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カテゴリー「畑がおもしろい!」の記事

スイカが好きすぎて

みなさん!またまたあいちゃいました(;'∀')

気が付けば今日はもう8月14日の夏休み?

忙しくなるとどうしても書けなくなるんだな~。だってライターだから。仕事でパソコンやりまくりなのになんで仕事を離れてもパソコン(スマホ含む)しなきゃならないの???

とぼやきたくなるのは今日も昔も同じです。はい、失礼しました。

皆さん元気にされてましたか?

僕はアホかと思うくらい元気です。先週ようやく仕事が一段落つき(正確には次の企画がどんどん先延ばしになっている)、よっしゃいくで~とできる限り畑に通う日々。

それもそのはずで、今夏はスイカにチャレンジしていたので。

結論から言うと、大成功過ぎるほどの大成功です。今なお継続中です。ほぼ、ピークは過ぎたはずなのですが、僕のスイカが止まりません。

師匠のスイカもなかなか元気です。

こんなにスイカっておいしかったっけ?と驚くほどうまいです。たくさんの人にもギフトしました。皆さん本当に喜んでくれて。こんなに喜んでくれるなら来年はもっと頑張ろうって。

通常は一株2個まで(大玉)、小玉はどうだかしりませんが、とにかくスイカ栽培は整枝が大事だとYouTubeではみんなそう口を揃えます。

が!僕は違うのです。完全野放し、整枝ゼロ!肥料は一回こっきり。獣害対策はネットだけでなく、竹を使っての囲い。そこに周囲と上部それぞれにネットをかけていくやり方。これはニシダ師匠方式です。

このやり方でなんとなんと、大玉は一株当たり平均3個ついて、また最近結実しだしてます。さらに小玉(ウリ坊)は一株当たり初期8個。2期目が4~5個。そしてまた花をつけだしました(さすがにもう結実しないと思うけど)。

ニシダ師匠によると「今時のやり方は親ヅルから3,4本選んでそれ以外をカット。さらに手前になった実もカット。とにかく数を減らしていくようやけど、わしは毎年野放しや。面倒やしな。昔はみんなそうしてた。でも時代と共におそらく土に栄養がなくなって、雨の質や降り方が変わって、温暖化もますます酷くなって。この辺でも昔のやり方ではアカンようになったとみんな言うてる。ま、そこそこ出来たらええわと思ってたけど、なんや今年はえらい豊作や。今までで一番かもしれん」。

わーーー!やった!!僕が来たからですよ~(笑)

ま、しかし、農法以外にもスイカはリスクがあれこれと合って、中でも小型の四つ足動物や手先の器用なサルなどに見つかったらまずもってアウトらしいです。でも、これがスーパーラッキーなことに誰も気づかない。なわばりのカラス二羽だけはわかっているはずですが、カラスは絶対狙えない仕掛けにしています。でも頭のいいカラスはそうなると大好物のスイカを諦める代わりに、それほど好きでもないトマトをつつくようになりました。

そしてある日、僕はトマトの周囲を釣り糸を張り巡らせて防戦。以来、トマトも大丈夫。

いやぁそれにしても毎日スイカ最高です。朝はクロ(我が家の黒柴)の散歩から帰ってきたらシャワーを浴びてスイカ。昼か夕方は畑から帰ってきてシャワー後スイカ。夜はまたまた散歩して(最近は一人で。クロが夏バテ)水代わりにスイカ。もういうことはありません。

こんなに毎日がおいしいってなんて幸せなんだろう!

畑仲間の方々もみなさんスイカ欲しがります。そう、これは栽培が本当に大変で(どうりで市場で高いわけだ)。今回の台風が明けたらまた大きくなっているはず。スイカは雨と太陽が大好きだから。でも突発的すぎると破裂の危険性も。うまくいってくれよ~

もしうまくいってたら畑仲間の方々にもギフトする予定です!

あ、そうそう、もう一つ信じ難いほどのハッピーなことがあって。それは初期に収穫してもう終わりと思っていた黒玉スイカがまたでかくなってきているということ。こちらは大玉なんです!なに、また食べてほしいの!?黒玉ちゃん。ふっふっふっ。

スイカ、さいこー!

5/11(木)と5/18(木)ヤマヒロさんのラジオ番組におじゃまします!

