムラケンジの特徴

A.僕の編集企画や料理のアイデアは、あくまで自分が経験してきたことの中から生まれます。例=おふくろの介護→おうちでできる優しいスパイス料理、子供や年配者が楽しめる柔らかなスパイス料理

B.極度のオリジナル志向です。意図してやっているのではなく、子供の頃から興味を持った物事にひたすら夢中になってしまう体質なのです。逆に言うと興味のないことにどうしても集中できない。なので小学生の頃から、国語・社会・理科などの授業中は深いこん睡状態に陥ってしまい、先生に怒られるのである頃から一人で絵を描いたり彫刻をし続けたら、もっと怒られるようになりました。小学生時代に作ったものは机上のゴルフ場、全教科書の上下前後4テーマのペラペラマンガ(友人の教科書も)、似顔絵集、月刊マンガ「おやじの仮面ライダー」など。中学時代は外タレの音楽に自分の声やエレキギターの音をミックス録音した奇妙なテープを無数に作成。高校時代は8㎜映画2本。図画工作、美術系、そして英語だけは常に学校でもトップクラスという不思議。

C.流行に疎い、らしいです。なのでトレンドの群れの中に常にいない(笑)

以上です。ここまで目を通していただきありがとうございました!

 

カワムラケンジのパーソナルサイト「Kawamura Kenji」

SNS

1.カワムラケンジ プライベートのツイッター「カワムラケンジ(Spicejournal)」

2.スパイスジャーナルの公式ツイッター「スパイスジャーナル」

3.カワムラケンジ プライベートのFB「河村 研二」

4.スパイスジャーナルのFB「Spice Journal」

5.カワムラケンジのインスタグラム「kenji_spice」

ネパールのホームスティ最高でした!

8月の忙しい最中、仕事仲間の顰蹙を買いながらまるでエスケイプするかのようにテイクオフ。

初めてのクアラルンプール経由とのいうのも心が踊りました。機上から眺めるその大地は、想像以上に緑が多い上にちゃんと整備されたビル街?土地開発?こんな綺麗な町だったんだなと意外でした。

が、今回はわずか4時間ほどのトランジットなので空港の中をひたすら行ったり来たり。で、あっという間のフライトワンスモア。

ネパールにくるのは4年ぶりです。前回は南インドのバンガロールを経由して。ネパールの友人(料理人)と共に旅をしました。今回は日本でいつもお世話になっている日本人男性Aさんとネパール人女性Sさんご夫妻と共に。

で、このお二人はそもそもがすごいんです。通常の国際結婚は男性が外国人で女性が日本人がほとんど。でもこちらはその逆で男性が日本人なんです。

僕は海外に友人知人が多い方だと思いますが、今までこのパターンは東インドの女性と日本人男性という極めて強烈なカップルを除いてお会いしたことがありません。

知り合いのフォトグラファーに元嫁がスリランカ人っていう男性がいますがやはりセパレートしてしまってます。はい今日は英語ちっち多めですねヽ(´o`;

今回お世話になるお二人は一緒になってすでに15年ほどって言ったかな?

僕なんてお二人のことはまだまだわかってないことだらけと思いますが、話の端々からいろんなことをお察しします。その勇気ある決断と行動を。

昔からインドやネパールに魅せられる日本人は多くいます。そして国際間の交流をサポートする人も数多く見てきました。

しかし今回お世話になるお二人は、政治的でも商業的でも、はたまた自己陶酔型でも社会主義的でもなく、とにかく惚れて愛して一緒になった、そしてその後もお互いが命がけで添い続けている、という15年間の寡黙な行動そのものが、何よりも真の意味での国際交流だと思いました。

今回はネパール人の台所を巡る旅。ご親戚や幼馴染なんかのお家を紹介してくれたり、地元で評判の他族のレストランへ行ったり、中央市場へも。

ぜーんぶ楽しかったし見応え食べ応え学び応え特大盛りでした。でも旅を終えて帰国し写真を眺めるほどにこの人たちの凄さがジンジンと伝わってくるのでした。

ある日、カカニというカトマンドゥ市街から車で1時間半ほどの山中レストランへ行きました。実はここ4年前も伺っていて、その道のりの厳しさに驚いた記憶がありますが、今回はそれどころじゃなかったんです。

異常気象は世界中どこも同じ。もともと舗装技術も資金も薄いこの国において、道路が残酷なまでに穴だらけの裂け目だらけの崖崩れまくりなのに、これだけのゲリラ豪雨や風やおまけにPM2.5やらでもう何と言っていいのやら。

一説には世界で最も空気が悪い町とさえ言われています。そう、世界で最も高くて荘厳な山を持っているというのに。

で、チャーターしてた車のドライバー曰く、通常はこの道を通るのは断る、けどもせっかくの日本人客だし、ということであちこちのドライバーから情報を仕入れてくれて、行けるとこまで行ってみよう、ということになったんです。

で、往路は確かにボロボロの道が続き、酷いところは液状化してタイヤが滑りまくる沼のような場所もいくつかありました。天候の急変は日常茶飯事。ドライバーは日が暮れると危険が増すので、とにかく早く帰ろう、と言い脅威の予感が沸く我々も異議なし。

でも、これがやっぱりそうはいきません。こちらの店は案内してくれたネパール人女性Sさんの親戚であり、自分の育ちの場所でもあります。

5年ぶりの再会という実の妹もかけつけ、話は盛り上がり、結局は日が暮れてしまい、ついに雨が降ってきました。わかるけど急げ急げ!とドライバー。

急いで車に乗り込み我々は帰路につきます。が時はすでに遅し。先ほどの液状化した沼道が完全なる沼になってしまっていて、車の底があたってズブズブズブと止まりかけました。

やばい!無理してタイヤを回転させると二度と這い上がれなくなるぞ!どうする⁈とりあえず降りてくれ!とドライバー。

そして我々3人は道を歩くことにして、もしも車が動けなくなったら押そうということになりました。

外はすでに真っ暗。アイフォンの存在が実にありがたいです。ライトを灯し周囲を見渡すと脇の方だけ地面が盛り上がっていてしっかりと見えています。

が、そのすぐ外側は崖。暗くてよく見えませんが往路では数十メートルに高さの崖を何度も見ました。おそらくここも。

すると日本人男性Aさんは想像以上に目が悪かったのです。足腰もさほど丈夫ではないためにとても歩ける状態じゃない。元々視力が弱いことは知っているつもりでしたがここまで厳しい状況だとは。

そこで僕がアイフォンで道先を照らし「先に歩きますんで僕についてきてください」と沼と崖の境となるこんもりとしたヌルヌルの道をゆっくりと進んでいきます。

すると背後からは、一歩足を出すたびに滑ってしまうようでウワーという声が聞こえてくるのでした。そして僕が背後を振り返ったその瞬間まさかの光景が目に飛び込んできました。

なんとネパール人SさんがAさんの肩の下に入りこむようにして、担ぐようにして歩いていたのです。

Aさんは体重100キロ?ほどの巨漢でお腹もぽんぽこりん。これでもかなり痩せたそうな。一方のSさんは体重50キロあるかないか、いやないな、とても細くて小柄で可愛いタイプ。

SさんがAさんの1/2サイズであることは一目瞭然で、子供のような小さな彼女が一所懸命に巨漢の旦那を担いでいるんですよ。

僕が同じ状況だったらカミさんこんな風にしてくれるだろうか?日本人女性が自分の男をこうして支えることができるだろうか?いや、こうなる前にとっとと離婚か。

普段からAさんは言ってます。とにかくネパール人はタフで強い。人の言うことも聞かないしごめんも言わない。強すぎてどうにもなりません。

きっとそれは本当なのだろう。だからこそ、こういう時も肩を貸せる、いやそんなレベルじゃないか、全身を支えようとするんでしょうね。

彼女は本当にAさんと人生の最後まで添い遂げる覚悟ができているんでしょうね。Sさんもまた然り。

ネパールではインド以上に他族の血が混入することを嫌うのだそうです。そこにカーストや宗教も関わってくる。そんな状況だから外国の血なんて論外なのだと。

それを承知でお二人は結婚してしまったんですね。当時は大変だったそうです。人さらい呼ばわりされたそうな。でも親戚のある一人の女性が味方してくれたのだと。

その方が時間をかけて頑なに拒む親を説得してくれたのだそうです。それでもまだまだ踏み入ってはいけない領域があるとも。

元々ネパール人は一度結婚したら、死ぬまで一緒というのは大前提で、片方が早死になんかしたら後を追いかけて自決することもあるそうです。つまり結婚とは生まれ変わりのようなもの。