明日5/11(木)、来週18(木)、2週に渡ってラジオに出演することになりました。

番組名は「茶屋町ヤマヒロ会議」(毎日放送・MBSラジオ)といいます。

メインパーソナリティのヤマヒロさんもなにやら自家菜園にはまっているようで、畑の話題で盛り上がりそうな予感!というか間違いないでしょね~

ヤマヒロさんというのは元関西テレビアナウンサーで、フリーになってからはお笑いやバラエティ番組などにもよく出られていて、関西では知らない人はいてないくらいの超有名人。

ほかに紅一点でお量さん、放送作家のワニさんの3名方々がレギュラー陣。

関西以外でもラジコから聞けるのかな。ま、いっぺんアクセスしてみてください。

ラジコ「茶屋町ヤマヒロ会議 (1)」 | MBSラジオ | 2023/05/11/木 15:00-17:00

ラジコ「茶屋町ヤマヒロ会議 (2)」 | MBSラジオ | 2023/05/11/木 17:00-17:54

僕がおじゃまするのはたぶん16時頃~と思われます。

それにしても生放送、緊張するな(;'∀')

暴走しないように気をつけます!

今から久しぶりに畑行ってきます!この間の大雨が心配。みなさんにエンドウ豆でもお土産に持っていけたらいいのだけど!

畑のご紹介動画!

かねてからお話している畑をみなさんにご紹介しようと思い動画を作ってみました。

伝わりますでしょうか!?

2021年4月から始めて早2年。まだまだ慣れないですけど毎日が楽しいです!

*今まで育てた作物記録

ジャガイモ(キタアカリ、メイクイーン、男爵、デジマ、秋アンデス)。タマネギ各種。ニンジン各種。白菜。キャベツ。大根(ミニ、おでん大根)。ほうれん草(秋、春)。コカブ。ししとう。万願寺トウガラシ。甘とう美人。伏見甘長。パプリカ。トマト(サタン、桃太郎、サブレ、アイコ、サントリー純甘)。ナス(千両、賀茂ナス、筑豊ナス)。高知産大生姜。きゅうり。丸オクラ。白オクラ。レタス。トウモロコシ。エンドウ豆(グリーンピース、うすい豆)。ニンニク(スペイン、中国)。フェヌグリーク。コリアンダー。ペパーミント。

「カワムラケンジの畑ご紹介」

SNSやらあれこれ

最近、情報ツールが増えすぎてアップアップの窒息寸前です!

って前から言ってる気がするけど(;'∀')

みなさんはやってますか?SNS

インスタやツイッターやFBや。他ブログやなんやかんや。

僕の場合はそこにお世話になっている出版社などのサイトの紹介も入ってくる。

個人のコミュニティに広告はないだろう!という人もいますが、それがレシピの場合、クライアント様のオーダーによってつくられたものであっても確かに個人的感性があってのことだから、オフィシャルと言えばそうだけど個人とも言える。

いや~ややこしい時代ですね。

さらに僕の場合は同じSNSでも、スパイスジャーナルのツイッターやFBも僕一人しかやる者がいない。いや、元々は他の人がやってくれていたんですよ。

でもなんだかんだでみんなうまく逃げていく。結局逃げようがない隠れようがない僕がやるしかなくなるのです。

現在このブログを含めると7チャンネルのツールを切りもりしています。

というわけで、ここであらためて皆さんにわかりやすいように整理してみたいと思います。

 

【カワムラケンジ個人のアカウント】

当ブログ・・・更新頻度はニブイ!ほかのSNSとの連携がない、というかできない!

FB・・・できるだけ小まめに更新しているつもりです。ニブイと月1~2回。頑張って週1回という感じ。インスタと使い分けることが多いです。

インスタ・・・今まで月1~2回の更新でしたがこれがいろんな方からお声があり、最近はできるだけ更新するように頑張ってます。出版社などのレシピ情報があるとまずこちらに告知。でもリンクができないことがわかり、どうしたものかと思っています。結局、リンクをはって誘導しなきゃいけないものはFBになるのかなと思いつつあります。。

ツイッター・・・現在これが一番プライベート純度が高いです。フォロワーも本当につながりのある方がメイン。

note・・・かなりルーズでしたがいろんな方から叱咤されて(笑)最近はちょっと頑張りモードです。

最新マガジンは【カウンターの隣席】。第一話「町の灯り」を2/19に更新しました。カワムラケンジ全体としてはこのページをご覧ください。それなりにこつこつとマガジンを打ちたてています。

 

【スパイスジャーナルのアカウント】

FB・・・スパイスジャーナルのアカウントです。半年に1回?という超亀な更新頻度です。

ツイッター・・・FBよりは更新しています。出版社などのサイトでレシピ更新があった場合はリンクを張るようにしています。が、しょっちゅう漏れてしまう(;'∀')すんませ~ん。

 