そんな強固なしきたりの中で、お二人は他のネパール人以上に、もう二度とこの地には帰らない覚悟で一緒になったのだと苦笑いして話してくれたことがあります。

そんな掟破りもいいところの結婚だっただけに、Aさんはずっと惜しみなく親戚中に稼ぎを捧げているのです。

今ではカトマンドゥの郊外に立派なお家が建っています。そこに現在Sさんの妹さんが住んでいます。そして今回僕はこちらにお世話になったというわけです。

AさんSさんのおかげです。えらそうに取材できる場所を案内してください!なんて言ってましたけど、いろんなシーンを見ているうちに、なんだか自分の小ささがどんどん見えてきちゃって。

やっぱ本当にすごい人というのはこういう静かな生き方をしてるんですね〜

今回はそういうことを思い知ったネパールの旅でした。

写真は左から、カカニからの帰路、沼の道を歩いている時に偶然に撮れていた写真。なぜか真っ赤です。2番目がカカニのSさんの親戚がやっているレストランで頂いた鱒のカレーやグンドルック(高菜に似た青菜の醗酵品)の和え物など。ほか2枚はカカニの山の風景。5枚目は今回頑張ってくれたドライバー。

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2019年版プノンペンのいいホテル、市場、食堂、胡椒、タクシーアプリGrab~覚え書き

先日、胡椒農園の収穫イベントに参加してきた話を書きましたが、ここで自分のためにもプノンペンでの、あ~これ覚えておいたほうがいいな、というメモを書いておきたいと思います。

もしかしたら、どなたかカンボジア・プノンペン旅行中の方がいたらご参考にどうぞ。

●ホテル

今回泊まったホテルはプノンペンの目抜き通りであるモニボン通り沿いにある「アジアホテル」です。なかなかの老舗で、クラタペッパーの倉田さんは「それって1階にKFCが入っているところでしょ」とおっしゃてましたがもうなくなっているようです。僕が予約したのはホテルドットコムというウェブサイトから。最初はアゴダで予約したのですが、カード決済時に8500円以上になっていたのでキャンセル。

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「アジアホテル」 2/15~2/18(3泊4日) 8277円

朝食バッフェ付き

クィティオゥの屋台がおいしかったです。平麺、細麺。フルーツがリンゴとモンキーバナナ。コーヒーはやっぱり駄菓子屋の粉コーヒーの味。これは前回のゴールデンゲートホテルも同じく(宿泊料はゴールデンのほうがかなりリーズナブルです)。ほか、パン類、麺類、煮物も豊富で想像以上に◎

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地の利も抜群

東に200mほど行けばセントラルマーケットが。モニボン通りは夜は店が少なく暗いです。初日一軒の屋台があったので入ってみると、クィティオ2杯で7ドルとられました。

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セントラルマーケット

肉類、魚介類、青果、花き、衣類、食器、すべてが集結していて、どこも刺激的です。バンコクほどじゃないけど目が合うと女性の大半は笑ってくれるのが嬉しかったな~。特に食堂はどこも魅力的。我々が入った店は盛り付けも綺麗だし、料理も丁寧でびっくり一番奥のど真ん中の店。タイル張りのカウンターで昔の大衆食堂風のガラスケースに料理が詰まっています。こちらで二人で腹いっぱい頂いて3ドル。これが正常相場と思われます。

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オルセーマーケット

ホテルから歩いて10分くらいの市場。セントラルとは違って純粋な地元のための市場という感じ。広場に魚介類、青果が並んでいて、とにかく目が合うと笑ってくれる。セントラルと共にこちらにも生の緑胡椒はけっこう置いてました。イカと並べているところと、葉野菜やハーブと一緒に置いているところがあります。

両替屋

オルセーマーケットから徒歩5分の場所、シャルル・ド・ゴール通り沿いにあった小さな両替屋で10000円が89.600ドルになりました。レート111.607円です。どなたかのブログでオススメ両替屋の記事を見て行ったのですが、その方の記事では隣にあった両替屋が一番レートがいいと書いてありましたが88ドルと書いてあったので、もしかしたらこちらも高レートなのかなと思いました。(2019年2月16日時点)

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ワットコー・・・オルセーマーケットからモニボン通りにでた向かい側にあるお寺。ふと入ったら僧侶と出会って、この方が日本にも来たことがあるという方で、とてもよくしてもらいました。次いったら絶対また行きたいところです。

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クラタペッパー本店新店舗

以前伺ったときは南のいけてるエリア、バンケンコンにありました。その後一度移転され、不意の地上げのため再度移転。現在はアジアホテルから3.3キロほど空港側に行った閑静なエリアにあります。こちらは車や人も少なく、空気もいいです。アジアホテルからトゥクトゥクで15~20分くらい。

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Grabというタクシーアプリ・・・噂は聞いてましたがこれほどに便利だとは思いもしませんでした。旅人にはぜひおすすめします。アプリに登録するにはSMSが通じる電話が必要です。今回僕はWi-Fiだけでいけるだろうと高を括ってスマホ一本でした。でも次回からはどの国へ行くにしてもSMS用に携帯を持っていこうと思います。これは以前にも同様SMSが必要なことがあって。だからやっぱりSIM系は不可欠ですね。

 登録後、現在地と目的地の店名なりを入力すると、グーグルマップのように道筋が表示されて、値段も明記されます。それでよければブックをクリックしたら、運転手の写真と名前、ナンバーが明記。今回はどこにいても3分以内で来てくれました。

17日のみ早朝5時出発だったので、タクシーを利用しましたが、それでもホテルからクラタペッパーまで3ドル。トゥクトゥクだと6500リエル(1ドル+2500リエル)です。リエルがちょっとややこしいのですが1ドル=4000リエル。屋台でもUSドルで可能ですが、釣りはリエルで返ってきますから、安価な買い物はできるだけリエルで払うのがいいでしょう。 

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街の食堂

今回は最終日に旅連れと共にクラタペッパー近くの「サファリ・ファームス・トレイディング」というなんだかよくわからない、そして実に怪しい小さな食堂へ行きました。そこで砂肝とピーマンのクルーン炒め?と、味のような魚のマンゴーと醤油?オイスターソース?カピ?煮。それと僧侶からご馳走になった物と同様の、魚と空心菜のようなもののスープを食べました。ここで二人で5ドルだったかな?旅連れのおごりだったので忘れましたがとにかくリーズナブルでした。とてもおいしかったです。

 

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●街の感じ(動画)

モニボン通りからロシアン・フェディレイション通りへ入るシーン
 

カンボジアの緑胡椒!

久しぶりに行ってまいりましたカンボジア!

目的地は今回もまたクラタペッパーさんです。

代表の倉田さんとはじめてお会いしたのは2012年?2013年?拙著スパイスジャーナル14で特集を組み、さらに当時のウェブ連載カワムラ商店「職人味術館」にて密着取材せて頂いたのでした。

その時の記事がこちらです↓(すべて長文です。またお時間の許すときに)

職人味術館 中編

職人味術館 後編

職人味術館 特別編

あの幻の完売号と言われるスパジャー14号。これこそが各メディアにおいての叩き台にもなっていると倉田さんご本人からも伺い、いやはや実に光栄ですしありがたい限りです\(^o^)/

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単にカンボジアで立ち上げたというだけでもすごいのに、そこに良品質の胡椒と出会い、何より厳しい栽培〜加工〜販売の一貫全てを管理されている点がすごいです。

今では各メディアに登場し、すっかりメジャーな存在となっています。昨今では、大阪の朝日放送「ライフ夢のカタチ」というステキな番組で二編に渡り放映され、最近はマツコの知らない世界でも大々的に紹介されたようです。

追いつかないくらいの発注があったでしょうね。素晴らしい!これが出来るだけ高い水準でずずっと続いていけばいいですね!