【最近のレシピサイト】

モノクロ360Life・・・素材とスパイスの組合せや配合パターンなどについて監修しています。レシピはカレー一点。

あまから手帖オンライン・・・畑や仲間の話を盛り込みながら、今日の家庭で使えそうなスパイスレシピ(ノンジャンル)を提案しています。

以上です。ややこしくてすんませ~ん。

おいしい野菜がもっとおいしくなる

僕は幼少の頃から野菜が大好きです。

アニメのミツバチハッチが大大大好きのなんの思い込みのない時代から好きということは本当に好きなんでしょうね。

もちろん他の素材も大好きでした。豆腐。黄粉。そば。鰹節。

今思えばおっさんですね。

苦手なものは肉。特に豚肉は吐いてしまうほど。鶏肉もそれほど得意ではありません。牛肉でなんとかって感じです。贅沢とかいろいろ言われそうだけど、和牛ならだいたいは大丈夫。何度も言うけど幼少期からですから先入観はありません。

和牛はだいたいが奇麗な味だったから食べることができました。

我が家はどちらかというと肉食派でした。魚介も大好き。父親、母親がそうだったのでしょうか。兄貴もなかなかそんな感じだったような。

ただ僕だけが肉をはじめ魚介もいまひとつ。魚釣りは子供の頃から興味はあったのにね~

不思議です。生まれ持っての野菜好き。

特に好きだったのはニンジンです。生でもぼりぼりと食べてました。あの甘みがたまらない。

ほかピーマン、レタス、火を通したジャガイモ、タマネギ。

キャベツはやや癖を感じてそれほどでもなかったのですが、近所のおうちでマヨネーズの存在を初めて知って以来、マヨネーズをつけたものなら好きになりました。でも我が家はマヨネーズを買ってくれませんでしたけど。

で、高校生になっていろんなバイトをするようになり、どうも飲食業に行くことが多く、そんな中で出会った大衆中華の新大蓮でさらに開花します。

今までそれほどでもなかったキャベツ、トマト、キュウリの三大まーまー野菜を大好きになってしまうのです。

これもまた調味に助けられました。それが山椒塩です。山椒と言っても中華のそれは実の部分の果皮だけの花椒ホワジャオのこと。これとフライパンで加熱した塩を混ぜ合わせたものです。

この塩をつけると半端なくおいしい。当時は理由はわかっていません。ホワジャオの刺激と香り、塩による野菜のうまみのボアアップ、これらの理由によって、今までのまーまー野菜がめちゃうま野菜に感じられるようになったのです。

すごいですね、塩とスパイスはやっぱり。

その後、中華料理店で働くほどに、加熱、調味、そして常にスパイス、という方程式が僕の中に植え付けられていきます。

20歳を超えて町の喫茶店、プロ育成の料理学校、高級スポーツクラブのラウンジ運営を経てますます野菜のおいしさにとりつかれ、26歳の時ついに店をオープン。好きだった小料理をあれこれ仕込んで、和洋折衷、今でいうフュージョン仕立てにして、おまけに店づくりも今でいうモダンにして。

でもこれが場所が悪すぎて、なおかつ行動優先型体質過ぎてコマーシャルをパーフェクトに忘れていて、3日間まったく客が来ず。

慌ててショットバーに変身したのでした。少しだけ料理を残して。というかリーズナブルな飲み屋に相応しいであろう仕立て、かつ相応のオードブルのあれこれ。

これがなんとかあたって商売として成り立つようになったのです。

時代も早すぎた?のかもしれません。

今でこそ野菜を前面に出す、主役級にする飲食店は無数に存在します。でも当時はまずありえない。もっと油一杯、動物性を使ってなんぼの時代です。今もそうですが、当時は一様にそういう世界でした。

でも決してベジタリアン志向ではないのです。僕の場合。

ましてや思想性、嗜好性すらない。野菜くわきゃダメだぞ!本物のベジタリアンというのはな!的な方向性がゼロなんです。それはどちらかというとしんどいでしょ。やるのもされるのも。食事をする場所はとにかく優しくて居心地がよくないと。客の中の緊張感が抜けなきゃプロの外食産業とは言えないのでは、とさえ思っています。

思うことは、とにかくおいしいこと。おいしいものを追い求めると僕の場合は野菜の確率が上がっていくのです。

そして前述のように、生もいいけど、加工withスパイス、というのが定番の体質。

その上流を遡った行為が畑、農事です。

土を触れば触るほどにその野菜の実態が見えてきました。なぜおいしいのか。なぜもっとおいしくなるのか。

僕にとって農業とは、畑作業とは、食いしん坊の果ての作業なのです。

「おいしい野菜が食べたくて S」というマガジンをなんぼ書いても許されるブログ?noteに打ちたてましたので、よろしければこちらも読んでみてください。畑ドキュメントです。レシピもあります。ぜひぜひ!