ぜひ倉田さんのような方が、1人でも多くの支持を受けて永続的に素敵な胡椒を栽培販売されることを祈っております。

倉田さんを介して、奥様、生産者のホー・ブッティさんとそのご家族、スタッフ方々、ついてはカンボジアへの崇敬と言いいますか感謝といいますか、そういう気持ちがひたひたと伝わっていく気がします。

さて今回の渡航はかねてから興味を持っていた、農園収穫イベントです。毎年開催されているようで、今まで何度もお声がけいただいていたのですがなかなか忙殺の日々で^^;

でも昨年末に大阪のイベントで久しぶりに再会した際、ぜひと言ってくださって。あぁ今回こそは何が何でも行くぞ!と思ったわけです。依然貧乏暇なし。でもこじ開けてでも!という感じで。

めちゃめちゃ楽しかったです。

前回も同じ農園にお邪魔して、密着取材させていただきました。(前回の取材データ=写真約1160カット。動画12カット。音声444分)

今回は他の参加者の方々と一緒になってワイワイ言いながら、胡椒の枝をポキっと。プノンペン本店のスタッフの人たちもお手伝いに来られていて、冗談を言いながら一緒に歩くのは実に楽しい。またカンボジアの女性はみんな可愛いし!

気温は連日35度となかなかの暑さです。日本では5〜7度で萎縮してしまう寒さだというのに。

片道4時間くらいでしょうかね。プノンペンに戻てまいりました。

夜はプノンペン市内の屋台街に繰り出し街をうねうね。

 

朝はやっぱり市場巡りでこれもまた実に楽しい。写真はフレッシュココナッツを加工し続ける家族。

 

ふと立ち寄ったお寺で僧侶と意気投合し、そのまま宿舎?で食事をご馳走になったり。

 

初日の夜にクラタペッパー代表倉田さんたちと一緒に伺ったレストランにて。カンボジア郷土料理のイカと胡椒の炒め物。フレッシュグリーンペパーコーンたっぷり。

 

倉田さんが初めてカンボジアを訪れたのは1992年の夏のこと。あれから紆余曲折して2004年に奇跡が重なり胡椒栽培に着手。

「知名度が上がったのはいいけど、今もずっとあの頃のように山あり谷ありなのは一緒です。たぶんこれからもそうなんでしょうね」(倉田さん)

 

↓の写真はクラタペッパー農園で摘んできた緑胡椒。徹底したオーガニック栽培〜衛生管理〜品質維持あってこその有難い美味しさがあります。

 

フレッシュの緑胡椒ってボリボリと食べることができるんです。噛んだその瞬間にプリッと弾けて、ほのかな甘みと酸味が飛び出したかと思うと直後に爽やかな辛みがじんわりと。

カンボジアのクメール郷土料理である、イカと胡椒の炒め物はめちゃポピュラーです。

倉田さんは日本へ向けて出荷されています。本物の緑胡椒。緑胡椒を使った料理は世界広しと言えどもそれほど多くはありません。日本人ならきっと新境地を開拓することでしょう。

 

昨日から着々とレシピ実験中です。また機会を見てみなさんにもご紹介できればと思いますのでぜひ楽しみにしていてくださいね!

知人友人からは今回のカンボジア探検は大変羨ましがられました。楽しさもさることながらやっぱり暑いから☀️

夜25度くらいで、風があるから心地よくて。常夏の国ってたまりませんね〜

ほなまた!

 

第何回目?SJ写真展は「火」がテーマwith『SOL』

昨夜、石橋のインド料理『SOL』へ写真展の準備に行ってきました。

いつぶりの更新かな、何度目になるのかも覚えてない~。確か、初っ端がインドのチェンナイで、次がデリーやアフマダーバードの各地?