タマネギを植えるのはなかなかキツイ

ついにはじまりました!というか周囲はすでにもう終わってる。タマネギの苗の定植です。

自分としては早2年目のタマネギの季節。昨年のデータを見たら、立石エリアの圃場で10月7日に野焼き3回目を終了し、30日に畝あげ。31日には定植を始め、中生、極早生、超極早生、早生の順に11月5日にコンプリートしています。

今年は昨年より温暖とのことですが、少なくともホームセンター3か所を回って全店完売でした。

と言うのも今年は播種からの苗づくりに挑戦して、これがまさかのほぼ失敗でして、見た感じ目標の10分の1もないかな。たぶん200あればいいところです。

昨年は487本。今年は1500~2000入れたいと思っていました。

でも、ニシダ師匠経由で畑仲間の方からのおすそ分け150本、ニシダさんご自身の苗150本を寄付していただき、昨日と一昨日2日間をかけ定植。

で、これがなかなかの重労働なのです。一本ずつ2,3センチ埋め込むのですが、土が団子状に固まってしまっていて苗を止められない。

これは今年田んぼだった圃場で、なおかつまだ湿気を多く含んでいたところで耕運機をかけてしまったことが原因です。これはニシダさんが気を利かして耕してくれたことなので文句の言いようもない。

なので、一昨日は強引にゴロゴロ団子の中に詰め込みましたが、これではかえって大変だということが分かり、昨日はメッシュをかけました。そう、土を篩う作業です。

土を篩う作業はけっこうやっている姿を見受けますが、これが大変だった(;'∀')

というのもすでに畝はあげられているわけですから、篩って残った硬い団子土をどうするかと。隣の畝をやっているベテランの女性に聞くと、畝の下に埋めていけばいいというのです。

で、進行方向およそ50センチのところの土をスコップで何十回か取り上げメッシュに入れてふるい落とし、残った団子を掘った穴に入れていきます。そしてまた50センチ先の土をメッシュに入れて、穴に入れた団子の上に篩い落としていく。牛よりのろいベリースーパースローモーションで腰が痺れます。

150本の苗を入れるためには、僕がお借りした畝は約70センチ幅なので4列として、ざっと40本になる。マルチをしたいところなのですがニシダ師匠はマルチ反対派で、つまり勘でやらなきゃいけない。

想定としては植える中心と中心が15センチ感覚なので、40本並べると6mになります。これが短いようでとても長い。土を篩うのにどうかな、おそらく1時間以上はかかってたと思います。

そこからまた苗を入れていくのにおそらく1時間半。そして水やり。仕上げに籾をかけていきます。これは自然派マルチ、つまり保湿保温のためです。

僕がやろうとするのは農業用マルチで、材質は主にプラスティックフィルムやビニール製。タマネギは来年5~6月の収穫で約7か月という長い期間がかかるので、その間にマルチが土に覆われたりするうち、後々はがすのが面倒だとか、追肥するのに手間がかかる、というのがニシダ師匠の反対の理由です。

でも僕はやはりマルチをしたくなる。その分、少しでも水やりや雑草取りが楽になるからです。片道バイクで50分。往復100分。最近は渋滞がひどくマナーの悪いやつも増えていて通うだけでも骨が折れます。

こんだけ寒くなってもまだ体重の減少がとまらない。おいしいもの食べたくてやってるのに痩せていくなんてね~

ちなみに300個のタマネギはどれだけの収量になるかと言うと、今回頂いている苗は早生なので通常より少し軽く、1個およそ150~200gと思われます。

仮に全部成功したらざっと50キロ。北インドのベーシックなチキンカレーなら400~500人分の量感です。

今回の僕の畝は40数mあります。10mはイチゴを入れちゃいましたので30mから12m差し引いて、あと18m。あと400本は入るでしょうから満タンいれてざっと700本(個)となります。収量はうまくいって120~130キロってところでしょう。原料コストはおそらく20000円。なので10キロ当たりに換算すると1600~1700円です。せめて倍で売らなきゃで、販売価格は3000円/10キロ。総利益16000~18000円あたり。

ここまでやって農薬・化学肥料を使わず、こまめに手をかけてやってもオーガニックJAS認定を受けていないとオーガニックを謳えないのです。JAS認定はなかなか手間暇費用が掛かると聞きます。そんな暇があったら作業をするといって、あえて認定を受けない農家も大勢いると聞きますがよくわかる話です。