その次が沖縄だったかな。スパイスジャーナル本誌のアドベンチャーレポートの順のはずだからそんな感じだと思う。そう考えるとたぶんもう10回くらいやってる?

今回のテーマは今春にいったラージャスターン州です。特に8日間ホームステイさせていただいたジョードプルが色濃い。

全部で19、20点を飾っています。メインはインドの友人のお気に入りのサモサ専門店。

インド人職人の目線もさることながら、その火力に注目してもらいたいです。あのエネルギー源はなんなのか?!

やはりプロの料理人は同じことを思うようで、『SOL』店主の吉田さんも同じ疑問を持たれました。

インドの職人のほとんどは独自の考えや技というものが蓄積されていて、今やガスが発達しているエリアであっても火の質にこだわる者は数多いです。

これは昔から気になる大きなポイントなのですが、地域、扱う素材、商売のスタイル、料理のタイプなどによっても大きく変わります。

同じ炭でも何種類かあり、それが直熱なのか、遠火なのか、保温なのか、水分の加減はどうか、などとコントロールしたい方向性によって変動します。

この写真の店では、おそらく薪ではないかと思います。その場の匂いや、火の立ち上がり方がそれっぽいから。もしかしたら炭との混合の可能性もあるし、ガスとの併用もありうるか。

ほか、ロティ職人のカットもあり、そちらは同じ火でも巨大な鉄板をもってして蒸気に包まれているシーンです。ロティとはインドなどにあるパンの総称。写真は、その中でも、野菜を混ぜ込んだり、油をたっぷりと含めたパラタという種類のものを得意とする店。

今回は北西部であり、同じロティでもこのパラタが好まれるエリアなんです。夏は気温50度を超すこともしばしばで、なおかつ湿度が10%以下というところなので、何事もめちゃ辛い。

こちらはデリーから南へ外れた、今最もイケてる?グルガオンの一角、ラージャスターン方面へ向かうロードサイド沿いにあります。早朝5時というのにばりばり営業中で、長距離バスを待つ客であふれかえっていました。当の僕たちもこのパラタを朝食としました。

全粒粉、濃厚なコクと、チリのぴり辛。パラタ(ジャガイモ入りのパン)ということもあって、1センチほどの厚みがあって、直径30センチはあろうかという、同じパラタでも日本ではあまり見かけないボリューム感です。

鉄板から立ち上る蒸気の秘密はバター(ギーではない)。職人はちゅるーと周囲にバターを垂らして、パラタをこすりつけたかと思うと逆さに返してまた同じようにちゅるるー。

何度も何度も返しているうちに、蒸気だらけになって、周囲も濃厚な香りにまみれて、やや焦げかけたところでハイ出来上がり。カロリーなんぼや?

でも、このたかがパラタ一枚の中に、ラージャスターン方面の文化がいっぱい凝縮されているのであります。

その他、フルーツ職人、気温45度の下で遊ぶ農家の子供たち、スパイス地方卸売市場の風景、メースの袋を逆さに持つ問屋のスタッフ、ホールガラムマサラ、50キロ先はもうパキスタンの砂漠、などなど。

火の職人、火の国のラージャスターン特集。火がものをいうナンやチキンを食べながら鑑賞してもらえると嬉しいです。

ほなまた!

Bluecity

ラージャスターン州ジョドプール(別名ブルーシティ)

●『SOL』大阪府箕面市瀬川5-2-17 オオトリビル1F

阪急宝塚線「石橋」駅から徒歩10分 R171西行き(旧道にて石橋阪大下交差点方面)の左手にあり (隣が焼鳥の大吉。店の先100mほどのところに有料Pあり)

11:30~15:00 18:00~20:00

月・火曜定休(たまに不定休)

*電話は携帯を公開しているけどまずでない

ラジャスターンのアルバム

今回のインド旅は、インドの中で最もインドらしい、と言われる北西部のラジャスターンを中心に廻ってきました。

写真がてんこ盛り過ぎてどうしようもない(;´∀`)

取り急ぎ、『Spice Journal』Face Bookに何枚かをアップデートしてます。時間のある時に追加していきますのでまた思いだしたら観に来てください!