でも世間はますます単調で偏向していくばかり。やはりJAS認定は避けられない雰囲気ですよね。そりゃ嘘をつく生産者や意味も分からず騒ぎ立てる人も一定数要るわけだから仕方がないのかもしれません。

それにしても、タマネギづくりはさほど手がかからない、と言われますが実際にはそれなりに大変です。

初期の水やり、病害虫の対策、追肥や草抜きなどの管理、収穫や乾燥させる作業や場所の確保、そして農薬・化学肥料を使わない(その分だけ世話をかける必要がある)、通勤…を考えると、何も考えたくないほど儲からない。

ビジネスなんて程遠い世界です。

10キロ1500円などで売ってるタマネギはどうやっているのか?!本当に淡路産?種だけじゃない?!どんな栽培方法???

みなさん、ちゃんと自分の目で素材を選びましょうね!

野菜、初めて買って頂きました!

先日、立て続けに野菜を買って頂きました!

ひとつはウスイエンドウ豆。和歌山原産?グリーンピースの改良品種でしょうか、ぱっと見は見分けがつかないのですが、慣れてくるとグリーンピースの色を薄くしたもの、というのがわかってきます。

グリーンピースほど青臭みがなく、でもしっかりと甘くてほくほくと芋のような食感がします。

僕は元々エンドウ豆類はすべて苦手というほどじゃないけど得意でもなかったのですが、今回自分で栽培してみて、特に若いグリーンピースやウスイエンドウがこれほどに甘くて香ばしくておいしいものだということを生まれて初めて知りました。他、ニシダ師匠が育てたスナップエンドウも甘いやら鞘が柔らかいやらで、もうたくさん収穫させていただきました。

いやはや、数えきれないほどのものを食べてきたというのに、まだまだおいしい革命がおこりますね。

このウスイエンドウを買ってくださったのが実はニシダ師匠です。種もそうだし、土づくりから大変な管理までほとんどをニシダ師匠がやってくれたというのに、3キロほど買って頂いたのです。それは同じ集落のニシダ師匠の友人に売るためらしいのです。本当にちゃんと売ったのかな。僕にデビューの機会を与えてくれたんじゃないだろうかとも思うのですが。

その後、今度は僕の知人で、鶴橋でもったいない市を開催しているS氏がわざわざ仕入れにやってきてくれました。

売ったのはタマネギとジャガイモです。品種はキタアカリ。前者は極早生とはいえ、思った以上に小ぶり。これは栽培が失敗したのではなく、その逆で大成功なのだそうです。

タマネギと言うと丸々と太っていて、包丁で切った時はさくっときめ細かい感じで、新玉は甘く手透明感のある味わい、と信じてきたのですが、そうでもないということをこれまた生まれて初めて知ったのです。

僕がタマネギを育てるのは、2~3年放棄されていた土地。草木、雑草が覆い茂り、畑の準備をするのがなかなか大変でした。そこに馬糞、ようりん、石灰をたい肥としていれ、苗を定植後、鶏糞ぼかしかとパームアッシュ(カリ)を一度だけ追肥。

その後はひたすら草抜きに励みました。

10個に一個くらいはスーパーでも売ってそうないいサイズなのですが、それ以外はゴルフボールサイズから直系、7,8センチほどの中小サイズ。

生のまま食べると半分以上は辛いです。でも、これがひとたび火を入れると、さっくりとした食感となり、実に実に甘いのです。

集落の中でオーガニック専門で展開されているT氏に伺うと、オーガニックになるほどタマネギは小ぶりで身がしまっていて重みがあって、料理に使うとひたすら甘い、というのです。まさにこのことで。

ニシダ師匠に聞くと、まったくその通りらしい。僕は今シーズン、ずっとニシダ師匠が育てたビッグサイズで繊維が柔らかで生で食べてもうっすらと甘いものが一番だと信じていたのですが、「実はこれは化成肥料のなせる業。大きくなって食べやすくなる代償にすぐ腐る」とニシダ師匠。

「カワムラ君が育てたそれはしっかりと太陽の光を受けて乾燥もうまく行ってる。それはちゃんと丁寧に育てられてこそなんや」と。

まさかまさかのうれしいお言葉の連続に、いや~つくづくタマネギは深い、野菜は深い、と痛感した次第です。

おいしい理由は畑が知っている。本当にそう思います。

そして3つ目のキタアカリ。タマネギと共にそれぞれ3,4キロずつ買って頂きました。

キタアカリは昨年、スエノブ君の圃場でもやらせてもらいました。でも、定植の時期が少し違う。昨年は4月9日に定植して7月11日に収穫しています。栽培期間ざっと93日。元々、タイミング遅れで始めたもので、ダメもとでしたが結果的に大成功。1株あたり平均1.6キロの収穫があったのです。

それが今年は2月27日に定植したので今日5月28日で90日。

キタアカリの新たな種を北側に74個、昨年の種芋を南側に16個、隣の畝にメイクイーンを70個、南側に男爵を32個。合計192個を植えました。そして試し堀の意味も兼ねて昨日掘ってみたら、大粒なものもできていて、小芋も加えると1株に11~12個ついてました。

重量を図ると650グラムと昨年と比べると半分以下。でも、先日からジャガイモ畑には猪が荒らしに来てしまっており、10%はやられているのでたぶん170~175株くらいではなかろうかと思います。

同じ畑仲間の方は、明日の日曜日にもう掘ってしまうそうです。おそらく獣害を恐れてでしょう。

でも僕としてはもう少し引っ張りたい!そしてもう少し大きくしたい。

オーガニック栽培でもジャガイモはけっこう楽に大きくなってくれると聞くし。できれば1株1キロは欲しい!

そして170キロ収穫して売るのだ!とますます欲が。

最近気づいたんです。僕は自然の摂理を理解して、利用して、よりおいしいものを食べたいのだと。そして今回のことで今後はどんどん売っちゃおうかな!?とも。しばらく止まりそうにないです~

「ターリー農園」収穫と苗作りと定植と続々!

ますますハマってます!畑。現在、同集落内の4か所に点在展開中!たまに作業を忘れて帰ってしまいます(;'∀')

もう面倒なのでこれっらすべて「ターリー農園」と言わせていただきます。「ターリー」とは僕が1998年~2001年まで三重・松阪でやっていた自家製粉・配合スパイスの日替わりインド定食の店の屋号です。当時はまだまだスパイスなんてゲテモノ扱いでしたが、今ではすっかりブームに。

「ターリー」とは主に北インドの定食のことを意味しており、ステンレス製のプレートそのものを言う場合もあります。さらに首飾りも。

当時の僕のあだ名の一つがこの「ターリー」でした。ターリーのカワムラです、というと今でも懐かしく思ってくれる人たちがいっぱいいます。

畑をやりだしたのは昨年の4月から。コロナによる自然回帰ブームのひとつ、と思う人も多くいましたが、当の僕の中ではそんなの関係なくて、これは長年の夢だったんです。

特に料理は素材だということを痛感しだしたまさに「ターリー」時代。そば屋じゃないけど、最終的に「おいしい」は「土」に向かうのだということを思い知らされることが多々ありまして。

以来、店先などでトウガラシやコリアンダー、フェヌグリークなどをプランタ栽培して、自家栽培の真似事みたいなことをやっていたのですが、もっと風や雨、太陽にさらされる場所でやらないとなにもわからない、と当時つくづくそう感じていたのです。

幸いにも三重県には農業を肌で知る若者も多くいて、生々しい話をたくさんと聞かせていただき、そのたびに「あ~自分もいつかそういう場所で畑やってみたいな~」と思ったものです。

それが昨年コロナによりすべてが停まった瞬間(正確にはその一年前から世間は停止していたけど僕は出来が悪いのでずるずると仕事が長引きここでようやくポーズボタンを押せました)、「いまや!」となってあれよあれよでこうなってしまいました。

無我夢中ですべてが始まりました。気が付けばほんとあっという間に今日を迎えております。

冬の間はやることがない、と聞いていたので高を括っていたのですが、何や気が付けばもう初夏やんか。

土づくりのみならず苗づくりもかなり出遅れてしまいました。

現在の状況は次の通り。

収穫中:ウスイエンドウ、グリーンピース、キヌサヤ(もう終わりか)、スナップエンドウ(間もなく終わり)、タマネギ各種、コリアンダーシード(昨日開花を確認)、小松菜、ペパーミント

今後の収穫:ジャガイモ(男爵)、同(キタアカリ)

新芽:パセリ

苗:丸オクラ、トマト(桃太郎)、シシトウ、バジル

定植:5/4 高知産大ショウガ  5/7 とうもろこし(ニシダ師匠苗)、筑豊ナス、賀茂ナス、千両ナス、伏見甘長、甘とう美人、赤パプリカ

 5/8 きゅうり(北進)、トマト(サターン)、トマト(桃太郎)、トマト(サブレ)、トマト(アイコ)

今後の定植:サツマイモ(紅はるか)

 

やばい!?