右上の「F」のマークをクリックすると、『Spice Journal』FaceBookへ飛びますので、何枚かの写真をご覧になれます!

データがありすぎて目がくらくらするわ~。

インド・ビザ(レギュラー)の取得方法~窓口編・大阪圏日本人版(2017年4月18日)

いやはや、インドはやっぱりミラクルだ。

ヒトや料理のみならず、行政管轄での届出ひとつとっても、何が本当で何がウソかよくわからない。

昨日、インドビザを申請しに堺筋本町までいってきた。(*大阪圏の届出)

以前は同駅から大通りを越えた裏筋のビル1階のビザセンターだったが、今は堺筋と中央大通りの交差点南東のビル10階にあるインド総領事館で受け付けている。

で、このビルからしてなかなかのミラクルなので要注意。ビル名を「船場ISビル」というのだが、よく似た名のビルが一筋東側にある。キンコーズが入っているほうである。

エレベーターをおり、突き当たりの入口を入るとすぐそこが受付スペースになっている。けっこう多くの個人法人らしき人が待機していた。

そして、やっぱり大半の人が申請を完了できない様子。なにかしらのミステイクがあり、頑張って食い入るも呆気なくつき返されてしまうのだ。つまり、あらためて出直す必要があるわけだ。場所は変われど、この毅然とした対応は以前から変わらない。

僕は僕で写真のサイズをミステイク。家の近所の撮影マシンで、なんとなくパスポートサイズのボタンをおしてしまったのだ。

結局、近所に写真ショップがあったおかげで、そちらに再撮影に行きなんとかクリア。撮影マシンの700円ロスは悲しかったが、出直さずにすんでよかった。

なかなか手間のかかるビザ申請について、僕が直接、総領事館に確認したことと、いくつかのサイト情報をここに記録しておく。個人申請する方のなんぞ参考になれば。

なお郵送での申請も可能なようである。詳しくはインド総領事館に直接電話して聞くのがベストかと思われる。日本語ペラペラなので安心だ。ほな Good Luck and Have a good trip!

★インド・ビザ(レギュラー)の取得方法~窓口編・大阪圏日本人版 届けに関する情報

●申請受付時間 月~金の9時~12時

●必要なもの

記入済みの申請書のプリント、オリジナルパスポート(コピーではない)、写真1枚(2インチ正方。約5cm)、1400円

以上

ビザ申請書(ネット上で記入する)

左側オレンジ色の「Regular Visa Application」を選択。

(右の「e-VISA」と間違えないように。正式名称?は「e-Tourist Visa」「e-TV」のようだが「e-VISA」という表記も散見)

●申請の流れ(窓口編)

申請書の記入~プリントアウト~必要なものをそろえる~窓口へ提出~受取の日時を知らされる(僕の場合で3日後)~受取(完了)

●ビザ申請書の記入方法

http://visa-india.jp/ex-ol/

http://visa-navi.net/guidance-for-filling-out-indian-visa-application-forms/

どちらも丁寧に詳細まで載っているので、よく確認しながら匍匐前進すべし。(勝手にリンク拝借!)

ちなみに申請書1Pめ「Indian Mission(届出をする場所)」に「JAPAN-KOBE」と書かれているが、大阪圏の者はこれを選ぶ。総領事館は元々神戸にあり、阪神大震災で大阪へ転居。どちらでもない大阪と神戸のもの、という境界線を越えた平和的ミラクル表記なのだ。

★その他の情報

インド総領事館(大阪圏)

●アクセス

地下鉄堺筋線「堺筋本町」駅 7号出口すぐ

*近隣の駐車場は1時間800~900円くらいの感じ。自動二輪だと長堀橋地下か東長堀地上辺りに停めて一駅または歩10分ほど。

●総領事館近くの写真撮影ができる店

Senbaphoto

写真は受付の方が見せてくれた地図。「3,4,5」と番号が書かれているのは、船場センタービルのこと。

上が北の位置になっている。中央大通り南側歩道を西へ、一つめ、または二つめの信号から船場センター内へ歩3分。

ショップ「ラボワーク」

(店主がきちっと撮ってくれる。仕上がり約10分。2枚で1260円だった)