春を迎える準備中

またまたコロナでおふくろに会えなくなってしまいました。

同じように福祉施設や病院などに家族が入っている方も多いと思います。少し辛抱ですね。待つ間に春を迎える準備をしましょう。

僕の準備はやっぱり畑。

冬は畑も人間も休憩かと思っていたらそうでもないんですよね。ニシダ師匠は通年変わらぬペースでなんやかんややってるようで、現在の僕は週に1日でも行ければいいペースなんですけど、いつ行ってもどこかの圃場で仕事しているか、何か行動した形跡があるんです。

そりゃもうお歳もお歳でご隠居?OB?だから時間があるわけで。と思われがなんのその。人はいくつになっても現役かご隠居か、その人の行動次第で決まりますよね。ニシダ師匠はバリバリの現役です。

春の準備として今やっておかなきゃいけないのは、ジャガイモを植える準備です。僕は昨年4月にジャガイモを植えましたがこれは本当に最後のギリギリタイミングだったようです。

ベストなのは2月の末なんですって。というわけで、先週牛糞をたい肥としていれて、今日久しぶりに雨が降るということで昨日畝をたてました。なぜ雨の前に立てるのかわかっているようでわかっていない僕ですが、とにかくトラクターに乗って、まさにうねうねとしながらヘタッピな畝を十数本たてたわけです。

もちろんまだまだトラクターの運転も慣れていませんので、ずっと西田師匠がついて監督してくれてます。

この十数本のうち僕がやらせてもらうのは2本。他にも大勢の仲間がいらして、その方々で共有するんです。ニシダ式はどの圃場もそんな感じで、中にお一人だけプロでやっている方がいるくらいで、それ以外はみなさん趣味。

でも、趣味とは言えないほどの量を皆さん栽培されていておそらく僕が一番規模が小さいです。

昨日の畝はざっと20メートル歩かないかくらいの長さで、幅は1メートル強あります。ここに二条植えっていうんですかね、2列の40~50センチ幅で種を入れていくやり方なんだそうです。昨春僕も同様でしたが、土づくりはせずにやっていたので、今年は牛糞たい肥がベースになっているからどんなジャガイモができるのかめちゃめちゃ楽しみです。

僕はチベットのアーユルヴェディック医師から注意を受けるほどのポテト好き。日頃は湖池屋のポテチ・ビッグバッグ(180g入り)の、薄味とノリ塩味を交互に食べ続けています。インド料理にもジャガイモを使う料理は数多く、昔から一人でもジャガイモ料理を作っては食べ続けています。

どうしてこんなにうまいのか、きっと前世がフランス人だかドイツ人だったのでしょう。米も大好きだけど芋が主食でも多分生きていける。ってくらい。

今回は少なくとも10キロの種を入れられると言われてます。中型の芋が一個100グラムくらいだから、種として2個に分けたとすると200株?

一つの間隔が40センチとしたら、100株で40メートル。つーことはひと畝が100個で5キロ。おっ、確かにちょうどやん。さすがニシダ師匠。大雑把なのか繊細なのかよくわかりません。

昨年は一株で1.6キロ平均の収量だったから、もし全部うまく出来たら320キロにもなるやん!単純に3200個ですよ~!いぇい!うれしいうれしい!

ジャガイモはちゃんと保管すれば日持ちすると言います。僕はまだよくわかってない。

あ、そうそう、初夏のタマネギのための小屋も作らなきゃいけません。これについては現在あれこれと思案中。

やることがいっぱいありすぎますね!

他にも一杯やりたいことがあります!あはははは!

謹賀新年2022

あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いします。

みなさんは昨年どんな一年を過ごされましたか。

僕は毎年何かひとつテーマを決めるのですが、昨年は「畑をする」でした。これが二転三転しながらも本当に実現できました。

最初は亀岡の懇意にしてくださってる蕎麦屋さんのご厚意で、すぐその裏でやろうとして。でも、高槻の若い農家に手入れの仕方などを聞いているうちに、亀岡より高槻のほうが少しでも距離が近いし絶対そのほうがいいとアドバイスを受け高槻で着手。かと思いきや、彼はオーガニックJAS認定を受ける準備があるとのことで、同じ集落の別の場所を紹介してくれて、今はそこでタマネギ(一部小松菜とコリアンダーとミント)栽培を始めています。

さらには同集落のベテラン農家の方がすごく目にかけてくださっていて、その方が借りている畑のうち、20メートルほどの畝を三本やらせてもらえることに。こちらでは、白菜、ミニ人参、ミニ大根、菜の花、青ねぎ、ほうれん草、グリーンピース、うすい豆、を栽培中です。

コロナ禍で3月、仕事が急停止したことをいいことに、今こそ!と思い飛び込んだのでした。

世間では一昨年の夏くらいからかなり深刻な状態だったと思いますが、僕は水面下で全国各地へ出張しては、写真撮影と取材をこなしていました。

こんな状況下でも多忙なのはとてもありがたいことですが、三つ子の魂百までとは本当の話で、10代半ばから30歳ころまで飲食の現場一筋で生きてきた僕はどうしても「行動」しないと腑に落ちない体質なようです。見る聞く、というのもとても大切な行動だし、勉強になることばかりなのですが、僕の脳みそはキャパが小さい?単純?なようで、単に情報として頭に入っているだけで全然イメージがわかないんです。そんな状態なのに、何軒もの店、何人もの人の取材を並行してやるなんて僕にはとてもできない。

そんな仕事の仕方では感動も少ないから、書ける内容も薄っぺらいし、人さまにも大事なことが伝わらない。

昨年一年間は僕にとってまったく無知の新規一年生でした。触るものすべて、起こることすべてが斬新で感動的でした。

そうか、あの人はこういうことを言っていたのか。あの味の秘密はここにあったのか。そういう発見もかなり多かったです。

そんな中で最も感動的だったことの一つに、「米」があります。

よくお米作りは水が大事、みたいなことを聞いていたのですが、その意味がようやく、まだ片りんだけだろうけど分かった気がします。

僕は直接米作りをやっていたわけではないのですが、そのお世話になっていた若い農家や、集落で知り合ったほかの農家、後半からお世話になりだしたベテラン農家さんなどの米作りを、ちょいちょいお手伝いさせてもらったり、日々の作業や稲の状態を見せてもらってきたんです。

土起こしの意味、代掻きとは何か、慣行農法のメリットとデメリット、低農薬の具体的な方法、無農薬の厳しさ、雑草の怖さ、天候は祈りの世界であること、想像以上に水質が大事だということ、稲刈り、天日干しと乾燥機の違い、もみ殻や藁のすごさなどなど、目の当たりにしてきて本当に感動の連続でした。

これはもしかしたら、賢い現代人もやっぱりやらなきゃわからなかいもしれませんよ。というか、やったほうがいい。楽しいから。幸せになれるから。

本気で思います。徴兵制ならぬ徴農制の導入を。できれば小学6年くらいがベターじゃないかな。一年間、過疎化の著しい限界集落などで合宿するとよりいいと思います。いろんな人間と悩みながら手を入れてみる。村の諸先輩から鎌の持ち方から学ぶ。

動物への価値観もがらりと変わると思います。

この2021年の体験の中で、今年2022年の僕のテーマは何か。

それは「米」。

米作りはまだまだ無理です。現在お世話になるベテラン農家ニシダ師匠は「やってみぃ」と言ってくれますが。

昨年、生まれて初めてトラクターに乗ったばかり。代掻きを少しと、4畝ほどの稲刈り後の土起こし、3畝ほどの畑を耕した程度です。

米作りはまず土を起こせないと話にならない。

「米」という言葉には、今年は昨年以上にどなたかの米作りをお手伝いさせていただきたいという思いと、僕なりの「原点回帰」の意味があります。

スパイスでいえば胡椒のようなもので、「米」ってどうしてもあって当たり前、と思ってしまう。そのためいちいち見向きもしない。メディア的にはとてもネタになりにくい世界です。

でも、いちいち有難味を誇張するような記事やテレビも気持ち悪い。何と言いますか、この「米を食べることができる」、なんだったら「よりおいしい米を食べることができる」というのは、実は神がかっている出来事だと思うんです。これほどにラッキーなことはちょっとあり得ないと。

すべての奇跡が重なり合って、その一粒一粒はできていることは間違いないです。これ、たぶん米農家の人は全員共感してくれると思います。

この奇跡が毎年少々の不作や気候不順があってもなんとか継続していることがまた超奇跡!その現実を知れば知るほど、本当にこのお米って神様がどっかから持ってきた?手品みたいにポイッと蒔いた?んじゃないかなと本気でそう思えてくる。

日本は稲づくりから始まった国であり、稲づくりそのものが神道である、という見方もありますね。それ、本当かもですよ。

というわけで今年のテーマは「米」で~す!

さて、今から元旦の晩御飯。集落でとれたお米をいただきます!

 

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