旅の数だけおいしさがある

先日、書物の探し物をしていたら、たまたま一冊の本が目にとまった。2005年発行の『山海の宿ごはん』だ。

これは大阪の老舗グルメ雑誌「あまから手帖」で「馳走の民宿」という連載をしていたものを綴ったムック(別冊)である。

できるだけ10000円以下、高くても15000円くらいまでの宿を味わいつくす企画で、おのずと民宿になるわけだが、建物や空間は気軽か簡易、時に人の家そのままでありながらも、実にクォリティのある料理が存在したり、それにかかわる人々がとてつもなく魅力的だったりする。

東は愛知県から西は愛媛県まで、主に西日本の30地域(宿ごはん)だ。もちろん全編、僕が自ら取材し原稿を書いている。

この本の特徴は、一軒の記事が長い。当時、A4サイズで写真も大きく入って6~8ページのボリューム。そして、民宿だからこそ実はありえる贅の極みに着目している、という編集技だ。

民宿という階級は言ってみれば、宿主の人間力が熱源のすべて。その殆どは個人経営のため、高級旅館やホテルのようにあれもこれも豪華絢爛な設備にできないし、手厚いサービスも難しい。

だからこそ、どこか一ヶ所にもてなしの心が集中する可能性が高いのである。それが「味」に集約されている民宿を編集者は綴ろうとしたわけだ。この視点はかなり斬新だし、勇気がいる。あるようでなかった、実は凄い企画なのだ。

そこに僕の得意なリアル目線をぶっこませていただいた。本誌は老舗のグルメ雑誌だからとにかく真面目なんだなぁ。

実際の旅というものは、そりゃ人によるけど、少なくとも僕の場合は台本がないところがポイントなわけで、もう大半が奇想天外なのである。

また、見た目や出来事として意外性がなかったとしても、一見ありきたりの町や自然に見えて、よく見るとぜんぜん違うなんてことはざらにある。

先日行って来た福島の旅でも、例えば西側の会津若松のほうへ行くと、同じ信号でもみんな縦型なのだ。何でかなと思っていると、連れが「この辺はドカ雪が降るから信号機が折れんだね~」。

そう、雪が重たいものだから信号機が折れてしまうのだ。とそんな感じで、信号機さえも旅の妙味となっていくのである。

本誌の体質と僕の体質はあまりにも、いや、もしかしたらまったく逆なくらいかけ離れている。なので、大半はNGを食らってしまうわけだが、それでも編集者はめちゃがんばってくれて、この寄り道体質の僕をできるだけ泳がせてくれたのであった。

どんな取材陣でも同じだと思うが、特に旅なんてものは実際にこちらが楽しめていないと全くダメである。その波動が読者に伝わってしまうのだ。

旅の本を読む人は、まず持って自分も旅好きのはず。寄り道こそが旅であるし、その気配は文章や写真であっても瞬時に見破られてしまう。

旅というものは、想像力というやんちゃなおもちゃをどれだけ使いこなせるか、で楽しみの深みは格段と変わる。国内か国外かではない。

人の数だけ旅の仕方がある。だから、その町や自然の魅力、そして味わいも旅の数だけあるということだ。

家と仕事場の間の道にも旅はひそむ。僕はそんなことを日々発掘してストレス解消につなげている。冒険は距離やサイズではない。

宣伝じゃないけど、もし機会があれば『山海の宿ごはん』を手にしていただければ嬉しい。まだ絶版じゃないようだし。

掲載されている宿はたぶんみなさん現役だ(と思う)。関西のみならず全国の旅好きの人々にぜひ読んでもらいたい(僕は原稿料制で印税ではないので儲からないけど┐( ̄ヘ ̄)┌ ~)。

重量を測ると600グラム! 価格はスパジャーの約2倍(本体1286円+税)なのに重さは5倍! お得でっせ!

Minshuku 入手可能か不可能かは確認できていません!なかったら古書屋か図書館ならあるかも)